こんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関するQ&Aに回答していきます!
今回は「避難所に持っていくべきおすすめの防犯グッズ」に関してです。
災害時は、ライフラインが断絶することや、警察や消防などの公的機関が救助優先になることから、被災地のセキュリティが下がることが考えられます。そのため混乱に乗じて、窃盗・詐欺・性犯罪などさまざまな犯罪が発生する可能性があります。
犯罪に巻き込まれないためにも、避難する際には非常用持ち出し袋の中に防犯グッズも用意しておくことが大切。では、女性の場合どのような防犯グッズを用意しておけばいいのか具体的に紹介していきます。
質問:避難所に持っていくべき防犯グッズは?
一人暮らしの女性が避難をする場合、防犯上用意しておいたほうが良いものはありますか?
災害時は混乱に乗じて、さまざまな犯罪が発生すると聞きますよね。避難所で犯罪に巻き込まれないよう、女性が持っておくべき防犯グッズを教えてもらいましょう!
回答:女性におすすめ!避難所に持っていくべき防犯グッズ6選
避難所では「寝ていたら知らない人が布団に入ってきた」「暗い場所に連れ込まれそうになった」「支援するかわりに見返りとして性行為を要求された」など、女性や子どもに対する性犯罪が一定数存在しています。
また、女性に限った話ではないですが、不特定多数の人が出入りする避難所では貴重品の盗難についても注意が必要です。
そのため、避難所で犯罪に巻き込まれないためにも自分の身を守れるよう、非常用持ち出し袋(防災リュック)の中には防犯グッズも用意しておく必要があるでしょう。
おすすめ防犯グッズ1 防犯ブザー
防犯ブザーは、ボタンを押したり紐を引いたりすることで大きな音を出せます。相手を威嚇し、周囲に異変をすぐに知らせるのに有効です。また、簡単に音が出せるため女性でも扱いやすく、小型でおしゃれなデザイン性があるものも多いため普段から携帯しやすいでしょう。
防犯ブザーを選ぶ際には、周囲に音が聞こえるよう最低でも80db以上の音量が出る商品を選び、誤作動で音を鳴らさないように誤作動防止機能がついているかもチェックするといいです。百均などで手軽に購入できます。
また、いざという時使えるよう予備で2個用意したり、電池も合わせて用意したりするのもおすすめ。そのほかにも、警視庁公式の「Digi Police」などの防犯ブザー機能が搭載されたアプリをスマホに事前に入れておく手もあります。
おすすめ防犯グッズ2 防災用ホイッスル
防犯ブザーはいざという時、故障や電池切れで音が鳴らない可能性もあります。防災用ホイッスルであれば、息を吹きかけるだけで音が出せるためいざという時使えないという問題はありません。
しかし、犯罪に巻き込まれた危険な状態で十分な息を吹きかけられるとは限りませんよね。そのため、弱い力でも十分に音が出る防災用ホイッスルを用意するのがおすすめ。防災用ホイッスルも防犯ブザー同様、小型でデザイン性があるものが多いため持ち運びやすく、百均などで気軽に購入できますよ。
おすすめ防犯グッズ3 催涙スプレー
催涙スプレーは刺激物が含まれているため吹きかけることで、相手に涙が出るほどの激痛を与え動きを封じられる防犯グッズです。そのため、もし性犯罪に巻き込まれた際でも自分より力の強い男性を怯ませられるでしょう。
また、スタンガンや警棒などの防犯グッズもありますが、相手に近づかないと利用できないというリスクがあります。しかし、催涙スプレーであれば相手の手が届かない範囲から利用できるという利点があります。
中には、リップ型やペン型など一目で催涙スプレーとわかりにくく、小型で持ち運びやすい商品も販売されています。相手に近づきすぎると反撃される恐れがあるため、3m程度離れた場所からでも利用できる飛距離のあるものを選ぶといいでしょう。
おすすめ防犯グッズ4 動きやすい服
非常用持ち出し袋の中に用意する衣類は、実用性のある動きやすい服を選択するのがおすすめです。動きやすい服を着用していれば、もし犯罪に巻き込まれた際や二次災害が発生した際にも逃げやすいですよね。
また、中でもおすすめなのがジャージの上下セットです。避難所では支援物資の配布や救助活動など動き回ることが多い場面もあるため、衣類が汚れやすい可能性があります。
そのため、黒や紺など汚れが目立ちにくいジャージを選ぶといいでしょう。ジャージは、洗濯して乾きやすい点や、寝やすいなどの観点からも災害時に適しているといえます。
おすすめ防犯グッズ5 ボクサータイプの下着
避難所では、男性の目がある中で洗濯を行わなければいけない場合もあります。もし、悪意のある人に女性用の下着が目に入ると盗難につながる恐れもあります。
そのため、女性らしい形の下着ではなくボクサータイプの下着を選択することで、一見して女性の下着だとわからない工夫ができます。また、下着の色は黒や紺などにすることで、もし生理で下着が汚れてしまった場合でも汚れが目立ちにくいですよ。
おすすめ防災グッズ6 貴重品バッグ
非常用持ち出し袋の中には、貴重品を肌身離さず持ち歩けるよう貴重品用のバッグを用意しておくといいでしょう。
とくに、防水タイプのウエストポーチやショルダーバッグがおすすめです。雨で貴重品が濡れる心配もなく、手が塞がらないため作業などもしやすいです。また、ウエストポーチであれば、服の下に装着することでバッグを隠せるため、用心深く貴重品を管理したい方にはいいですね。
バッグを選ぶ際には、盗難のリスクを下げるために高価なブランド品ではなくお手頃な価格のもので、動いても中身が出ないファスナーがついたものがいいです。
避難所生活で女性が気をつけるべきこと
避難所生活で犯罪に巻き込まれないためにも、女性が気をつけるべきことを紹介します。
信頼関係のない男性とは2人きりにならない
すべての男性を「犯罪者かもしれない」という目で見てほしいわけではありませんが、犯罪に巻き込まれるリスクを下げるためにも、信頼関係のない男性とは2人きりにならないようにしましょう。
過去の災害では、「守ってあげる・支援してあげる」と女性に話を持ちかけ、そのかわりに見返りとして性行為を要求されたという事例があります。2人きりの際にそういった話を持ちかけられた場合、逃げ出せなくなる可能性もありますよね。
ボランティアの男性が加害者であった事例もあるため、たとえ親切な人であったとしても、信頼関係のない男性とはできるだけ2人きりになることを避けるようにしましょう。
複数人で行動する
避難所では昼夜問わず常に複数人で行動するようにしましょう。同様に一人で避難してきている女性など、周りと常に声を掛け合いながら行動してください。
とくに明かりのない場所、トイレ、死角になる場所には絶対に一人で行かないようにしてください。
貴重品は肌見離さず持ち歩く
避難所では、基本的に貴重品は自己管理です。誰かが貴重品を管理してくれたり、金庫などが用意されていたりはしません。避難所では、さまざまな人が共同で生活を送ることになるため、不審者が紛れ込み貴重品を盗まれるというリスクもあります。
そのため、窃盗の被害に巻き込まれないためにも、避難所ではウエストポーチやショルダーバッグなどで貴重品を肌見離さず持ち歩くように心がけることが大切です。
避難所では、災害に乗じて悪いことを考える方もいます。また、セキュリティリスクが下がることから、自分の身は自分で守る必要があります。
災害で大変な状況下の中、さらに犯罪に巻き込まれて大変な目に合わないためにも、防犯グッズの準備は欠かせません。現在用意している非常用持ち出し袋の中に、ぜひ今回紹介した防犯グッズをプラスしてみてください。
また、過去の記事では避難所での性被害に関して詳しく紹介しているので合わせてご覧ください。