災害時に断水になると困ることのひとつに「トイレ問題」があります。排泄を我慢するのは体に良くないですし、我慢したところで限界があります。
そこで、今回は断水時のトイレ対策のアイディアをお伝えしていきます。
こんにちは。カーサミアライターのしのです。東日本大震災のとき宮城県仙台市で被災しました。その経験を役立てたいと思い防災士資格を取得しました。
東日本大震災のときは、親戚の家に在宅避難をしていました。断水によってトイレの水は流れませんでしたが、当時は「お風呂の残り水で流せば処理できる」という間違った知識でした。
このような間違った情報で行動しないためにも、最後まで読んでくださいね。
【体験談】東日本大震災のときは非常識だった
私も含め親戚家族も簡易トイレの備蓄はしていませんでした。その上知識がとぼしくやってはいけない事をやっていました。
東日本大震災のとき、トイレは風呂水を使用
東日本大震災の在宅避難中は、風呂の残り水を使ってトイレを流していました。
「小なら何回かまとめて風呂水を使い洗面器一杯の水で流す」
「大は1回ごとに流す」
「トイレットペーパーは流さずゴミ袋へ入れる」
といった暗黙のルールのようなものができ、断水が終わるまでの1週間ほど続けていました。
幸いトラブルは起きませんでしたが、防災に関することを学んだ今となっては、誤ったことをしてしまったなぁと反省しきりです。
風呂水をトイレに流すのは、なぜいけない?
大きな地震の後に断水になった場合は、風呂水をトイレに使うのはNGです。
なぜなら、地震による揺れで配管が破損したり、ずれたりしている可能性があるからです。
破損した配管に水を流してしまうと、逆流や水漏れの原因になりますので、やらないでくださいね。
震災経験者の私が現在備えている簡易トイレ
私が現在備えているものは以下のとおりです。
100円ショップで購入した簡易トイレ

100円ショップの非常用簡易トイレを備えているのですが、3回分で110円です。一般的な成人は1日平均6回から7回トイレに行くとされていますから、1週間では49回分が必要になります。
家族の分も備えようと思うと結構な金額になるため、1週間をすべて100円ショップの簡易トイレで備えるのではなく、次に紹介するものと併用して備えています。
ペットシーツ・ゴミ袋・新聞紙

簡易トイレに加えて、トイレの災害対策として、ペットシーツ(ワイドサイズ)・ゴミ袋・新聞紙を備えています。
ゴミ袋と新聞紙だけでなくペットシーツをプラスする理由は「水分を吸収してくれる」「大も安心してできる」からです。
簡易トイレよりも安価に、水を使わない簡易的なトイレができますよ。
コスト面を比較すると、100均の簡易トレの場合は1回あたり約37円。
対して、ご紹介したペットシーツ(8.45円/1枚)とゴミ袋(10円/1枚)の場合は、1回あたり20円弱です。
ただし、ペットシーツを少量だけ買おうとすると割高になりますので、一人暮らしの方の場合などは、100均の簡易トイレのほうが安く済むかもしれません。
ペットシーツを使用した簡易トイレの作り方
実際に使い方を次に解説していきますね。

用意するもの(1回分)
- ゴミ袋2枚(1枚は交換して使い、もう1枚は断水期間中使い続けます)
- ペットシーツ(ワイドサイズ45cm×60cm)1枚
- 新聞紙
使い方
①便座を上げて、ゴミ袋を設置
②便座を下げ、取り替え用のゴミ袋を設置
③ペットシーツを二つ折りにして敷く
④使用後は被った新聞紙をのせる(臭いを軽減させる)
⑤取り替え用のゴミ袋を取り外して口を結ぶ
⑥ゴミ回収日まで自宅で保管
※災害時はゴミ回収まで時間がかかることが予想されます。臭いが気になる場合は、汚物を保管する袋を2重にしたほうが安心かもしれません。
- Q災害時に簡易トイレを自作する方法は?
- A
必要なものは・ゴミ袋1枚・ペットシーツ1枚・新聞紙です。使い方としては①便座をあげゴミ袋をセット②便座をおろして替え用のゴミ袋を設置③ペットシーツを敷く④排泄⑤新聞紙をかぶせる⑥替え用のゴミ袋を縛って捨てるだけ。大の時はペットシーツを追加してください。
- Qペットシーツで簡易トイレを自作するメリットは?
- A
100円ショップの非常用簡易トイレを、1週間分×人数分備えようと思うと、金額がかさみますが、ペットシーツ・ゴミ袋・新聞紙で自作すると安価に備えられます。ただしペットシーツは少量だけ買おうと思うと割高になるので、1人分であれば100円ショップのほうが安くすむかもしれません。
災害時に備える場合、非常食や飲料水などに目に向きがちですが、トイレの問題も避けることはできません。
この記事でご紹介した方法も参考に、トイレの対策についてもご検討くださいね。