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地震で帰宅困難になったら?東日本大震災を経験した防災士の「行動プラン」を紹介

防災
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執筆者
防災士・大沢しの

東日本大震災の際は宮城で被災し、避難生活を送った経験から、2025年に防災士資格を取得。実体験に基づいた防災情報を発信しています。

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通勤中や仕事中に大地震が起きたら、電車が止まり「帰れなくなる」。そのことは多くの人が知っています。でも、実際に帰宅困難者になってしまったとき、どうしたらいいのかわからない人も多いのでは?

こんにちは、株式会社トラスト・ファイブが運営するビル・土地の記事メディア担当の大沢しのです。

不動産とは切り離せない「防災」に関する情報を、被災経験を持つ防災士の立場から発信しています。

今回は、体験談をふまえて帰宅困難者になったときの正しい行動や、日頃から準備しておくべきことをお伝えします。

最後までご覧くださいね。

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【体験談】東日本大震災で約10kmを歩いて帰宅した家族のエピソード

私の夫は、東日本大震災が起きたとき、出張から戻る途中の高速バスの中で被災しました。

高速道路を下りたばかりのバスの中で、突然の激しい揺れに襲われました。バスは緊急停車し、揺れがおさまるのを待ってから最寄りのバスターミナルまで慎重に進みました。

やっとの思いで会社に戻り、しばらく待機していましたが、夕方になっても交通機関は復旧する気配がありません。

夫は「このまま会社にいるべきか帰るべきか⋯」と悩んだ末、家族が心配だったため、約10Kmを徒歩で歩いて帰宅する決断をしたそうです。

歩いているうちにタクシーを拾えるだろうと軽く考えていたらしいですが、現実は厳しいものでした。
雪は振ってくるし、道路は大渋滞でタクシーは拾えず、結局2時間以上かけて家(正確には家族の避難先であった親戚宅)まで歩いて帰ってきました。

携帯電話がつながりにくい状況でしたが、お互い何度も何度もかけて連絡を取ることができ、親戚宅に合流できたことは幸いでした。

しかし夫は「あの日、諦めて会社に残っていればよかった」と思っているそうです。

帰宅困難者とは?

内閣府の防災資料「帰宅困難者等に係る対策の参考資料」によりますと、10㎞以内であれば「徒歩で帰宅可能」だそうです。

参考:帰宅困難者等に係る対策の参考資料|内閣府 防災情報
・帰宅までの距離が10㎞以内の人は全員「帰宅可能」とする。
・帰宅距離10㎞〜20㎞では、被災者個人の運動能力の差から、1㎞長くなるごとに「帰宅可能」者が10%低減していくものとする。
・帰宅距離20㎞以上の人は全員「帰宅困難」とする。

しかし夫のように、10㎞以内であっても天候によっては、徒歩での帰宅が過酷になることも考えられます。

「帰れそうでも帰らない」ことも重要

大規模な災害発生時は安全な場所に待機しよう | 出典:内閣府防災情報

内閣府では大規模地震の発生の際、一斉帰宅をせずに待機することを推奨しています。

大勢の人が一斉に帰宅すると緊急車両の妨げになってしまうからです。

ほかに、群集事故(群衆雪崩)の二次災害が懸念されること、地震直後は建物の倒壊・ガラスや看板の落下など危険に満ちていること、等も理由です。

会社や一時滞在施設等、安全な場所で待機しましょう。

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防災士の私が実際に行うつもりの、帰宅困難時の行動プラン

いざというときに慌てないよう、手帳に行動をメモしています。|筆者撮影

もし私が会社で被災し、帰宅困難者になってしまったときにする行動プランは以下のとおりです。

①会社の中が安全かどうかを確認します。
その際には、電気や水道などライフ欄が停止していなかもチェックします。

②ライフラインが停止していたら、近くの一時滞在施設(小学校)へ避難します。停止していなければ、会社で一晩待機します。

③災害用伝言ダイヤル(171)で、家族と安否を確認します。
確認方法については、夫とも共有しています。子どもの学校からの一斉連絡を確認し、必要であれば子どものお迎えを夫に依頼します。

④自宅までは徒歩での帰宅が不可能なため、交通機関の再開を待って帰宅します。

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働く人が今すぐできる「帰宅困難対策」

帰宅困難者になってから慌てないために、今できることがあります。

会社の防災体制を知る

  • 災害時の待機場所はどこか
  • 備蓄品は何がどれだけあるか
  • どのような手段で配布されるか
  • 帰宅の判断基準と連絡方法は

会社の災害時の行動ルール(防災マニュアル等)を把握しておきましょう。ルールやマニュアルがない場合には、自分で非常口や避難経路、最寄りの避難場所を調べて把握しておくことが重要です。

いざというときに知っているだけで不安が減ります。

一時滞在施設を確認する

会社が安全でないときや、外出先で被災したときに備えて「一時滞在施設」を確認しましょう。

一時滞在施設とは
主に買物客や行楽客などの「行き場のない帰宅困難者」を受入れ、安全を確保するとともに、一斉帰宅を抑制し、渋滞の発生を防ぐことで救命・救助
に資するなど、重要な役割を担っています。
避難所が主に地域に住んでいる人を受け入れる想定になっていることに対し、一時滞在施設は帰宅困難者の受け入れを中心に想定されています。

一時滞在施設は、各自治体のホームページなどで調べることができます。
会社の周辺や、よく訪れる場所の近くにある施設を把握しておくとよいでしょう。

家族との連絡方法を決めておく

災害時は電話がつながりにくくなります。災害時の連絡方法を決めておきましょう。

  • 災害用伝言ダイヤル(171)の使い方
  • SNSやメールでの安否確認方法
  • 集合場所や避難場所

「無事だから心配しないで」と伝えられるだけでお互い安心できます。

最低限の防災グッズや食品を備えておく

会社や一時滞在施設で1晩〜数日を過ごすための備えを行いましょう。

私の場合、通勤バッグには常に「防災ポーチ」を入れています。また防災ポーチの他にモバイルバッテリーとマイボトルは必ず持ち歩くようにしています。

また、職場には水と食料を備えておきましょう。

「会社でペットボトルの水だけなら備蓄されている」という場合には、個人でランチ用のカップ麺などを多めに備えるなど、足りない部分を補うように備えることがおすすめです。

情報収集手段について

ラジオやスマホなどで正確な情報を集め、落ち着いて行動を判断しましょう。状況が落ち着いたら、いつ帰るかを考えます。

交通機関が復旧したからと言って一斉に動き出してしまうと、混乱して新たな混乱をもたらすことが考えられるからです。

なお、SNSではデマが拡散されやすいため、自治体や鉄道会社等の公式アカウントなどで正しい情報を得ることが大切です。

帰宅困難者になっても落ち着いて行動できるように、できることから備えてくださいね。

Q
帰宅困難者になってしまった場合、とるべき対策は?
A

まずは安全な場所で待機しましょう。次にラジオやスマホで正確な情報をし、どのように行動すればよいか判断しましょう。ただし、SNSはデマが拡散されやすいため注意が必要です。家族との連絡方法は平時から決めておき、災害時に安否を確認しましょう。
混乱がおさまるまで会社、または一時滞在施設にて待機し、適切なタイミングで帰宅しましょう。

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