こんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関する疑問を解決していきます。
今回は、「防災ラジオ(災害ラジオ)の必要性」に関して紹介します。
防災ラジオ(災害ラジオ)とは、通常のラジオ機能に加え、災害時に役立つ機能が備わっているラジオのことを言います。最近では、スマホのアプリでラジオが聴けるようになったため、わざわざ防災ラジオを用意していないという方も多いでしょう。
しかし、防災ラジオにはスマホのラジオアプリにはないメリットがあります。防災ラジオのメリットなどをもとに、ぜひ防災ラジオの用意を検討してほしいです。
質問:スマホのラジオアプリがあれば、防災ラジオはいらない?
防災ラジオって必要ですか?スマホのラジオアプリと、大容量のモバイルバッテリーがあれば、防災ラジオをわざわざ買わなくても大丈夫でしょうか?
回答:専用の防災ラジオは必要!
最近ではラジオ本体を持っていなくても、スマホアプリで簡単にラジオが聴けるようになってきました。そのため、「災害に備えてわざわざ防災ラジオを用意する必要がないのでは?」と、感じる人も多いでしょう。
しかし、災害時にスマホでラジオアプリを利用することには、デメリットがあります。スマホのラジオアプリのデメリットや、防災ラジオを用意するメリットを理解し、「防災ラジオはいらない」という考えを見直してみてほしいです。
災害時に「スマホのラジオアプリ」を利用するデメリット
災害時にスマホのラジオアプリを利用するデメリットとして、以下のようなことが考えられます。
スマホのラジオアプリを利用するデメリット
- 災害の影響で電気が利用できない場合、スマホのバッテリーが切れてしまう可能性がある
- ラジオアプリを利用することでスマホの充電の減りがはやくなる
- 通信回線が混み合った場合、ラジオが繋がりにくい
- 災害の影響で通信回線が断絶した場合、ラジオアプリがそもそも利用できない など
一方で、スマホのラジオアプリはデメリットだけでなく、聴き逃しても再度聴けるなどの機能が備わっていることは利点とも言えます。
しかし災害時は、スマホはあくまで「連絡手段」として第一に活用し、情報収集は防災ラジオを中心に利用するのがおすすめです。
災害時に「防災ラジオ」を利用するメリット
逆に、災害時に防災ラジオを利用するメリットとして、以下のようなことが考えられます。
防災ラジオを利用するメリット
- 通信回線がつながらなくても利用できる
- アクセスが集中しても大丈夫
- 乾電池、ソーラー、手回しなどさまざまな方法で電源の確保ができる
- 無料で受信でき、事前のインストールなども不要 など
一方で、防災ラジオは「音声が聴き取りづらい、聴き逃してしまう」などの欠点もあります。
しかし最近では、文字表示機能付きのものや、聴き逃し対策として録音機能が備わったものなど、防災ラジオのデメリットをカバーしてくれている商品もありますよ。
防災ラジオを選ぶ際のポイント4つ
防災ラジオは、「充電方法」「周波数」「付属機能」「大きさ」の4つのポイントに注目して選ぶのがおすすめです。
充電方法
防災ラジオには、「手回し充電」「ソーラー充電」「USB充電」「乾電池」の4種類の充電タイプがあります。
手回し充電
手回し充電は、手で回して充電ができるため、電気が利用できない停電時でもラジオが利用できます。しかし、手回しは充電に時間がかかることや、労力がいることがデメリットです。
ソーラー充電
ソーラー充電は太陽光で充電ができるため、手回し充電同様に電気が利用できない災害にも便利です。手回しのように労力はかかりませんが、太陽光での充電には時間がかかることや、天候に左右されてしまうことがデメリットでもあります。
USB充電
USB充電は、災害時に電気が通っていない場合に充電ができません。そのため、ポータブル充電器やモバイルバッテリーなどで充電する必要があります。
乾電池タイプ
乾電池タイプは、充電に労力がかからず、天候にも左右されず、電力も必要としないことから一番災害時にはおすすめです。しかし、乾電池がないと利用できないため、防災ラジオと一緒に乾電池も忘れず備えておく必要があるでしょう。
また、防災ラジオの中には、「手回し充電+USB充電」など複数の充電方法が合わさっている商品もあります。複数の充電方法に対応していれば、不測の事態が起きる災害時でもより安心です。
周波数
ラジオの周波数は大きくわけて、AM(中波)放送・FM(超短波)放送・短波放送の3種類があります。
- AM放送
広範囲まで電波が届くことが特徴ですが、建物内で受診しにくく雑音が入りやすいという欠点があります。 - FM放送
広範囲まで電波は届きませんが、建物内でも受信しやすくAM放送よりも雑音の影響を受けづらくクリアな音声で聴けることが特徴です。 - 短波放送
電波が届く範囲が非常に広く海外のラジオまで聴けることが特徴です。
災害時はAM放送が聴き取りにくいことと、難聴の方への対策として、最近ではFMの電波を利用してAMが聴ける「ワイドFM」が注目されています。
そのため、防災ラジオを選ぶ際には災害の影響を受けにくい「ワイドFM」に対応しているものがおすすめです。
付属機能
防災ラジオの中には、ラジオ機能にプラスして次のような付属機能が備わっているものがあります。
- ライト機能
- バッテリー機能
- サイレン機能
- ワンセグ機能
- デジタル表示機能
- 防水機能
- イヤホンジャック など
例えば、ライト機能付きであれば停電時にも役立ちます。避難所に移動する際も、懐中電灯を持っていく手間が省けますよね。また、防水機能があれば雨が降っている移動時などにも利用でき便利です。
ラジオとしての機能だけでなく、付属機能が充実しているかという点にも注目して選ぶと便利でしょう。
大きさ
防災ラジオは、避難時に持ち出しやすいかという点も重要です。ラジオはある程度大きさがあり重いのではと思う方もいるかもしれません。しかし、防災ラジオは片手に収まるぐらいのコンパクトで軽量なものも多いです。
非常用持ち出し袋(防災リュック)に入る大きさか、また緊急避難時にそれを走って持ち出せる重さかもチェックしておくと安心ですね。
災害時におすすめの防災ラジオを3選紹介
おすすめの防災ラジオを3選紹介していきます。
おすすめ防災ラジオ1 ソニー ポータブルラジオ ICF-B99
手回し充電、USB充電、ソーラー充電、乾電池の4種類の充電方法が搭載された防災ラジオです。大口径のスピーカーが搭載されているため、コンパクトながら音量が聴き取りやすいのが特徴。
また、ラジオとしてだけでなく、スマホが充電できるモバイルバッテリーや、LEDライトとしても利用できます。付属品として、ポーチや非常用の笛、充電プラグアダプター、USBケーブルなども付いており大変便利です。
おすすめ防災ラジオ2 Geum 多機能防災ラジオ
こちらも4種類の充電方法が備わっているため、災害時でも安心