【メディア掲載】不動産専門誌にSDGs事例として掲載

災害時の洗濯はどうする?3.11を経験した防災士が備える洗濯グッズ

防災
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執筆者
防災士・大沢しの

防災士。東日本大震災の際は宮城で被災後、避難生活を送った経験を活かし、防災情報を発信しています。

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災害時の備えというと、まっさきに水や食料、懐中電灯などを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、忘れてはならないのが「洗濯」です

私は東日本大震災を宮城県仙台市で経験しました。実際に被災すると「洗濯ができない」ことは想像以上のストレスでした。

特に下着や靴下など、肌に直接触れる衣類の清潔さは、衛生面はもちろん、精神的な健康にも大きく影響します。

こんにちは、株式会社トラスト・ファイブが運営する不動産情報メディア担当の大沢しのです。不動産とは切り離せない「防災情報」をお届けします。

東日本大震災の教訓をもとに、実際に備えている災害時の洗濯用の防災グッズをご紹介します。

ぜひ最後まで読んでくださいね。

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東日本大震災で体験した「洗濯物がたまるイライラ」

2011年3月11日、震災発生後、私の住む地域では断水と停電が1週間続きました。親戚の家に身を寄せての在宅避難生活のなかで、困りごとの一つが洗濯でした。

水も電気もない中、最も深刻だったのは下着類の問題です。タオルや上着はまだ我慢できても、下着は毎日取り替えたいもの。しかし洗濯ができないため、同じ下着を2日間着用し続けることもありました。

冬なので汗はかかなかったとはいえ、下着を取り替えられない不快感はとても強いものでした。

また、当時は「洗濯なんて、水が復旧してからまとめてやればいい」と軽く考えていました。しかし実際には、1週間分の洗濯物を一度に洗うのは、時間的にも体力的にも、想像以上に大変でした。

あのとき、「少しでも洗える方法」があれば、もう少し楽だっただろうと思います。

この経験から、私は災害時用の洗濯グッズを防災備蓄に加えています。

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今、私が実際に備えている災害時用の洗濯グッズ

災害の教訓を活かし、現在我が家では以下の備えを行っています。

高校生と中学生の子ども2人を含む家族での備えですが、どのご家庭でも参考にしていただけると思います。

防災リュックに:ダイソーの洗濯バッグ

ダイソーで見つけたウォッシュバッグは7L入ります | 筆者撮影

100円ショップで購入できる、袋に入れて振るタイプの洗濯バッグを常備しています。少量の水と洗剤を入れて振るだけで、手を汚さずに洗濯ができる優れものです。

バケツで手洗いするよりも体力も使わず、特に下着や靴下などの小物を洗うのに最適です。小物だけでなくタオルも洗えますよ。

軽量でコンパクトに畳めて、場所を取らないため、私は防災リュックにいれてます。

ローリングストック:ジップ袋+重曹

ジップ袋と重曹があれば軽い汚れなら少量の水で洗濯できます | 筆者撮影

最近SNSで知った方法ですが、ジップ袋に下着や靴下、重曹、少量の水を入れて数回振るだけで洗濯ができるそうです。この方法なら、大きな容器も不要で、水の使用量も最小限に抑えられますね。

こちらはあえて備えるというよりは、使いながら備えるローリングストックのイメージで常備しています。

普段であれば重曹は、洗濯ではなく消臭や掃除に使っていますよ。

電子レンジは重曹でお掃除!たった4ステップで簡単キレイ
食品を温める電子レンジ。汚れやすい場所ですが、掃除グッズは安全なものを使いたいですよね。この記事では、お掃除の専門家(クリンネスト1級の資格持ち)の私が重曹を使った電子レンジのお掃除方法をご紹介します。ピカピカになるのはもちろん、安全で簡単な方法なので、ぜひ試してみてくださいね。電子レンジをキレイに保つには、付着した食品や水分をその都度ふき取ることが大切です。そして1~2か月に一度、重曹を使って庫内のスペシャルケアをしましょう。重曹でお掃除をして、おうち時間をより快適にしてくださいね。

ナチュラル洗剤でキッチン大掃除!重曹・セスキ・クエン酸で丸ごと綺麗
油や食品、水あか、石鹸カスが付きやすいキッチン。こまめにお手入れしているつもりでも、実は汚れが残っているかもしれません。今回はクリンネスト1級の資格を持っている私が、重曹・セスキ炭酸ソーダ・クエン酸を使ったキッチンの掃除方法をご紹介します。ガンコ汚れが付きやすいキッチンですが、ナチュラル洗剤ですっきり落とせます。【水回り編】 シンク:シンクには食材のタンパク質汚れや油汚れなどが多く付いています。アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダを使うと汚れが落ちますよ。重曹かセスキ炭酸ソーダをシンクに振りかけ、スポンジで磨きます。重曹は水に溶けにくく粒子が残りやすいので、こすりすぎて傷つけないよう注意してください。セスキスプレーを吹きかけて拭き取ってもOKです。その後クエン酸スプレーで中和させ、仕上げに水拭きすれば完了です。 排水口:排水口には油や食品といった酸性汚れと、石鹸カスなどのアルカリ性汚れの両方が付いています。そのため、重曹とクエン酸を使って掃除するのがおすすめです。排水口のフタやごみ受けを外し、重曹とクエン酸を1:2の割合で混ぜた粉末を排水口に振りかけます。発砲するので1時間放置し、水で洗い流してください。 蛇口:蛇口は水あかで汚れやすいので、クエン酸を使います。クエン酸スプレーを蛇口に吹きかけ、拭き取るだけでピカピカになりますよ。【コンロまわり編】調理台やコンロまわりは油や食品がついているので、水だけでは汚れが落ちません。アルカリ性のセスキスプレーで拭き取ったあと、クエン酸スプレーで拭きあげましょう。クエン酸には除菌作用があるので、調理台掃除にぴったりですよ。 ガスコンロ、IHクッキングヒーター:セスキ炭酸ソーダと重曹を使えば、ガスコンロのガンコな焦げつきも落とせます。他にも、飲みかけのお酒(アルコール)も使えますよ。IHなら普段のお手入れはセスキスプレーで拭くだけで十分です。焦げつきが気になるときは、セスキスプレーでパックしましょう。魚焼きグリル:重曹で焦げつきを磨き落とします。油が気になるときは、食器用洗剤や石鹸も使いましょう。換気扇:換気扇のガンコ汚れにはセスキ炭酸ソーダのつけ置きが効果的です。年に数回はフィルターなどを外してお手入れしましょう。キッチンにはさまざまな汚れが付いており、ガンコ汚れも多いです。しかし重曹・セスキ・クエン酸の3つがあればキレイになりますよ。食品を扱うキッチンの掃除には、体に優しいナチュラル洗剤がぴったりです。ぜひ試してみてくださいね!

速乾性の下着と靴下

災害時は洗濯後の乾燥も課題です。

スポーツ用の速乾インナーは、洗ってから数時間で乾くため、限られた衣類を回転させるのに便利です。

我が家では、速乾性のある下着や靴下を、多めに用意していますよ。

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働く人へのアドバイス:職場や通勤中での備え

日中のほとんどを職場で過ごす働く人にとって、会社での備えも重要です。

災害時、帰宅が困難になり職場で一晩過ごす場合も想定されます。

その際、洗濯設備がない職場では「洗濯する」よりも「洗濯せずに清潔を保つ方法」が現実的です。

女性に特におすすめしたい職場での備えは、おりものシートやナプキンです。

職場のロッカーやデスクの引き出しに数日分を常備しておくと、洗濯ができなくても下着を清潔に保つことができます。生理用ナプキンは生理のときに限らず下着の汚れ防止に使えるため、災害時の衛生対策として非常に優秀です。

車通勤の方は、社内に予備のおりものシートやナプキン、ウェットテッシュを入れておくこともおすすめです。帰宅困難になった際や、車中泊を余儀なくされた場合にも役立ちます。

災害時の洗濯問題は、経験した人でないとなかなか想像しにくいものだと思います。しかし、清潔な衣類を身につけることは、被災後の不便な生活の中で心身をリフレッシュするためにも非常に重要です。

災害はいつ起こるか分かりません。しかし、だからこそ準備することに意味があります。

洗濯ができないストレスは小さなことに思えるかもしれません。しかし、清潔を保つことは、災害後の気持ちを和らげることにつながります。

ぜひ、できることから少しずつ備えを始めてくださいね。

Q
防災グッズとして備えておきたい洗濯アイテムは?
A

100円ショップなどで購入できる「洗濯バッグ」や「ジップ袋+重曹」を活用すれば、断水時でも少量の水と洗剤を入れて振るだけで洗濯ができます。私は「洗濯バッグ」を防災リュックに備え、「ジップ袋」「重曹」は普段から使用するのでローリングストックとして常備しています。さらに、速乾性の下着を用意しておけば、洗濯後も早く乾くため少ない枚数で回せますよ。

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