この記事では東日本大震災を経験した防災士が、身近なスーパーで買える非常食を紹介します。
こんにちは、防災士の資格を持つカーサミアライターのしのです。東日本大震災のとき宮城県仙台市の自宅アパートで被災しました。
その経験を活かしたいと思い、防災士資格を取得しました。
東日本大震災の当時の私は、非常食を備蓄していませんでした。
そのため災害直後は、お水や食べ物の確保に困り、非常食を備えることの重要性を痛感しました。
この経験をもとに、今回はスーパーで手軽に購入できるおすすめの非常食をご紹介します。またこの記事では触れませんが、食べ物だけでなく飲み物(お水やお茶など)もぜひ備えてくださいね。
農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」もご紹介しますので、合わせてごらんください。
ぜひこの記事を参考に、非常食を備えてくださいね。
【体験談】3.11被災経験から学んだ「食の備え」の重要性

冷蔵庫に食材があっても、ライフラインがストップすると調理ができません。
また震災当日は、スーパーもコンビニも店内がごちゃごちゃになっているため、ほとんどのお店が閉店していました。かろうじて見つけた開いているコンビニでも、すぐに食べられるおにぎりやパンなどは売り切れです。
私は残り数個だったカップ麺と、ビスケットを買うことができ、夜の食事としました。
運よくヤカンに水が残っていたため、石油ストーブの上でお湯を沸かすことができました。カップ麺を食べられただけでも、幸せでした。
この体験を通じて、災害時に食べ物の確保に困ることを身を持って知ったのです。
東日本大震災を経験してからは、非常食を備蓄するとともに、普段からカップ麺などをストックして食べたら新たに購入する「ローロングストック」を実践して災害に備えています。
農林水産省が推奨する「最低3日分から1週間分」の備蓄とは
農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」では、最低でも3日分、できれば1週間分の食品を家庭で備蓄しておくことが推奨されています。
これは、過去の災害事例から、ライフラインの復旧まで1週間以上かかるケースがほとんどであり、3日〜1週間は災害支援物資が届かないことや、スーパーやコンビニで食品が手に入らないことが想定されているためです。
具体的にはどのような量なのか、見ていきましょう。
農林水産省推奨の備蓄食品(大人2人・1週間分の例)

必需品
主食
主菜
副菜と果物
その他
これらの食品は、常温で長期保存が可能で、調理せずに食べられるものが中心になっています。私が実際に被災した経験からも、この公式推奨リストは非常に理にかなっていると実感しています。
それでは、これらの公式推奨品を踏まえつつ、スーパーで手軽に購入できる具体的な商品をご紹介しますね。
スーパーで揃う!防災士おすすめの非常食5選

私はいつもの買い物の際に、長期保存できて調理せずに食べられるものを意識して選ぶことで、ローリングストックを実践しています。
以下でご紹介する食品は、私の実体験に加えて、農林水産省の公式推奨リストとも合致するものを選んでいます。
カップ麺
カップ麺は、スーパーの特売日に多めに購入しています。日常でも簡単に食事を済ませたい時に重宝するので、常に数個をストックしています。
災害時には、お湯がなくてもお水で柔らかくして食べることができますよ。
乾麺(パスタやうどんなど)
パスタやうどんなどの乾麺は、昨今のお米の高騰した際にも重宝しました。
缶詰
缶詰は、ツナやサバの他に、みかんなどのフルーツも常備。調理不要で、開封すればそのまま食べられるため、災害時には助かります。
ゼリー飲料・栄養補助食品

ゼリー飲料は体調不良の際にも役立ちますね。水分とエネルギーを補給できるので便利です。
また、カロリーメイトなど栄養補助食品も備蓄食品として優秀なのでおすすめです。
レトルトカレー
レトルトカレーは、温めるだけで食べられるので、子どもが長期休暇の際の昼食にも重宝します。また、カレーですと慣れ親しんだ味なので、災害時にも安心感を得られます。
これらは、私が実際にローリングストックで備えているものです。ローリングストックできる商品は他にもたくさんありますので、農林水産省のリストも参考にしつつ、ご自身の好みにあった商品を選んでくださいね。
大切なのは、賞味期限が切れる前に食べて、新たに購入する、というサイクルを繰り返すことです。
たとえ長期保存できたとしても、好みに合わないものを無理に備える必要はありませんよ。
自宅だけじゃない!職場で備える非常食
自宅にはそれなりにストックしている方も多いと思いますが、職場の備えはいかがでしょうか?
災害は自宅にいる時に起きるとは限りません。職場で被災した場合、交通機関がストップして帰宅困難になることも考えられます。そのため職場のロッカーやデスクにも非常食を備えておくと安心です。
私のおすすめを2選ご紹介します。
非常食として長期保存できつつ、普段からランチや小腹が空いたときに食べるローリングストックのできるものです。いずれもスーパーやコンビニで購入できるものですよ。
職場での備えも参考にしてもらえると嬉しいです。
カップ麺
自宅でのローリングストックでも活躍するカップ麺は、職場でもおすすめです。ランチで食べたら、新たに購入しておくとよいでしょう。
好きなお菓子(チョコレート、クッキー、お煎餅、ゼリー、羊羹など)

お菓子の中でも、個包装になっているチョコレート、クッキー、お煎餅や、小分けパックのゼリー、羊羹などは特におすすめです。
常温保存できて、個包装なので湿気にくく、賞味期限も比較的長めなので職場に置いておくのにおすすめです。
お菓子はカロリーが高いため、災害時のエネルギー補給にピッタリです。好きなお菓子を備えておくことでリフレッシュにもなります。
普段でも小腹が空いた時に、ちょっとつまむこともできますね。
お腹に溜まるものや、甘めのものなど、何種類か用意しておくのがおすすめです。
- Qスーパーで買えるおすすめ非常食は?
- A
農林水産省が推奨するリストのうち、カップ麺、乾麺、ツナや果物の缶詰、栄養補助食品、エネルギー補給ゼリー、レトルトカレーなどが、スーパーで手に入る非常食としておすすめです。常温で長期保存が可能なもの、火を使わずに食べられるものを選びましょう。また、定期的に食べながら新しいものと入れ替える「ローリングストック」を実践してくださいね。
- Q職場におすすめの非常食は?
- A
職場にもカップ麺や個包装のチョコレート、クッキー、お煎餅、ゼリー、羊羹などを備えておくと安心です。災害時には交通機関が止まり、帰宅困難になるケースもあるため、自宅だけでなく職場にも非常食を備えておきましょう。
日常使いしながら非常時に備える「スーパーで買える非常食」、ぜひご自身の生活に取り入れてみてくださね。




