ウィンディor気象庁、台風予報を正確に知るには?【防災士解説】
みなさんは、台風予報を確認する際にどのサイトを活用していますか?台風の被害が心配される場合、予定を変更したり事前に台風対策をおこなったりする必要があるため、できるだけ正確な情報を知りたいですよね。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「台風予報を正確に知る方法」はあるのかを紹介していきます。台風の情報収集にこれまで悩んできたという方はぜひチェックしてください。気象庁の「最新の数値予報解説資料集(令和2年度)」の「全球モデル予測精度の国際比較」や「台風進路予報誤差国際比較」によると、ECMWF(ヨーロッパ)を中心に欧州が優れた精度を誇っています。しかし、あくまで予測でありときには外れることもあるため、「正確な気象情報・台風予報を提供しているのはコレ」というのは明言できません。近年日本において、海外の気象情報サイトが優れていると話題になることもありますが、そのサイトが一番正しいと過信して利用するのは得策ではありません。気象情報サイトそれぞれの特性を活かし、知りたい情報に応じて上手に使い分けることをおすすめします。気象庁-台風情報は、言わずと知れた、日本の行政機関のひとつである「気象庁」が提供する台風情報です。私たちがよく目にする、民間気象会社や報道機関による台風情報は気象庁の情報に基づいたものです。気象庁は、複数の情報が出ると混乱を招くことから、「防災情報というものはシングスボイスであることが望ましい」と提言しており、「気象庁以外の者は「警報」を発表してはいけない」という条約もあります。現代ではインターネットを介して他国の情報を目にできますが、防災情報を確認する際には、気象庁を確認することを国として推奨しているといえるでしょう。「Windy(ウィンディ)」は、2014年に登場したチェコの会社が運営する気象情報サイトです。スマホで利用できる無料アプリもリリースされています。風、雷、雲、雨、気温、波、気圧など世界中の気象情報をリアルタイムで視覚的に見られて、1時間ごとの気象情報を10日後まで確認できるのが特徴です。気象庁とWindyがそれぞれおすすめな場面を紹介するので、利用の際の参考にしてください。気象庁がおすすめの場合は、・台風が近付いていて、気象警報・注意報を確認する必要があるとき。Windyがおすすめの場合は、・先の予報を確認したいとき・視覚的な情報も取り入れたいとき・海外の台風情報を見たいとき です。正確な台風情報を知りたい方は、気象庁の情報を主に確認するとともにWindyなどの他のサイトも併用するのがおすすめです。サイトによって台風予報が同じであれば、その情報に沿って対策を取ればいいでしょう。もしサイトによって台風予報が異なる場合は、いずれかの予報が外れていたとしても台風がどちらの進路をとっても問題ないように備えることで、台風に対して万全の対策が行えますね。