【メディア掲載】不動産専門誌にSDGs事例として掲載

防災リュックに入れたい防災文具!かすれない?濡れても書ける?実際の書き心地をレビュー

防災
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災害時、避難所で自分の持ち物に記名したり、救援物資に品名や日付を書いたりする機会があります。しかし、ものが濡れて書きづらかったり、混乱の中でマーカーのキャップを紛失してしまう可能性も…。

そんなときに頼りになるのが、長期保存可能なマーカーと、水に濡れた面にも書けるマーカーといった“防災文具”です。

こんにちは。カーサミアライターのあんどうです。

今回は、シヤチハタ株式会社の『防災備蓄用マーカー』と『ウエットライト』の2本を実際に試し、それぞれの使いやすさや特長をレビューします。

災害対策を考える参考に、ぜひ最後までご覧ください。

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災害発生時の情報管理におすすめの防災文具2本

シヤチハタ株式会社の『防災備蓄用マーカー(黒)』と『ウエットライト(中字・黒)』|筆者撮影

災害時の避難所や救援の現場では、思いのほか「記録すること」が重要になります。

たとえば、自分の持ち物に名前を書いたり、救援物資に到着日や賞味期限を記したり、掲示板に避難所のルールや連絡事項を貼り出したり——。

こうした情報を整理して共有するためのちょっとしたメモが、混乱を防ぎ、避難生活の安心につながります。

そうした場面で役立つ防災文具として、長期保存ができる『防災備蓄用マーカー』と、水に強く濡れた面にも書ける『ウエットライト』を紹介します。

防災備蓄用マーカー(黒)

長期保存が可能でいざという時に必ず書ける『防災備蓄用マーカー(黒)』|筆者撮影

シヤチハタ株式会社の『防災備蓄用マーカー(黒)」は、災害時に“確実に書ける”ことを目的に開発された、防災用途に特化した油性マーカーです。

防災備蓄用マーカーのセット内容は、ペン本体・インキ・ペン芯|筆者撮影

使用時に自分でインキを補充し、ペン芯をセットする方式のため、未使用状態での長期保存が可能。

製造月から約7年間保存でき、パッケージの背面には品質有効期限が明記されているので、備蓄管理もしやすいです。

また、シヤチハタ独自のインキ技術により、ペン芯に皮膜が形成されるため、万が一キャップを閉め忘れても、気温20℃・湿度65%環境下で約2週間は乾かずに使用できます。

補充インキ(3ml×3本入り)と替え芯(2本り)も別売りされており、繰り返し使える経済性の高さも魅力です。

カラーは黒・赤の2色展開で、用途に応じた使い分けも可能。

商品名参考価格(税込)
本体330円
補充インキ(3ml×3本)198円
替え芯(2本)132円

ウエットライト(中字・黒)

水に濡れた面にも書ける『ウエットライト(中字・黒)』|筆者撮影

シヤチハタ株式会社の『ウエットライト(中字・黒)』は、水に濡れた状態のものにも書ける、災害時に心強いマーカーです。

金属やプラスチック・発泡スチロールなど、濡れた表面にも筆記できるため、水害や雨天時の救援物資、備品への記入に役立ちます。

(※一部の濡れたプラスチック素材にはインクが乗りにくいことがあります。また、軟質塩化ビニル素材への筆記は不向きです)

中字タイプは約1.5mmの筆記幅で、見やすさと書きやすさのバランスが良好です。

ウエットライトも、インキ補充タイプ。繰り返し使用できます|筆者撮影

黒・赤・青の3色展開で、インキ補充が可能なため、繰り返し使用できて経済的です。

また、より太い約5mmの太字タイプも用意されており、用途に応じた使い分けができます。

種類参考価格(税抜)
ウエットライト 中字(1.5mm)150円
ウエットライト 太字(5mm)200円
補充インキ(20ml)300円
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防災備蓄用マーカーとウエットライト、使ってみた

防災備蓄用マーカー(黒)とウエットライト(中字・黒)を、災害時を想定して実際に使ってみました。

防災備蓄用マーカー(黒)

防災備蓄用マーカーは、自分でペン本体にインキを補充して、ペン芯をセットして使用します。

防災備蓄用マーカーの使用方法|筆者撮影

外出先で防災備蓄用マーカーを使おうとして、まずつまづいたのが、「インキ容器の先端をハサミで切る必要がある」という点でした(もちろん持っていませんでした…)。

インキ容器の先端をハサミで切るときは、容器の腹の部分を押さないように注意|筆者撮影

防災リュックにはマーカーだけでなく、ハサミなどの文房具も一式入れておく必要があるなと痛感しました。

ペン芯にインキを注入。あふれさせないように容器はゆっくり押しましょう|筆者撮影

ペン芯の中にインキを注入する際は、インキ容器を奥まで差し込んでから、腹の辺りをゆっくりと10回程押します。

このインキ容器が不透明で中身の状態が見えないのが難点。

ペン芯に全てのインキを注入できているのか分かりにくく、繰り返しているうちににインキ少し飛び散ってしまいました……。

「カチッ」としっかりはまる感触があるまで押し込みましょう|筆者撮影

インキの補充が終わったら、キャップの爪にペン芯を引っ掛けて差し込みます。

「カチッ」としっかりはまる感触があり、横向きに置いて10分ほどでペン先までインクが浸透。

インク充填後すぐ、段ボールに筆記|筆者撮影

段ボールで試し書きしましたが、書き出しもスムーズで、書き味良好でした。

次に、避難所で使用しそうな素材でのか着心地をテスト。

上段左からビニール、缶、布(タオル)。下段左から紙、ペットボトル、木材に試し書き(防災備蓄用マーカー)|筆者撮影

段ボール、タオル地の布、ビニール、紙、缶(アルミ)、ペットボトル(プラスチック)、木材などに書いてみたところ、布や木材では多少にじむものの、書くことはできました。

防災備蓄用マーカーで筆記後、水をかけたりこすったりしてもにじみなし|筆者撮影

その他の素材は問題なく筆記でき、水をかけたり指でこすったりしても、にじむことはありませんでした。

このマーカーの最大の特長は、「使用時にインクと芯をセットすることで長期保存が可能」「キャップを閉め忘れても、約2週間は乾かない(気温20℃・湿度65%の環境下)」という点。

ということで、実際に2週間放置してみましたが、問題なく書けました。

防災リュックにマーカーを入れるなら、保存性の高い防災備蓄用マーカーは、頼れる一本だと感じました。

ウエットライト(中字・黒)

ウエットライトは普通のマーカーのように、インクの補充不要ですぐに使用できます|筆者撮影

ウエットライトは、インキ補充やペン芯の装着などが不要で、すぐに使えます。

書き味は一般的な油性マーカーに近いですが、防災備蓄用マーカーと比べると、インキの発色がやや薄く感じました。

上段左からビニール、缶、布(タオル)。下段左から紙、ペットボトル、木材に試し書き(ウエットライト)|筆者撮影

段ボール、タオル地の布、ビニール、紙、缶(アルミ)、ペットボトル、木材など、避難所で見かけそうな素材に試し書きしてみたところ、金属やプラスチックは若干かすれたような発色に。

布や木材はにじみますが、一応文字は読めます。

結露したペットボトルにウエットライトで試し書き|筆者撮影

「濡れた面にも書ける」ことを確認すべく、結露したペットボトルにも筆記を試みました。

結果、インクのノリは弱く、文字は薄め。
ただ、こすっても消えず、定着していました(※防災備蓄用マーカーではこの場面で文字が消失)。

水が染み込んだ紙、布などの吸収面への筆記には適さないとあります|筆者撮影

説明書きにもある通り、水を吸った段ボールや布地には使用できませんでした。

筆記後に水をかけてもにじみませんでした|筆者撮影

乾いた段ボールに書いた後で水をかけた場合は、にじみませんでした。
筆記後の耐水性は十分ありそうです。

「濡れた面にも書ける」とうたう本製品ですが、実際の発色はやや控えめ。

それでも一般的なマーカーよりはしっかり書ける印象で、代替手段が少ない点を考えれば、防災リュックに1本入れておく価値はあると感じました。

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防災文具は必需品!備蓄用と水害対応マーカーはW使いがおすすめ

防災備蓄用マーカーとウエットライトを実際に使ってみて分かったのは、防災文具は「あると便利」ではなく「ないと困る」ものだということです。

防災備蓄用マーカーは長期保存に対応しており、リュックに入れっぱなしでも、いざという時にしっかり使える安心感があります。

避難所での記名や掲示、物資管理など、地味ながら必須の作業に活躍します。

一方、ウェットライトは濡れた環境でもある程度筆記できるため、水害など発災直後の現場で役立ちそうです。

そして今回、最も強く実感したのは「防災リュックには文房具一式も必要だ」ということ。

ご紹介した2種のマーカーに加えて、ボールペンや小型ハサミ、粘着テープなども一緒に備えておくと、災害時の対応力がぐっと上がります。

「記録すること」は、情報を伝える手段であり、自分と周囲を守る力になります。

ぜひ今一度、ご自身の防災リュックや事業所の備蓄品を見直してみてください。

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