【メディア掲載】不動産専門誌にSDGs事例として掲載

家具の地震対策、突っ張り棒だけじゃない!3.11を経験した防災士が解説【いますぐできる地震対策5】

防災
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執筆者
防災士・大沢しの

防災士。東日本大震災の際は宮城で被災後、避難生活を送った経験を活かし、防災情報を発信しています。

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東日本大震災を経験した防災士が伝える地震対策シリーズの5回目です。

こんにちは、カーサミアライターのしのです。東日本大震災のとき宮城県仙台市で被災しました。その経験を役立てたいと思い防災士資格を取得しました。震災の経験から学んだことを皆さんにも参考にしていただければと思っています。

今回は家具の地震対策をお伝えします。

食器棚の地震対策は、以前の記事をご覧くださいね。

ここでは、食器棚以外の家具の地震対策を紹介します。

ぜひ最後までご覧くださいね。

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【体験談】家具の地震対策の必要性

大きな家具はもちろん、背の低い家具にも地震対策が必要です | イメージ画像:CANVA素材

地震によるケガの原因として、揺れで転倒した家具の下敷きになるケースが多いです。東京消防庁の調査によると、地震でのケガ原因の3割から5割が家具の転倒や落下によるものだそうです。

知人の家では、震災の際に大きな本棚が転倒したそうです。不幸中の幸いで、本棚は二段ベッドに倒れかかるようにして止まったため、下敷きになることはなく、大きなケガには繋がりませんでした。

また、背の高い家具だけでなく、背の低い家具でも地震対策が必要です。

私の家は大きな家具をほとんど置いていませんでしたが、リビングに背の低い収納家具がありました。上に固定電話を置いている、いわゆる「電話台」です。

東日本大震災の大きな揺れで電話台が移動し、上に置いていた固定電話が落下・破損しました。また、飾っていた写真立てが割れ、中に収納していたぬいぐるみや子どもの絵本が飛び出して散乱しました。周辺がごちゃごちゃになり、避難の際、足の踏み場に困りました。

家具が動く方向によっては、ドアが塞がれて避難できなくなってしまうリスクもあったと感じます。また、もし移動する家具に足を挟まれたら、ケガをしたかもしれません。

このような経験から、背の高い家具はもちろん、背の低い家具でも地震対策は行なわれなければいけないと実感しています。

次に、私が実際に行っている地震対策を紹介していきますね。

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防災士が実践中!【背の低い家具】の地震対策

私の場合は、東日本大震災の当時も、現在も、大きな家具をほとんど使わず、できる限り備え付けの収納に収めるように心がけています。

とはいえ、生活をしていると物は増えていきますので、主にカラーボックスとプラスチック製の引き出し収納を使っています。

小型の家具に対して、簡単にできる対策はこちらです。

カラーボックスには転倒防止のストッパー

カラーボックスの転倒防止対策にはストッパー | 筆者撮影

カラーボックスなど背の低い家具には、地震対策として100円ショップで購入した「ストッパー」を使用しています。

こちらはカラーボックスを壁にくっつけて、地震が起きたとき前方に倒れてくるのを防ぐアイテムです。

キャスター付きケースの下には「キャスターストッパー」

キャスターがついているケースには移動防止の「キャスターストッパー」を使用 | 筆者撮影

キャスターがついているプラスチックのケースには「キャスターストッパー」を使って移動防止の対策をしています。

10年以上前に比べて、地震対策の商品もたくさん増えています。ご自身にあったもの検討してみてくださいね。

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自宅でもオフィスでも!背の高い家具への地震対策

オフィスのキャビネットにも地震対策が必要です | 編集部撮影

自宅には背の高い家具を置かないという方も、オフィスにはキャビネットやロッカー等の背の高いオフィス家具があるケースも多いのではないでしょうか?
日によっては、自宅と同じくらいの時間を「オフィスで過ごす」という人もいるでしょう。

オフィス家具にもしっかり地震対策を行ってくださいね。

ちょっとした工夫で身を守ることができますので、ご紹介します。

配置を工夫する

まず大前提として、配置場所への工夫を行いましょう。
以下を踏まえて配置を工夫することで、地震対策ができます。

  • もし倒れても、出口をふさがない位置に置く
  • 避難経路に家具を置かない

詳しくは「避難を邪魔しない家具の置き方は?」の記事をご参照ください。

簡単にできる地震対策グッズを使う

オフィスでも簡単にできる地震対策グッズを紹介します。
もちろんご自宅でも使えますよ。

・突っ張り棒
高さのある家具や家電の転倒を防止するアイテムです。天井と家具の間に設置し圧着固定します。地震対策として真っ先に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

・転倒防止ストッパー
強力な両面テープで家具と壁に貼り付けて、地震の揺れを吸収して転倒を防止するアイテムです。突っ張り棒と異なり、高さのない家具にも使えるのが利点です。

・転倒防止シート
家具の前側の下に敷いて、前方への転倒を防止します。背面を壁にくっつけることが前提になりますので、配置場所に注意が必要です。
突っ張り棒と組み合わせることで、高い耐震性を得られます。

・転倒防止連結シート
キャビネットやロッカーを連結して使用している場合に、連結部分を固定し転倒を防止するアイテムです。

収納を考慮する

キャビネットに収納するものを工夫するだけでも地震対策ができます。

  • 重いものは下の方に収納
  • 破損しやすいものを収納する際は滑り止めシートを敷く
  • キャビネットの上に物をできるだけ置かない

扉の鍵をかける

キャビネットの扉に鍵がついているものも多いです。鍵を常にかけておくことで、中からファイルなどの飛び出し防止になります。
扉のないキャビネットの場合は、落下防止ベルトや、滑り止めテープを活用してください。

・落下防止ベルト
扉のないオープンな棚に巻き付けて使用します。書類やケースなどの収納物が落下するのを防止するアイテムです。

・滑り止めテープ
滑り止め効果のあるテープです。棚の前端に貼って、本・書類・ファイルなどの落下を抑制します。

今すぐできそうな家具の地震対策を紹介しました。

ご自身でできそうなところから地震対策をしてくださいね。

Q
家具の地震対策は?
A

背の高い家具には、突っ張り棒で家具と天井を圧着固定したり、転倒防止ストッパーで壁と家具を粘着させたりして転倒の防止を。背の低いものには、家具の下に敷く転倒防止シートを使って地震対策ができます。
また、扉のない棚には追加で収納物の落下防止対策として落下防止ベルトや落下防止テープなどの使用をおすすめします。

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