今回ご紹介するのは、東京都世田谷区、東急田園都市線の桜新町駅です。国民的アニメ「サザエさん」の街としてご存知の方もいらっしゃるかもしれません。なんだか駅名を聞いただけで美しいイメージがわいてきますが、実際はどんな街なのでしょう。
こんにちは。山よりも海派で犬よりも猫派な、カーサミアクラブ・ライターの畑です。この連載では、桜新町駅で女性が好みそうなお店や周辺施設のこと・治安・防災情報・家賃相場・購入相場などを調べています。
一人暮らし女性にとって「桜新町」の住みやすさ
交通アクセス | ★★★☆☆ | 各駅停車駅だが、渋谷10分は魅力 |
---|---|---|
治安 | ★★★★☆ | 面積が広いわりにまずまずの治安 |
防災/地盤 | ★★★★☆ | 比較的安心できる |
生活利便性 | ★★★☆☆ | 大きなお店はないが、一通り揃っている |
家賃相場 | ★★★☆☆ | 人気のエリアだけあり、家賃はそこそこ |
※★による5段階評価/カーサミア編集部まとめ
各項目の詳細については、順番に説明していきます。
第1回では、治安・防災(地震など)を中心に書いていますので、引っ越しを考えている方はぜひ参考にしてください。
桜新町駅の一人暮らし情報①駅情報

都心への電車アクセス
桜新町駅には東急電鉄田園都市線が乗り入れています。
駅名にちなんで、駅のシンボルカラーも「さくら色」となっており、ホームに降りた瞬間から優しい色に包まれます。
渋谷には乗り換えなしで、日中の所要時間は10分、朝の7時台も11分で着きます。新宿には渋谷で乗り換えて22分、朝の7時台は23分で着きます。
電車は平日・朝7時台で見てみると、上りが2~5分間隔、下りは3~11分間隔で運行しています。始発は上りが5時4分、下りが5時16分です。
通勤でもプライベートでも電車の乗車時間や本数で困ることはなさそうです。
「桜新町」駅の路線情報 |
・東急田園都市線(渋谷駅から、東京メトロ半蔵門線~東武スカイツリーラインに乗入れ) |
駅名 | 所要時間 |
渋谷 | 10分 直通・乗換なし (朝の通勤時間帯 11分) |
新宿 | 22分(渋谷駅にてJR山手線に乗換) (朝の通勤時間帯 24分) |
表参道 | 15分(渋谷駅にて東京メトロ半蔵門線へ直通運転・降車不要) |
永田町 | 20分(渋谷駅にて東京メトロ半蔵門線へ直通運転・降車不要) |
※出典:ジョルダン
桜新町駅の使いやすさ

桜新町駅では1番ホーム(下り)が地下2階に、2番ホーム(上り)が地下3階にあります。
出入りのためには階段を使うことになりますが、エレベーターはもちろんエスカレーターも設置されています。大きな荷物があるとき、体調がよくないときは大助かりです。
改札も1か所なのでわかりやすいですし、改札のそばには東急電鉄のコンビニ「toks(トークス)」や「三菱東京UFJ銀行」のATM、くつやカギの修理店「MISTER MINIT」があります。
駅にコンビニがあるのはよく見かけますが、ATMや修理店があるのはありがたいですね。出がけのトラブルや忘れ物があっても安心です。
桜新町駅の一人暮らし情報②治安・災害への強さ
世田谷区の犯罪発生件数・割合
一人暮らしだとまず気になるのは治安です。
ここで東京23区の治安ランキングを見てみましょう。
治安ランキング
犯罪発生率 | 昼間人口(H27) | 流出人口(H27) | 犯罪発生率 | ||
1位 | 文京区 | 1,329 | 346,132 | 58,876 | 0.33% |
2位 | 千代田区 | 3,287 | 853,068 | 11,356 | 0.38% |
3位 | 中央区 | 2,595 | 608,603 | 41,117 | 0.40% |
: | : | : | : | : | : |
9位 | 世田谷区 | 6,533 | 856,870 | 230,082 | 0.60% |
※犯罪発生率は【犯罪発生件数÷(昼間人口+流出人口)】にて計算
※出典: 犯罪発生件数:警視庁犯罪発生状況、昼間人口+流出人口:東京都総務局統計
東京23区の犯罪発生割合を比較すると、世田谷区は9位。まったく安心とは言えませんが、必要以上に不安にならなくても大丈夫そうです。
とはいえ、女性の一人歩きに油断は禁物です。人の多い場所や明るい場所、大きな通りを歩いて帰るなど、日ごろの心がけを大切にしましょう。
地震・洪水・災害への強さ
住むなら地震や災害への強さも気になります。
桜新町駅周辺の地盤から推定される「地震の際の揺れやすさ(表層地盤増幅率)」は、以下の通りです。

地震の揺れは、震源地に近いほど大きくなるだけでなく、地盤が軟らかいほど大きくなります。地図の赤いほうが柔らかい(揺れやすい)地盤、青いほうが固い(揺れにくい)地盤になります。
桜新町駅周辺の「地震の際の揺れやすさ(表層地盤増幅率)」は1.4~1.6となっています。地震ハザード評価は「中程度」になります。ちなみに平野部では「中程度」であればいい方と言えます。
また、桜新町駅周辺で今後30年以内に、以下の強さの「地震がある確率(揺れに見舞われる確率)」は以下の通りです。
震度5弱以上の揺れに見舞われる確率 | 99.9% |
震度5強以上の揺れに見舞われる確率 | 93.5% |
震度6弱以上の揺れに見舞われる確率 | 52.1% |
震度6強以上の揺れに見舞われる確率 | 9.5% |
※出典: 国立研究開発法人 防災科学技術研究所 地震ハザードカルテ
「地震の際の揺れやすさ」が「中程度」の桜新町駅周辺でも、30年以内に震度5強以上の地震が起きる確率は9割を越えます。東京都内で暮らすのであれば、地震への対策は必須です。
住まいを選ぶときは、必ず「新耐震基準」の建物を選ぶようにしましょう。
「新耐震基準」(1981年以降)に建てられた建物であれば、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないように設計されています。「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」(2000年)以降の建物であれば、さらに安心できますよ。
もちろん揺れに強い建物を選ぶだけでなく、防災グッズを買っておくなど、地震対策はしっかり行っておきましょう。
その他の防災情報(土砂災害・洪水・液状化など)
洪水や土砂災害などの防災情報については駅そのものに浸水予測は出ていないものの、駅のある世田谷区桜新町には、0.2m~0.5mまで浸水する可能性があると予測されている場所が点在しています。
絶対に安全な場所などありません。防災グッズの準備や家具の転倒防止処理など、日ごろからきちんと対策しておくようにしましょう。

防災グッズの準備や避難場所の確認は忘れずに|出典:世田谷区洪水ハザードマップ(分割版6)
実際に歩いてみてよかった場所、気になった場所

駅の改札を抜けると、地上への出口は左右にわかれています。向かって右手が東西方面、左手が南北方面です。
どちらの出入り口にも“あのキャラクター”たちの銅像が飾られています。駅の階段のすぐそばで、みんなをお出迎えしてくれるのは、そう【サザエさん一家】です。駅のピンク色とあいまって、ほっこりした気持ちになりますね。
駅が面している通りは、東京都道427号の瀬田貫井線(世田谷区~杉並区~練馬区を通る道路)です。道幅は広く、車の通りもあるのですが、国道より落ち着いています。
駅周辺にはお店や銀行、コンビニなどがたくさんあります。人も多くて自転車の行き来もあるのですが、道幅もあるし乱暴な運転をする人もいないので、気持ちよく歩くことができます。
暮らしている人たちもどこか上品で、しかし気取っていない親しみやすい印象を受けました。利便性もさることながら、街の空気も女性の暮らしに合っていると思いますよ。
次回は「桜新町駅周辺の施設やお店」についてレポートします。お楽しみに。