災害時にスマホは、情報収集や家族や友人との連絡手段として欠かせないものです。そのため、災害時にもし停電してしまってもスマホが利用できるよう、充電できる防災グッズを用意しておきたいですよね。
こんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関するQ&Aに回答していきます!
今回は「停電時にスマホが充電できるおすすめ防災グッズ」に関して紹介します。
災害時には何が起こるかわからないため、どのようなものを選べばいいのかわからないという方はもちろん、普段利用している充電グッズがあるという方も、ぜひ災害時のことを考え複数の充電グッズを用意してくださいね。
質問:停電時にスマホが充電できるおすすめ防災グッズは?
災害時に、スマホの電池が切れると困ると思うので、充電ができるようにしたいです。でもポータブル電源は高価だし重いし…おすすめってありますか?
ポータブル電源は高価なものなので、災害時にしか使わないとなるとなかなか購入しようとはならないですよね。
災害による停電時にも利用できる、お手軽な充電グッズを教えていただきましょう!
回答:停電時に使えるスマホ充電グッズ6選
ポータブル電源は、大容量のバッテリーを備えたものもあり、スマホだけでなく消費電力の大きい電化製品も充電できるため大変便利です。
しかし、「高いものだと5万以上する」「保管するのに場所を取る」「いざという時重たくて持ち運ぶのに不便」などのデメリットもあるため、一人暮らしの女性には不向きな商品でしょう。
スマホの充電だけを目的とするのであれば、お手軽に入手でき持ち運びにも便利な防災グッズがありますよ!
モバイルバッテリー(停電時おすすめ度:★★★★★)
モバイルバッテリーとは、バッテリーが内蔵された充電機器のことです。バッテリーを充電することで何度でも使いまわしが可能です。スマホを所持しているのであれば、1台はすでに持っているという方も多いのではないでしょうか。
モバイルバッテリーは、小型ながら大容量のものが多いため、災害時のいざという時でも持ち出しやすく、電気がなくとも数回スマホを充電できるメリットがあります。
用意する際は、できるだけ容量の多いものを選ぶのがおすすめ。20,000mAh程度のものを用意しておけば、フルで3回程度充電が可能です。
また、すでにモバイルバッテリーを所持しているという方も、日常用とは別に備えておける災害用のバッテリーを用意しておくことをおすすめします。
モバイルバッテリーを非常用持ち出し袋(防災リュック)などに備える場合は、バッテリー残量に注意が必要です。たとえ使っていなかったとしても、時間とともにバッテリーを消費してしまうため、定期的に充電することが必要です。
乾電池式充電器(停電時おすすめ度:★★★★★)
乾電池式充電器は、乾電池を使用してスマホが充電できる充電機器のことです。
モバイルバッテリーは、災害時に電力を充電できないとそれきりです。しかし、乾電池式充電器は電気が止まっていたとしても、乾電池さえあれば何度でも使えるといった利点があります。
しかし、乾電池式充電器は防水機能を備えた商品が少ないため、雨などで濡れてしまうと壊れてしまうデメリットもあります。そのため、防水性のポーチなどに入れて備えておくといいでしょう。
乾電池式充電器を選ぶ際には、自然放電や液漏れの心配が少ない、長期間保存可能な商品を選ぶといいです。
また、乾電池も合わせて十分に準備しておく必要があります。電池は長期間保存していると液漏れするものもあるため、備える際には定期的に確認が必要です。
もし、災害時に乾電池がなくなってしまった場合には、自宅にあるリモコンなどの電池式の家電から電池を抜き取って利用する手もあります。また、災害物資として乾電池が支給される場合もあります。
ソーラー式充電器(停電時おすすめ度:★★★★☆)
ソーラー式充電器とは、太陽光を利用してスマホが充電できる充電機器のことです。アウトドア用として利用する方も多いでしょう。
電気や電池がなくとも太陽光さえあれば何度でも充電が可能であり、商品によってはライトや防水機能が備わった商品もあります。
しかし、蓄電速度が遅いことや、天候により蓄電が左右されることがデメリットとしてあげられます。
ソーラー式充電器を用意する際には、容量が大きく充電スピードの早いものを選ぶのがおすすめです。また、コンパクトに折り畳めるものや、モバイルバッテリーほどの小型のものを選択しましょう。
ソーラー式充電器は、スマホを充電できるまでに時間がかかるなどのデメリットがあるため、災害時に利用するサブの充電器として用意することをおすすめします。停電が長引くなど災害が長期化したときに役立つでしょう。
手回し式充電器(停電時おすすめ度:★★★☆☆)
手回し式充電器とは、本体にハンドルが付いておりそれを回すことで電力を作ってくれる充電機器のことです。手回し式充電器の中には、ラジオやライトの機能も備わっているものもあります。
自身の手で回すだけで充電できることは利点ですが、発電の際には音が大きいことや、体力を消耗することが悪い点としてあげられます。
蓄電速度も遅いことから、ソーラー式充電器と同様に災害が長期化したことを想定したサブの充電器として備えておくといいでしょう。
マグネ式充電器(停電時おすすめ度:★★☆☆☆)
マグネ式充電器とは、塩水とマグネシウムで電力を作ってくれる充電機器のことです。本体の中に、塩・マグネシウム棒・水を入れることで利用できます。
マグネシウム棒一本で約10回ほどの充電が可能です。また、10年以上長期保存可能なため災害用として備えておくのにも適しています。
災害時に塩水が手に入らない場合でも、代わりに海水で代用が可能です。しかし、充電速度はあまり早くないことや、マグネシウムがなくなってしまうと使えないこと、他の充電機器よりも値段が高く、持ち運びにくいというデメリットがあります。
もし、用意する際にはマグネシウムの予備や、塩・水も合わせて用意しておくといいでしょう。また、充電機器としてだけでなくランタンとしての機能も備わっています。
マグネ式充電器も同様に、長期化した災害に備えてのサブの充電器として用意することをおすすめします。
シガーソケット式充電器(番外編)
シガーケット式充電器とは、車の中にあるシガーソケットと呼ばれる円筒形の器具に差し込むことで利用できる充電機器。そのため、こちらは車がある人のみ活用できる充電機器です。
車のエンジンをかけることで、充電が可能です。車のエンジンがかかるうちは何度も充電が可能であり、充電速度も比較的早いです。
車を持っている一人暮らしの方はぜひ、車内にシガーソケット式充電器を一台備えておきましょう。また、車によってはシガーソケットが設置されていない場合もあるため、一度ご自身の車を確認してみてください。
災害に備えて合わせて用意しておきたいグッズ
災害に備えて、スマホの充電グッズと合わせて以下のグッズも用意しておくことをおすすめします。
充電ケーブル
充電ケーブルは、充電グッズとスマホをつなぐために欠かせないものですよね。そのため、充電グッズと必ず合わせて用意しておきたいものです。
また、いざというときに断線して使えないことがないよう複数用意しておき、耐久性の高いものを選択しましょう。
スマホだけでなくタブレットなど複数の端末を充電する場合は、複数の端子に対応している以下のようなケーブルを用意しておくのもおすすめです!
小型電源タップ
小型電源タップは、避難所でのスマホ充電に便利です。
避難所ではコンセント不足が起こる可能性があるため、電源タップを用意しておけば複数台同時にスマホの充電が可能です。効率よく避難所でほかの避難者と充電ができるようになるでしょう。
また、以下のようなUSB端子対応の電源タップを用意しておけば、手軽に充電が可能です。
災害時のスマホの節電対策
スマホが充電できる防災グッズを用意することも大切ですが、災害時にできるだけスマホを長く利用できるよう、次のような節電対策があることも覚えておきましょう。
・液晶画面を暗くする
・節電モードにする
・圏外なら機内モードにする
・アプリなどの通知を切る
スマホのバッテリーを最も使うのは液晶画面のため、画面を暗くしてできるだけ点灯させないことで節電につながります。
また、iPhone、Androidともに節電モード(※名称はそれぞれ異なります)が用意されているため、設定することでバックグラウンドでの活動を停止してくれて節電につながるでしょう。
災害時に停電になった場合、携帯電話サービスが停止することがあります。圏外になった場合は、スマホが電波を探し電力消費しないように、機内モードに設定しましょう。
そのほかにも、アプリなどスマホに通知が行くと、画面が明るくなり電力を消費する可能性があるため、アプリなどの通知はすべて切っておく対策も考えられます。不要なアプリは事前に削除しておくことで、アプリが動作することによる電力の消費を抑えることにもつながります。
災害時に停電してしまった際でも使えるスマホ充電グッズとして特におすすめなのは、「モバイルバッテリー」と「乾電池式充電器」です。すでに、持ち運べる充電機器を持っているという方も災害用としてもう1台備えておくことをおすすめします。
また、これ以外にも「ソーラー式」や「手回し式」の充電機器を紹介しましたが、基本的にはメイン用としてではなくサブ用として備えることをおすすめします。長期化する災害も想定して備えをおこないたい方はぜひ、メイン用とサブ用どちらも用意してくださいね。
充電グッズが普段使いのものだけだと、災害時にあわてて非常用持ち出し袋に入れ忘れたり、壊れちゃったり…なんてことも考えられます。
ぜひ非常用持ち出し袋用にも入れておいてくださいね。
ちなみにモバイルバッテリーを長持ちさせる方法は、こちらのサイトに詳しく書かれています。ぜひ参考にしてみてくださいね!
また、過去の記事ではスマホや充電器に関連する防災知識を紹介していますので合わせてご覧ください。