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自宅が山の近く…土砂災害から身を守るための対策は?【防災士解説】

特に山の近くなどリスクが高い場所に自宅がある場合、土砂災害に巻き込まれないか心配ですよね。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「土砂災害対策」に関して紹介します。事前にできる対策や、土砂災害のリスクが高い場所、避難のタイミングなどを把握し、土砂災害から身を守る方法を覚えておきましょう。過去には、平成26年8月豪雨(広島土砂災害)、平成30年7月豪雨、令和2年7月豪雨などのような恐ろしい土砂災害が発生しています。土砂災害は時には、人の命を奪い、私たちの生活を脅かす恐ろしい災害であることを理解しておきましょう。土砂災害から身を守るため、まずはハザードマップを確認しましょう。土砂災害の危険が高い区域は、「土砂災害警戒区域」「土砂災害特別警戒区域」「土砂災害危険箇所」などと指定されています。土砂災害には、がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)・地すべり・土石流、の3種類の現象があります。がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)は、傾斜度が30度以上となる土地が崩壊する現象です。前兆現象では、がけにひび割れが入り、小石が徐々に落ちてきます。また水が湧き出ることや、逆に湧き水が止まったり、濁ったりすることも。地鳴りがする場合もあります。地すべりは、傾斜地の地表面にある土や砂、岩石などがすべって動く現象です。透水層と不透水層が重なる箇所で多くの水・雨が流れることが原因で起こります。前兆現象では、地面がひび割れて陥没し、がけや斜面で水が噴き出すことがよく起こります。また、井戸や川の水が濁ったり、地鳴りがして樹木が傾いたりする現象が起こると地すべりが起こる可能性が高いです。土石流とは、土や石、雨水が混合し、渓流や斜面を流れ下る現象です。山鳴りがして、川の水が濁ったり流木が混ざり始めたりすることが前兆現象とされています。また、腐った土の匂いがしたり、雨が降り続けているにもかかわらず川の水位が下がったりすると、土石流が起こる可能性が高いです。雨が降り出したら日頃から気象情報を確認しましょう。特に「土砂災害警戒情報」には、注意が必要です。警戒レベル3〜4が発令された場合は、すぐに危険な場所から避難することが求められます。警戒レベル1や2の段階でも、予め危険が予想される場合や、夜間に雨が強くなると予想される場合には、避難指示を待たずに早めの避難を心がけてください。 土砂災害に備えて、国や自治体でも対策を行っています。そのため、山の近くに住んでいたとしても必ずしも、土砂災害への危険が高いとは限りません。しかし、特に土砂災害の危険が高い地域に住んでいる方は、雨が降り出したら気象情報を確認することを日頃から心がけるようにしておきましょう。
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床下浸水(0.5m)想定区域でも、水害対策は必要?防災グッズ6選

今回は「床下浸水への備え」に関して、防災士という防災系の資格保有者である私が、解説します。床上浸水とは違い、床下浸水は大した被害ではないと思われがちです。しかし、決して侮ってはいけません。ハザードマップでの想定浸水深が0.5mの場合、1階の床下まで浸水するリスクがあります。大人の膝が浸かる程度の高さのため大したことがないように思いますが、0.5mの浸水は大人が歩行困難になる目安とも言われており、決して侮ってはいけない深さです。床下浸水の場合は、床下の通気口や、住宅の基礎や外壁に生じている隙間から、土砂や泥水が侵入するケースが多いでしょう。もし床下浸水の被害にあった場合、「水が引けば大丈夫」というわけではありません。そのままにしておくと、カビが発生するなどして建物の劣化につながったり、害虫が発生したりする可能性もあります。また、健康被害にもつながる危険性もあるのです。そのため、水害が発生した際に床下浸水をできるだけ防ぐためにも、防災グッズの準備や対策が欠かせないのです。床下浸水に備えて用意すべき防災グッズを6選紹介していきます。1・土のう(土嚢):ホームセンターなどで入手可能です。また、浸水予想区域では無料貸し出しや配布サービスを行っている自治体などもあります。しかし、緊急時に何キロもある土のうを用意するのは、一人暮らしの女性にとっては大変でしょう。そこで、下記で紹介する「水のう」の方がおすすめです。2・水のう:土砂ではなく水を入れて作る土のうの水版です。吸水性ポリマーが中に含まれた、水を入れるだけで簡単に膨らむ商品もあります。45リットルのゴミ袋を2~3枚に重ねて水を入れることで、簡易的な水のうを作ることも可能です。3・止水板:玄関など水が侵入してきそうな出入り口に設置することで浸水防止になるだけでなく、流されてきた浮遊物の侵入を防いでくれる効果も期待できます。テーブルやボードなど長い形状のものと土のう・水のうなどを組み合わせて、簡易止水板を作るのもおすすめです。4・ポリタンクとレジャーシート:玄関などに設置することで浸水対策になります。5・防水テープ、6・防水シート:玄関、窓枠、通気口、換気口などちょっとした隙間に貼ることで浸水を防げます。収納もしやすく取り扱いも簡単なことがメリットです。日頃からの対策としては、定期的に自宅周辺の側溝や「雨水ます」の掃除や点検を行うようにしましょう。また、火災保険を確認しておきましょう。
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最寄りの避難所が川の近く…台風・大雨のときどうすれば?

自宅の最寄りの避難所が川の近くで、台風・大雨のとき、避難所に行く方がかえって危ないのでは…と考えている方もいるでしょう。実は、避難所は災害の種別によって異なる場合があります。最寄りの避難所が浸水が想定される場所にある場合、台風や大雨のときに避難所として開設されているとは限りません。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「台風・大雨の避難所や避難行動」に関して紹介します。台風や大雨の際の避難所や避難行動に不安があるという方は、再度確認を行ってみてください。川の近くなど、氾濫して浸水が想定される場所にある小学校などの施設は、台風・大雨の際の避難所として使用されないことが一般的です。そのため、ご質問者様の自宅から最寄りの避難所は、地震の際に開設される避難所であり、台風や大雨などの風水害時には開設されない可能性もあります。台風・大雨の場合の避難所は、ハザードマップなどを活用して確認を行いましょう。ハザードマップとは、自然災害による被害範囲の予測や避難場所などの避難情報が記された地図のことです。ハザードマップでは、避難所だけでなくそこまで避難するための避難経路も同時に確認しましょう。もし、避難経路が川の近くや危険な区域を通らなくてはいけないのであれば、危険です。最寄りの避難所までの道のりが危険な場合には、別の避難所へ避難することを考えましょう。ハザードマップは災害種別ごとに用意されています。台風・大雨の場合は「洪水ハザードマップ」「高潮ハザードマップ」「内水ハザードマップ」などの、水害に関するハザードマップを確認するといいでしょう。また、土砂災害が発生する可能性もあるため「土砂災害ハザードマップ」も確認しておくと安心です。台風・大雨の際に、避難所へ行くことだけが避難行動ではありません。避難行動には「水平避難(立退き避難)」「垂直避難」「屋内安全確保(在宅避難)」があり、避難所に行くことは水平避難のひとつです。浸水時に避難する場合、単独行動は危険なため隣人などと声を掛け合いながらできるだけ2人以上で避難するようにしましょう。浸水した道路を歩く場合、側溝やマンホールに落ちないように、長い棒や傘などで足元を確認しながら避難すると安全です。また、長靴は水が入ってきて重くなり動きづらくなる可能性があるため、運動靴を履いて動きやすい格好で避難してください。避難する際に持ち出す非常用持ち出し袋はリュックで用意して、いざというときに両手が自由に使える状態にしておきましょう。
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台風・豪雨など風水害の恐ろしさを知って身を守ろう【一人暮らし女性の風水害対策①】

防災のプロ「防災士」が、一人暮らしの女性に向けて、風水害(大雨・台風・ゲリラ豪雨)の過去の例、被害に遭いにくい家の選び方、注意しておくことなどを解説します。過去の風水害の例も見ながら、災害の恐ろしさと備えを考えていきましょう。2014年8月「広島土砂災害」、2018年7月「西日本豪雨」、2019年10月「令和元年東日本台風」など過去に何度も大きな被害が出ています。これらのニュースは他人事ではありません。災害の恐ろしさを知り、自分が被害にあわないためにも、風水害への対策をしっかり行っておきましょう。