ハードコンタクトレンズを水道水で洗って保存して、そのまま使わなくてはいけないとき、ちょっと不安になりますよね。
こんにちは、カーサミアライターで眼鏡作製技能士のあんどうです。
過去にコンタクトレンズショップで働いていたこともあります。
今回は、水道水でハードコンタクトレンズを洗って保存した場合の、リスクや対処法について解説します。
レンズを外したいけど、専用のケア用品が手元になくて困った!という事態に備えて、最後まで読んでくださいね。
【結論】ハードコンタクトレンズを水道水で洗っても大丈夫
結論から言うと、ハードコンタクトレンズを水道水で「すすぎ洗い」すること自体は問題ありません。
たとえば、ソフトコンタクトレンズを水道水で洗うと、レンズが水に含まれる雑菌などを吸収して目に悪影響を及ぼす恐れがあります。
ですがハードコンタクトレンズの素材は水分を吸収しません。
よって、水道水でのすすぎ洗い自体には問題がないのです。
専用の保存液の使用方法にも、レンズをつける前には一度水道水ですすぎ洗いするようにとありますよね。
ただし、使用後は専用の洗浄液で汚れを落として、専用の保存液を使って保存するのが基本です。
ケア用品がない!水道水で保存するとどうなる?
問題は、ハードレンズを外したいけれど専用のケア用品がないとき。
外したレンズを洗わずに放置して乾燥させるなどすると、汚れがレンズに固着して装用時に異物感を生じさせたり、目の健康を損ねる原因になったりします。
それであれば、水道水ですすぎ洗いして保存液の代わりにした方がマシではあります。
ただし、一晩が限度です。
水道水には、ハードレンズに付着した汚れを落とし切るほどの洗浄力はありません。
また、アカントアメーバという眼に悪影響を及ぼす微生物が存在していることもあります。
可能な限り早く専用のケア用品でケアしてください。
ハードコンタクトレンズの正しいケア方法
使用した後のハードレンズには、目には見えなくても汚れがたくさん付着しています。
そのため、専用のケア用品でしっかりと洗浄・保存する必要があります。
日常的なケア
ハードレンズの洗浄保存液には、主につけ置きタイプとこすり洗いタイプがあります。
いずれの場合も「こすり洗い」をすることでよりしっかり汚れを落とせます。
また、保存液につける前には水道水ですすぎ洗いをすることもお忘れなく。
そして意外と忘れがちなのがレンズケースの汚れです。
ケース内に雑菌が繁殖していると、せっかく洗浄したレンズもまた汚れてしまいます。
レンズを取り出した後は、ケースも水道水ですすいでからしっかり乾燥させてください。
(保存に使う液は毎日新しいものに取り替えてくださいね!)
さらに、レンズケースは少なくとも半年に一度、新しいものに交換するのが理想です。
定期的に行いたいケア
毎日しっかりケアしていても落としきれないタンパク質や汚れは、定期的に強力なタンパク除去剤を使用することで、快適なレンズの装用感を保つことができます。
普段お使いのケア用品の使用方法を確認の上、使いやすいものを選んでくださいね。
ハードコンタクトレンズは日々のケアで装用感が変わる
私の場合、今は眼鏡オンリーですが、コンタクトレンズショップで働いていたときはソフトコンタクトレンズも使用していました。
お客様に使用感を説明できるように、ハードコンタクトレンズを試してみたことも。
ソフトレンズは絶対に水道水につけてはいけない!という掟があるので、水道水でさっと洗えるハードレンズはとても新鮮でした。
そしてある日、ハードレンズをつけて外出中に目にゴミが入り、激しい痛みに襲われました。
急いでレンズを外して水道水でちゃっちゃと洗い、保存液代わりにそのまま水道水で保存。
眼鏡に掛け替えて、そのままうっかりハードレンズの存在を忘れて数日放置(ダメ絶対!)してしまいました…。
その後、ハードレンズを水道水でさっとすすいでつけてみると、目の中でコロコロして付け心地が悪くてびっくり。
もしや…と思い、しっかり洗浄液でこすり洗いをした後、しばらくつけ置きしてから装用するとまばたきがとてもスムーズ!少しの汚れでも装用感に影響するんですね。
あと、私が使用していた洗浄保存保存液にはリピジュアという、潤い効果を付与する成分が含まれていました。
ケア用品でハードレンズの使い心地は変わるので、色々試してみてご自分に合ったものを見つけてくださいね。
- Qハードコンタクトレンズを水道水で洗って保存してしまった!大丈夫?
- A
ハードコンタクトレンズは、水道水ですすぐ程度であれば問題はありません。
ケア用品が手元にない場合、一時的であれば保存に水道水を使用しても大丈夫です。
ただし、水道水で洗浄・保存後に装用して違和感があればすぐに使用を中止してください。