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保冷剤を災害用トイレに再利用する方法。注意点は?【防災士解説】

防災士という防災系の資格保有者である私が、保冷剤を「災害時の非常用トイレ」に再利用する方法を紹介します。実は、保冷剤は災害時に有効活用できるため、溜まってきたからと捨ててしまうのはもったいないですよ。災害時用の簡易トイレは、最低でも3日分~1週間程度を備えておくのが望ましいですが、ライフラインが長期間復旧しない場合、用意していた簡易トイレがなくなる可能性もありますよね。また、まとまった簡易トイレを用意するとなるとある程度の費用もかかるでしょう。ですから保冷剤を再利用した簡易トイレの自作方法を覚えておくと、役に立ちますよ。自作方法の前に、まず、簡易トイレの仕組みを説明します。一般的な市販の簡易トイレは、組み立て式のダンボールやトイレに便袋をつけ、排泄後に吸水シート・凝固剤を利用して水分を吸収します。使用後は、凝固剤で水分が吸収された便袋を処理します。保冷剤は「水」と「高吸水性ポリマー」という成分でできています。高吸水性ポリマーは、自重の数百~数千倍の重量の水を吸収する効果があります。そのため、保冷剤から高吸水性ポリマーのみを抽出することで、簡易トイレには欠かせない、排泄物を吸収してくれる「凝固剤」の代わりとして活用できるのです。では、具体的にどのように保冷剤を再利用して簡易トイレを作成できるのか、またどのように使用するのかを紹介していきましょう。小さめの保冷剤3〜4個で1回分のトイレとして使用可能です。また、「消臭入り」などと記載のある保冷剤なら、消臭効果も期待できます。なお、すべての保冷剤に消臭効果があるわけではないためご注意ください。また、保冷剤から取り出した高吸水性ポリマーは冷蔵庫で保管すれば半年ほどもつため、災害時に備えて作り置きも可能です。最後に、保冷剤を簡易トイレとして再利用する際の注意点を紹介します。1.保冷剤をシンクやトイレに流してはいけない 2.古い保冷剤には有害な成分「エチレングリコール」が使われていることがある 3.消臭剤や芳香剤として活用した保冷剤は、非常用トイレに適していない。ここまで、保冷剤から高吸水性ポリマーを抽出して再利用し、簡易トイレを作成する方法を紹介してきました。しかし簡易トイレを大量に手作りしたい場合には、高吸水性ポリマーや凝固剤が単体で販売されているものを災害時に向けてストックしておく方法もありますよ。まずは一度試してみてくださいね。