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【実家女子、かしこく家を出る。】4話  実家女子、「生活費って何?」と考える

連載|実家女子、かしこく家を出る
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この連載は、実家暮らしをしている新卒2年目の20代女子が、一人暮らしへの憧れから「オトナ女子のよりよい暮らし」を求めて部屋選びをする という、1話5分のあるある満載のwebノベルです。

「そろそろ一人暮らししたいな」と考え始めたあなた…!一人暮らしする前の準備を整えやすくなるかもしれませんよ!

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著:蛙田アメコ / イラスト:八咲ヒサ

Illustration by:八咲ヒサ

 
 会社からの帰り道。
 物件紹介アプリをスマホにインストールしたその日から、1日に10件くらい「おすすめ物件」「新着物件」を知らせるポップアップやメールが来るようになった。

 多い、多い!
 当然だけれど、自分が設定した条件に基づいた(でもたまにちょっとハズした)物件情報が送られてくる。

 間取り図を見るだけでも楽しいし、意外に写真が充実していて、

「トイレが綺麗!」
とか
「お風呂が小さい……」
とか
「外壁、なんか中学校のジャージみたいな色だな(笑)」

 なんて思いながら眺めるだけでも、とても楽しい。


(うーん、でも……)


 今日も今日とて、片道1時間45分の通勤中にアプリを眺めながら思う。


(家賃って、どれくらいに設定したらいいんだろう……?)


 とりあえず、安ければ安いほどいいなと思って『下限なし~6万5千円』とかにアプリを設定している。
 6万5千円の買い物っていったらすっごい悩むと思うけど、家賃ってこれを毎月払うんだよなぁ……。
 実家に住んでるって、ありがたいことなのかも。

 でも――。


(私だって、ちゃんと働いている。同僚でひとり暮らししている子もいる……あとは自分がどうしたいかだけ!)


 の、はずなのだけれど。


(……家賃はわかるとして、共益費? 管理費? これとは別に『生活費』
がかかるんだもんね?)


 うーん。
 乗換駅に到着して、スマホをしまう。
 悪名だかい通勤ラッシュ路線に乗り換える。

 歩きながら考えても……うん。
 やっぱり、わからない。

 そもそも――

「……家賃って、生活費って何??」


   * * *


 次の日。
 高校の茶道部の大先輩、藤吉先輩に「家賃ってどれぐらいがいいんですかね?」と質問してみた。
 返信は、


『それは人によるかも(;’∀’) 一般的には、手取りの3割? 4割? って言われているね。私もだいたいそれくらいだった!』


 というもの。
 うーん、3割と4割って結構違いが大きい気がする。

 っていうか、3割って……5万円台くらいか。
 送られてくる物件紹介で5万円台の家って、すっごく古かったり駅からものすごく遠かったり――あるいは両方だったりするけれど。


「手取りの3割ってちょっと難しそう……もっとお給料があがればなぁ」


 それに、家賃だけ払って飲まず食わずというわけにもいかないから、食費とか共益費?管理費?とかいうものがどれくらいかかるかとかも知りたい。
 物件紹介アプリによると、共益費はあるところとないところがあるし。


「でも、お金の話で踏み込んだことって、知り合いには聞きにくいよな~~っ」


 気にしすぎかもしれない。
 藤吉先輩ならあっさり教えてくれそうな気もする……けど、なんとなく気が引けるのだ。
 まずは、ちょっと自分でも調べてみよう。


「……えっと、検索」


 大人女子。
 社会人。
 ひとり暮らし。
 生活費内訳。

 思いつく限りの検索ワードを入れていく。
 なんか、節約記事とか資格取得的な記事ばっかり出てくるなぁ。

 うーん……。


「……お? カーサミア?」


 ミントグリーンの爽やかなサイト。
 聞いたことがないけれど、検索にひっかかったツールはとても魅力的だった。

 なぜなら……。


「おおお、家賃とか生活費の目安の金額がでるんだ。自動計算!」


 家賃の相場についての一般論は色々なサイトに書いてあったけれど、生活費の内訳の目安がこうやって一覧になるのはありがたい。

 さっそく、今の自分のお給料を試しに入れてみる。

「おー!」


Illustration by:八咲ヒサ

 面白い!
 具体的な金額になると、ちょっとイメージが湧いてくる。
 いつかこれくらい貰えたらいいなー、という給料も入れてみよう。


「……ん? 首都圏内訳?」


 一般論という項目の横に「首都圏内訳」という欄がある。
 そこには、家賃は少しだけ高めの生活費プランが書いてあった。
 あれ、これって……。


「そっか……やっぱり首都圏だと『手取りの3割』っていうのは厳しいんだ」


今の収入で、家賃や食費の目安は?
生活費のシミュレーション計算ツールを使ってみる >

「おおお~~、ちょっとホッとしたかも!」


 このサイト、便利かも。

「いいサイト見つけちゃったな。そうかぁ、家賃は手取りの3割っていうのは、都心だとそうもいかないってことなんだね。ってことは、家賃以外の生活費はだいたい12万円くらいか……!」


 ふむふむ。
 なんとなく、お金のイメージがついた気がする。
 さっそく、物件紹介サイトに登録している予算を変更。

 エリアは、会社の近くの駅で片道30分くらいのところ。
 アパートとマンション……はどっちでもいいのかな?


「管理費はありで、家賃の下限7万円~上限8万円……いや、でも、安いに越したことはないよね! 下限なし!!」


 下限なし! それがいい!
 ……このときの私は、そう思っていた。

*** TIPS ***

一人暮らしでも無理なく、楽しく生活していくためライフプランは重要です。
ライフプランとは「人生設計」を指しますが、急に人生設計を立てるのは大変です。

その第一歩として、まずは「家計を把握して、お金を自分で管理する」ことから始めたいですよね。

家村さんも一人暮らしに向けて家探しにを始めようとしたところ、「家賃」をどれくらいにしたらいいか、分からなくなってしまいました。

すでに一人暮らしをしている友人や同僚に聞くこともできますが、女性は以外とそのあたりをオープンにしないことが多くあります。…となると聞きにくい、ということですね。

そんな皆さんに向けて、一人暮らしの生活費(家賃や食費、娯楽費などなど)の費用内訳目安が簡単に計算できるツールをご用意しました。

これから一人暮らしを始めようとしている人は、家探しの参考に。
すでに一人暮らしを始めている人は、今の家計の見直しや現状把握に。


「手取り」か「額面」の金額を入れるだけで、生活費の内訳目安が分かりますよ。是非使ってみてくださいね。

一人暮らしの生活費・家賃シミュレーション計算ツール【使い方&解説】

次回「5話  実家女子、「理想の生活」を考える


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