この記事では乾燥ひじきを水で戻さないといけないのかについて解説します。
こんにちは、食物検定1級保持、自炊歴20年のカーサミアライターの山本です。
乾燥ひじきを戻す時間が通常30分、戻さなくていいなら時短になって嬉しいですよね。ですが、実はひじきは戻したほうがいい事実があったんです。水で戻さなくていいひじきも紹介するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
【質問】乾燥ひじきは水で戻さなくても使える?
乾燥ひじきを煮物にする場合、水で戻さずに使ってはいけないのでしょうか?水で戻すのは面倒なのですが…。
【回答】戻さなくていい商品ならOK。ですが、基本は戻して使いましょう。
水戻ししないと仕上がりが硬くて、味の含みが悪くなってしまいます。水戻しの手間がどうしても嫌なら「水戻し不要」の商品を選びましょう。
ひじきを戻したほうがいい理由
美味しく仕上がる
水で戻すことでひじきが膨らみます。戻さないと硬く仕上がってしまうので事前の水戻しは重要なんです。
水戻しせずに調味料でそのまま戻そうとしても、調味料には塩分が入っているのでひじきが柔らかく膨らみません。料理前に水で戻すとひじきの味含みもよくなるので美味しく仕上がります。
汚れ・ヒ素が軽減される
販売前に加工はしていますが、汚れが残っている場合もあるため戻す作業が必要です。
ひじきに含まれるヒ素の量は、支障はないとされていますが、水戻しでさらに減らせるという報告もあります。
家庭内でヒジキを調理するときに、無機ヒ素を減らすための有効な方法を調べたところ、水戻し後にさらにゆでる「ゆでこぼし」が有効な方法で、乾燥ヒジキ中の無機ヒ素の9割程度まで減らすことができることがわかりました。
乾燥ヒジキを水で戻す「水戻し」で5割程度、乾燥ヒジキを直接ゆでる「ゆで戻し」でも8割程度減らすことができます。
引用:食品中のヒ素に関するQ&A|農林水産省
ひじきの戻し方、時短ワザ
一般的に20~30分水に浸けるのが主流。ですが、時短できる裏ワザもあります。
- 10分で湯戻し・・・90℃のお湯に浸ける
- 2~3分で茹で戻し・・・深めの耐熱ボウルにひじきと水を入れて電子レンジで温める
通常20~30分かかっていたところがグッと短縮されるので、ぜひお試しください♪
戻さない「水戻し不要の乾燥ひじき」
戻す手間や時間がもったいないなら、水戻し不要の商品を選びましょう。
水戻し不要の商品は乾燥させる前に茹でて水洗いしているなどの処理をしているのでそのまま使えるんですよ。
水戻し不要ひじきシリーズ(くらこん)
下処理でたっぷりの水で茹でた後に水洗いしています。その後乾燥しているので、長期保存もできてストックにも◎。
凍らせて乾燥する「氷温凍結乾燥製法(特許製法)」を採用しており、水戻し不要で調理が可能になっています。芽ひじき、長ひじきなど選べるところも魅力です。
戻さずに使える 国産芽ひじき(CO・OP)
国産ひじきを使用している乾燥芽ひじきです。乾燥芽ひじき同様に製造した後に再び水戻しして、きれいに水洗いをしてからまた乾燥させています。
調理すると12倍に膨れるのでちょっと得した気持ちになりそう…!
水戻し不要の簡単ひじき(山忠)
食塩と砂糖でほんのりと下味がついている乾燥ひじきです。調味料でそのまま煮るだけで簡単に料理が作れます。
- Q乾燥ひじきは戻さないで使える?
- A
乾燥ひじきを水で戻さずにそのまま調理することは可能ですが、おすすめはしません。調味料に含まれる塩分でひじき自体が水分を吸収しにくくなるため、仕上がりが硬くなったり、味の含みもよくならないためです。また、水戻しすることで美味しくなるだけでなく、ひじきに含まれるヒ素も軽減されます。基本は水で戻すようにしましょう。