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はじめて暮らす地域の地震対策|避難所の調べ方とハザードマップの探し方(前編)

防災
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地震は、いつ来るかわからないからこそ、常に備えておきたい災害です。豪雨や暴風はある程度の予測がつきますが、地震は突然やってきます。

しかし知らない土地で準備をしろと言われても、どうしたらいいのかわからないという人は多いのではないでしょうか。

この記事では、はじめて暮らす地域の地震対策について解説しています。ハザードマップの探し方や避難場所の調べ方についてお伝えするので、これから新しい場所で一人暮らしをはじめる予定の人は、ぜひ参考にしてください。

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地震の震度とは

突然おそいかかる地震には、日ごろから対策をとっておくことが大切です。|イメージ画像:PAKUTASO

テレビやネットを見ていると、「〇〇県で震度3。この揺れによる津波の心配はありません」などの地震速報が流れることがあります。

この「震度」とは具体的にどのくらいの揺れを想像したらよいのでしょう。個人では「電気の紐がこれくらい揺れたら」とか「食器棚がガタガタ鳴ったら」など感覚的なものはあるかもしれません。

しかし、安全な暮らしは正しい情報の認識からです。気象庁が公開している「震度とゆれ」をもとに、揺れの状況を紹介するので認識しておいてください。

  • 震度0………人は揺れを感じない。
  • 震度1………屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。
  • 震度2………屋内で静かにしている人の大半が揺れを感じる。
  • 震度3………屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。
  • 震度4………ほとんどの人が驚く。電灯などのつり下げ物は大きく揺れる。座りの悪い置物が、倒れることがある。
  • 震度5弱……大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。棚にある食器類や本が落ちることがある。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
  • 震度5強……物につかまらないと歩くことが難しい。棚にある食器類や本で落ちるものが多くなる。固定していない家具が倒れることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。
  • 震度6弱……立っていることが困難になる。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。耐震性の低い木造建物は、瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがある。倒れるものもある。
  • 震度6強……はわないと動くことができない。飛ばされることもある。固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものが多くなる。大きな地割れが生じたり、大規模な地すべりや山体の崩壊が発生することがある。
  • 震度7………耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものがさらに多くなる。耐震性の高い木造建物でも、まれに傾くことがある。耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物では、倒れるものが多くなる。

震度4くらいまでは驚くくらいで済みそうですが、震度5以上になると家具や物が動きます。きちんとした対策をしていないと、ケガや事故につながるおそれが出てきます。

※参考:気象庁|リーフレット「その震度 どんなゆれ?」

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大きな地震が来たときの避難

自分自身がどう行動するかも重要です。突然、大きな地震がやってきたときは、冷静に行動することも難しいものです。とくに一人暮らしだと、家のすべてを自分一人でどうにかしなくてはと慌てがちです。

そんな時こそ慌てず冷静に行動しましょう。まず最初になにをすればいいのか、 最低限なにをすればいいのか、 しっかりと把握しておくことが大切です。

なによりもまず自分の安全を確保する

大きな揺れを感じたら、机の下に隠れて揺れがおさまるのを待ちましょう。|イメージ画像:写真AC

大きな揺れがやってきたら、まずは自分の安全を確保することが肝心です。あわてて火を止めにいく必要はありません。都市ガスは震度5以上の揺れが発生すると、自動的に停止するようになっています。

室内に物が落ちてこない場所や、倒れてこない場所はありますか? 机の下や部屋のすみなど、揺れがおさまる間だけでも身を隠せる場所を作っておくようにしましょう。

避難行動は揺れがおさまってからにする

割れた破片を踏んでケガをしないよう注意してください。|イメージ画像:写真AC

揺れが大きいと慌ててしまい、すぐに避難しようとします。しかし揺れが大きいほど、足元もおぼつかず真っ直ぐ歩けないものです。つかまろうとしても家具自体も動くので、余計に危険です。

まずはケガをしない位置に移動し、揺れがおさまるのを待ちましょう。揺れが落ち着いたら「火元を確認」「ブレーカーを落とす」「出口の確保」を行いましょう。

なお、部屋の中を歩くときは、割れたガラスや食器などに気を付けながら移動してください。

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部屋の外での地震対策

室内での対策は避難訓練などの効果もあり、比較的イメージがしやすいと思います。それでは部屋の外に出たときの避難行動はどうでしょう?

ここでは屋外での地震対策について解説します。一人暮らしをするにあたり、はじめて訪れる地域に行ったら、まずなにをしたらいいかについてお伝えしますね。

自宅周辺の地域を知る

普段は平たんな道も、災害時には崩落や倒壊で歩けなくなる可能性があります。|イメージ画像:写真AC

引っ越しをしたら自宅の周りを歩いてみて、避難場所への道順と周辺地域の状況を確認するようにしましょう。経路を覚えるだけでなく、狭い道を歩くことになるのか、崖や河川はあるのかなどをチェックします。

住宅地では古いブロック塀や石壁があると、大きな揺れで崩れてくる危険があります。自動販売機や看板が倒れたり、植木鉢や外壁のタイルなどが落ちてくる可能性もあります。

また、自宅周辺に大きな広場や学校、公民館、コンビニなどがあるかも確認しておきましょう。最近は災害発生時に帰宅困難者が出た場合の一時的な施設として、学校や公共施設、コンビニなどが指定されることが増えています。

自分の地域の避難先を確認する

集合場所や避難所では周りの人と協力して行動するようにしましょう。|イメージ画像:PAKUTASO

地震に限らず、大きな災害が発生したときは、近くにある「一時集合場所(いっときしゅうごうばしょ)」に避難します。場所は学校の校庭や公園などが指定されています。

災害時には一時集合場所へ集合したのち、状況を見極めてから避難場所へ移動するようになっています。このとき、自宅へ忘れ物などを取りに戻ろうとすると、家の倒壊や火災に巻き込まれる恐れがあります。自宅へ戻ることは極力控えるようにしましょう。

市区町村ではホームページなどで、どこを一時集合場所と定めているか公開しています。引っ越しが終わったら、ぜひパソコンやスマホで調べてみてください。

街のハザードマップを確認する

国土交通省 国土地理院では、ハザードマップについて「一般的に、自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図」としています。

簡単にいうと、 「被害が想定される区域や避難場所、避難経路などが記載された地図」のことです。マップには地震の揺れやすさだけでなく、水害時の浸水の高さ予想や土砂災害の危険性がある地域などが表示されています。

東京都23区をはじめとした各都道府県、市区町村では避難場所と同じくホームページでハザードマップを公開しています。自宅の周辺や避難所までの経路がある地域だけでよいので、どのような危険があるのか確認するようにしましょう。

※参考:「東京防災」の閲覧はこちら|東京都防災ホームページ

地震の揺れの定義から室内外での地震対策について解説しました。大きな揺れを感じると誰でも慌てるものですが、そんなときこそ冷静な判断と行動を心がけるようにしましょう。

後編ではハザードマップや避難所の調べ方について解説していきます。安心・安全の暮らしは身の回りの対策から。次回の記事もぜひ読んでいただき、今後の対策に役立ててください。

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