東京都世田谷区の南側に位置する二子玉川は、昔から高級住宅街として知られています。街のすぐそばには多摩川が流れており、川の向こう側は神奈川県川崎市になっています。
こんにちは、先日からダイエット目的でジョギングをはじめたカーサミアライターの畑です。今回は“ニコタマ”の愛称でおなじみの二子玉川駅を紹介します。
一人暮らし女性にとって「二子玉川」の住みやすさ
交通アクセス | ★★★★☆ | 複数路線利用可で新宿・渋谷に直結 |
---|---|---|
治安 | ★★★★☆ | 23区の中では9位、治安も安定 |
防災/地盤 | ★☆☆☆☆ | 揺れやすさ2.0~、川沿いは浸水可能性大 |
生活利便性 | ★★★★★ | 大きな駅ビル、複合型商業施設がある |
家賃相場 | ★★☆☆☆ | 人気エリアなのでやや高め |
※★による5段階評価/カーサミア編集部まとめ
各項目の詳細については、順番に説明していきます。
連載第1回目では 電車のアクセスや駅の使いやすさ、防災・防犯情報などの解説です。二子玉川に引っ越しを考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
二子玉川駅の一人暮らし情報①駅情報

都心への電車アクセス
二子玉川駅には東急電鉄の田園都市線と大井町線が乗り入れています。田園都市線は東京都渋谷方面から神奈川県の中央林間方面までを走っていて、大井町線は 大井町から溝の口方面までを走っています。両路線とも準急と急行列車が停まります。
「二子玉川」駅の路線情報 |
・ 東急田園都市線(準急、急行停車駅) ・ 東急大井町線 (準急、急行停車駅) |
駅名 | 所要時間 |
渋谷 | 直通15分(田園都市線利用) |
新宿 | 26分(田園都市線利用、渋谷駅にてJR山手線に乗換) (朝の通勤時間帯 28分) |
表参道 | 直通18分(田園都市線利用、渋谷駅より東京メトロ半蔵門線に乗入) |
大井町 | 直通17分(大井町線利用) (朝の通勤時間帯 27分) |
※出典:ジョルダン
二子玉川駅の使いやすさ

二子玉川駅は2階建てです。ホームが2階にあり、改札は1階にあります。階段にはエスカレーターが付いているので、仕事や旅行帰りなどで疲れていても楽に昇り降りできます。
トイレは明るくて清潔です。メイクスペースや全身鏡があるなど、女性への配慮が感じられました。個室や洗面台は自動洗浄機能付きです。
東急電鉄では東横線と田園都市線に女性専用車を導入しています。
平日の始発~9時30分に運行している上り路線の「中央林間→渋谷→半蔵門線内」の区間が対象です。車両は10号車なので、利用する際は10号車に乗りましょう。なお、大井町線ではまだ導入されていません。
駅ナカには女性に人気の「Soup Stock Tokyo(スープストック東京)」や東急が運営する「MY SWEETS(マイスイーツ)」があります。どちらも改札の中にあるのでちょっとした待ち時間や急ぎのときに便利ですね。
MY SWEETSは「旬」や「話題」をキーワードに、全国の有名店のスイーツが週替わりで販売されます。急いで電車に乗るとき、お土産に困ったら頼りになりそうです。
二子玉川駅の一人暮らし情報②治安・災害への強さ
世田谷区の犯罪発生件数・割合
一人暮らしだとまず気になるのは治安です。
ここで東京23区の治安ランキングを見てみましょう。
治安ランキング
犯罪発生数 | 昼間人口(H27) | 流出人口(H27) | 犯罪発生率 | ||
1位 | 文京区 | 1,329 | 346,132 | 58,876 | 0.33% |
2位 | 千代田区 | 3,287 | 853,068 | 11,356 | 0.38% |
3位 | 中央区 | 2,595 | 608,603 | 41,117 | 0.40% |
: | : | : | : | : | : |
9位 | 世田谷区 | 6,533 | 856,870 | 230,082 | 0.60% |
※犯罪発生率は【犯罪発生件数÷(昼間人口+流出人口)】にて計算
※出典: 犯罪発生件数:警視庁犯罪発生状況、昼間人口+流出人口:東京都総務局統計
東京23区の犯罪発生割合を比較すると、世田谷区は9位。まったく安心とは言えませんが、必要以上に不安にならなくても大丈夫そうです。
ただし、女性の一人歩きに油断は禁物です。二子玉川は駅前にお店が多く、人通りも多いのですが、駅前を抜けた先にある住宅街や多摩川沿いは陽が落ちると人や車の行き来は少なくなります。
帰宅時は明るい場所、大きな通りを歩いて帰るなど、十分に注意してくださいね。
地震・洪水・災害への強さ
住むなら地震や災害への強さも気になります。
二子玉川駅周辺の地盤から推定される「地震の際の揺れやすさ(表層地盤増幅率)」は、以下の通りです。

地震の揺れは、震源地に近いほど大きくなるだけでなく、地盤が軟らかいほど大きくなります。地図の赤いほうが柔らかい(揺れやすい)地盤、青いほうが固い(揺れにくい)地盤になります。
二子玉川駅周辺の「地震の際の揺れやすさ(表層地盤増幅率)」は2.0以上で地震ハザード評価は「高め」の場所となっています。
多摩川が近いため、このあたりの地盤はどうしても揺れやすいです。住まいを選ぶときは川沿いを避け、部屋には地震対策をしましょう。
また、二子玉川駅周辺で今後30年以内に、以下の強さの「地震がある確率(揺れに見舞われる確率)」は以下の通りです。
震度5弱以上の揺れに見舞われる確率 | 100.0% |
震度5強以上の揺れに見舞われる確率 | 99.3% |
震度6弱以上の揺れに見舞われる確率 | 82.5% |
震度6強以上の揺れに見舞われる確率 | 31.1% |
※出典: 国立研究開発法人 防災科学技術研究所 地震ハザードカルテ
二子玉川駅周辺では、30年以内に震度5強以上の地震が起きる確率が9割を越えます。東京都内で暮らすのであれば、地震への対策は必須です。
住まいを選ぶときは、必ず「新耐震基準」の建物を選ぶようにしましょう。
「新耐震基準」(1981年以降)に建てられた建物であれば、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないように設計されています。「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」(2000年)以降の建物であれば、さらに安心できますよ。
ほかにも、家具の転倒防止処理をする、防災グッズを用意しておくなど、自分でもできる地震対策を考えおくようにしましょう。
参考記事:地震情報を徹底解説!「地震予測は信頼できる?」「震度5強ってどのくらい怖い?」
その他の防災情報(土砂災害・洪水・液状化など)
世田谷区の洪水ハザードマップは2種類あります。中小河川が氾濫した場合の浸水予測と、多摩川が氾濫した場合の浸水予測です。

まずは中小河川版の二子玉川駅周辺の浸水情報を見てみましょう。二子玉川駅周辺には浸水時の水の深さが0.2m~0.5mと0.5m~1.0mと予想されているエリアが混在しています。丸子川に近いだけあって、場所によっては1.0m以上の浸水が予想されているところもあります。

一方、こちらが多摩川版のハザードマップ。
場所によっては3.0~5.0mの浸水が予想されています。実際、2019年の台風19号では、地域によって少し浸水しました。
物件を選ぶときは高台にある建物を選ぶ、3階以上の部屋にするなど注意しましょう。 また、台風が近付いている場合は早めの避難を心がけてください。
また、いざというときのために非常用持ち出し袋・防災備蓄の準備もしておきましょう。
世田谷区は一部の地域が土砂災害のおそれがある箇所として、土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域に指定されています。二子玉川駅周辺では、街の北東に流れる丸子川沿い該当地域があります。
実際に歩いてみてよかった場所、気になった場所

改札を出ると駅を囲むように複数の駅ビルがあります。まず、東口に出ると見えるのが「二子玉川ライズ」です。二子玉川公園まで続く敷地を持つ都内最大級の複合施設で、中にはショッピングセンターやモールが入っています。
西口には老舗デパートの高島屋「玉川タカシマヤ」があります。こちらでもファッション、インテリア、食料品から飲食店まで一通りのお店がそろっています。ライズに比べるとやはり高級感のある品ぞろえですね。
さすが高級住宅街だけあって、道行く人々もおしゃれで洗練されています。でも、変なこだわりや気取った様子は感じません。女性が一人でカフェを楽しんだり、友だち同士でショッピングを楽しむ姿もたくさんあります。
次回はそんな二子玉川駅の周りにあるお店や、施設情報をお伝えしたいと思います。どうぞ、お楽しみに。