地震のニュースを目にすると「防災グッズを用意しておこうかな」とか「防災グッズで足りないものはあるかな」という気持ちが出てきますよね。今回は、防災グッズで「実際に役に立ったもの」についてご紹介します。
こんにちは、カーサミアライターのしのです。私は東日本大震災を宮城県の自宅アパートで被災し、停電と断水が続く中、避難生活を送った経験があります。
災害は本当に突然起こります。内閣府の防災情報では、今後30年以内に70パーセントの確率で首都直下型地震が発生するといわれています。いざという時のために防災グッズを備えておきましょう。
今回は私が被災したとき実際に役立ったものや、震災後ずっと備えているものを紹介します。あなたの防災対策に、役立ててくださいね。
震災時、実際に役立った防災グッズ
私が東日本大震災を経験したときは、「防災グッズ」として特別に備蓄していたものではなく、普段の生活の中で使っていたものがとても役に立ちました。
役に立ったもの
震災後、ライフラインがストップした際に役立ったものは以下の3つです。
1.カセットコンロ
普段から鍋料理などで使う、卓上カセットコンロが一番役に立ちました。
カセットコンロのおかげで、お湯を沸かし、温かいものを食べられました。被災当初はカップ麺や袋麵など。少し落ち着いてからはお米を炊いたり、パスタを茹でたりと大活躍でした。
食事以外でも、お湯にタオルを浸しホットタオルを作り、顔や体を拭くことができました。お風呂が使えない中で、ガスコンロがあって本当に良かったと思いました。
2.寝袋
当時は、比較的被害の少なかった親戚の家に避難していました。大勢の親族が集まっていたため、布団だけでは寝具が足りず、寝袋が役に立ちました。
3.電池式ランタン・懐中電灯
明かりを確保するために「ろうそく」という考えもあるかもしれません。しかし、当時は大きな余震が何度もあり、ろうそくは火事のリスクがあるため使えませんでした。
明かりは電池式ランタンと懐中電灯が頼りでした。
あればよかったと思うもの
一方で、当時備えておけばよかったと思うものは、以下のものです。
携帯電話のモバイルバッテリー
停電中は当然ながら、携帯電話の充電ができません。情報の収集ができず、知人との連絡もとれないことに困りました。
当時はガラケーが主流で、モバイルバッテリーが普及していませんでした。モバイルバッテリーがあったら、情報収集ができ、不安な気持ちをやわらげられたと思います。
アルミシートやカイロ
東日本大震災は3月でした。寒い日には、ダウンコートを着用していても体の芯から冷えました。アルミシートやカイロがあったら、寒さが緩和できたと思います。
震災後に意識していること
大きな地震を経験してからは、また地震が起きることを想定して生活するようになりました。
震災の経験から、私が防災のために備えているものや、気をつけていることを紹介していきます。
震災後に常備しているもの
常に常備しているものは以下の通りです。
カセットコンロ、ガスボンベ
カセットコンロがあってもガスボンベがなくなってしまっては意味がありません。ガスボンベも多めに用意しています。
鍋をする際にも使いますので、通常の生活でも使いつつ用意しています。常に使っているものですと、在庫がなくなったら補充できますから一石二鳥です。
電池式ランタンや懐中電灯、乾電池
震災の経験から、電池式ランタンと、LEDの懐中電灯を備えています。
電池式ランタンは明るいぶん、電池の減りも早いです。また、災害が起きると乾電池が売り切れてしまう可能性もあります。東日本大震災の後も電池が売り切れていました。
明かり以外にも電池は何かと使用しますので、必要な時に困らないよう、多めに備えることを心がけています。
寝袋
寝袋はどこでも寝られるため、すぐ取り出せるよう準備しています。
東日本大震災の時は親戚の家に避難させてもらいましたが、避難所に避難が必要になった際にも持ち出せるようにしています。
普段の生活で気をつけていること
震災後、私が日常生活で防災に関して気をつけていることを紹介します。
飲料水を切らさない
以前は災害備蓄用のお水を備えていましたが、賞味期限が過ぎてしまい、飲料水としては使用せずに終わってしまいました。
そのため震災後は、備蓄の飲料水に加えて、ウォーターサーバーを契約しました。
定期的にお水が届きますので、常に新鮮な水が家にある状態をキープできています。
消耗品を切らさない
ガスボンベや、乾電池、カイロなど防災用としても使うものは、使い切る前に補充するように気をつけています。
モバイルバッテリーの充電を切らさない
情報が得られないことは非常に困ります。モバイルバッテリーは充電して、常に満タンにしています。
- Q防災グッズで実際に役立ったものは何?
- A
カセットコンロ、電池式ランタン、寝袋です。
理由は、カセットコンロはお湯を沸かし、「温かいものを食べられた」「ホットタオルをつくり、顔や体を拭けた」ことです。電池式ランタンは、大きな余震が何度も起きていたためろうそくよりは火事の心配がなく、明かりを灯せました。寝袋は布団が不十分なときも寒さをしのげました。
以上が東日本大震災を経験した私が防災で意識していることです。読者のみなさまも、今後の備えの参考にしてくださいね。