もしもお風呂に入っているときに地震が来たら、どうすればいいんだろう…?
裸のまま外に逃げるわけにはいかないよね…。
一人暮らしだと、自力で身を守るしかないから、不安ですよね。
今回は、防災のプロに、おうちで地震に遭遇したときの行動を教えてもらいました!
地震はいつ来るかわかりません。
自宅で料理をしてる最中、お風呂やトイレに入っている最中、寝室で眠っている最中…。様々なタイミングで地震に遭遇する可能性があります。
みなさんこんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関する疑問を解決していきます。
今回は、一人暮らしの女性が「自宅で大地震に遭遇したら?」というシチュエーションで、身を守るための行動や、どう避難すればいいのかをお伝えしていきます。
【シーン別解説】自宅で地震が来たとき取るべき行動
お料理中、入浴中、就寝中など、家での活動は時間とタイミングにより様々なシーンがあります。特に一人暮らしの場合は、まさかというときに地震が発生したら…と思うと、不安ですよね。
そんな予想外タイミングで地震に遭遇してしまったときに、どのように「身を守り避難すればいいのか」を知っておくことが、自分を守ることにつながります。
すべてのシーンで共通すること
まず大事なのは「あわてて戸外に飛び出さないこと」。その上でそれぞれの身を守る方法を活用してくださいね。
自宅で地震に遭遇したら、まずは身の安全を守るとともに、閉じ込められないように部屋の扉・玄関の扉を開けることが重要です。
そして、自宅の中では一番安全ゾーンとされている「玄関」へ避難すること。玄関は、建物の構造的に一番頑丈であり、すぐに外に逃げられるということもあり閉じ込められる可能性が低いのです。そのため、玄関が一番安全ゾーンと言われています。
シーン①リビングで地震に遭遇した場合
リビングで地震に遭遇した場合は、クッションや座布団で頭を守り、机の下に身を隠してください。その際に、ガラスが飛散する可能性のある窓や、転倒する危険性のある家具からは離れましょう。
シーン②料理中に地震に遭遇した場合
料理中に地震に遭遇した場合、火事に繋がる恐れがあるため、落ち着いてすぐに火を消してください。その後、包丁などの刃物や調理器具・お皿などの落下に気をつけ、安全ゾーン(玄関)へ避難しましょう。
基本的にガスには安全装置が設置されているため、地震の揺れを感じると安全装置が働いてガスが自動で止まる仕組みになっています。そのため、安全装置が付いていない場合や、正常に動作しない場合のみ火を消してくださいね。
また、安全装置が働いた後にガスを使えるようにするためには、ガスメーターの復帰を行う必要があります。安全装置の仕組みや使い方など各メーカーの公式サイトを参考に確認しておきましょう。
シーン③トイレで地震に遭遇した場合
トイレで地震に遭遇した場合は、閉じ込められる危険性があるため、とにかくすぐに安全ゾーン(玄関)へ移動しましょう。
シーン④お風呂で地震に遭遇した場合
お風呂で地震に遭遇した場合、浴室内に鏡があるケースが特に危険です。洗面器やお風呂の蓋などで頭を守り、揺れが収まるのを待ってから、すぐに逃げられるよう衣類やバスタオルを確保して、安全ゾーン(玄関)へ移動しましょう。
シーン⑤就寝中に地震に遭遇した場合
就寝中に地震の遭遇した場合、布団を頭までかぶるか、ベッドの下に潜り込んで揺れが収まるのを待ってください。揺れが収まったら足元に注意しながら、閉じ込められないよう扉を開けることと、明かりの確保を行い安全ゾーン(玄関)へ移動しましょう。
いざというときにすぐ避難できるよう、寝室には懐中電灯やスリッパなどを置いておくといいですね。また、寝室は自分の上に物や家具が落ちてこないようなレイアウトにしておきましょう。
自宅にいるときの地震、少し落ち着いたら取るべき行動
自宅で地震に遭遇し、地震が収まり少し落ち着いてきたら次のような行動を行いましょう。
大きな震災の場合は、自分が住む賃貸物件が倒壊してしまったり、家具の下敷きになり身動きが取れなくなるということも考えられます。こういった最悪の事態も想定して、その際はどう行動すればいいのかを覚えておくと安心です。
家具の下敷きになったり閉じ込められた場合
自宅で地震に遭遇した場合、家具の下敷きになり閉じ込められるという可能性も考えられます。もし、手元に笛やスマホなど音が出るものがあれば、周囲に音で助けを求めましょう。
しかし、手元に都合よく音が出せるものがあるとは限りません。ない場合は、手で周りのものを叩いて助けを求めるといいでしょう。大声で助けを呼ぶのは、体力を消耗してしまうだけですから、控えましょう。
出典: 宇美町ホームページ (わが家の防災ハンドブック)
家具の転倒防止グッズについては、下記の記事でもおすすめグッズをまとめているので、参考にしてくださいね。
地震の情報を収集しよう
地震が収まったら、TVやラジオ・スマホなどで地震の正しい情報収集を行いましょう。
【正確な災害情報】
・気象庁HP
・NHKニュースなどの公共放送サービスのサイト
・各自治体のHP
・ラジオ
・TVニュース
【リアルタイムの災害情報】
・TwitterなどのSNS(「地域名・災害種別」などで検索)
※SNSで情報を入する際には、真実でない情報が紛れている可能性があるため、よく注意してください
自宅が危険な場合は避難しよう
自宅が倒壊する危険性があれば、地震が収まったらすぐに避難しましょう。まずは、一次避難用の防災袋(非常持ち出し袋)を手元に用意し、自宅のブレーカーを落としてください。
避難する際には、エレベーターを使わないようにしましょう。ヘルメットなどで頭をしっかり守りながら、余震に気をつけて指定の避難所まで避難してください。
家族などに安否を伝える
地震が収まり身の安全を確保できたら、家族などに安否を伝えましょう。災害時のスマホが使えない状況での連絡手段については、別記事で紹介しています。
逃げ遅れないために!自宅でできる地震への備え
自宅で地震に遭遇した際に、自宅が倒壊する危険性があるなら避難しなければいけません。そんな場合に、逃げ遅れないようにするためにも次のような備えを事前に行っておきましょう。
一次避難用防災袋を準備しておく
自宅から避難所へ避難する際に、飲み物や食料品などその場で持ち出すものをセットしていては、逃げ遅れてしまう可能性がありますね。
危険が迫ったら、すぐに逃げられるように防災グッズや非常食・飲料水などを一つのかばんにまとめた一次避難用防災袋を準備しておきましょう。
防災袋に入れておくべき防災グッズのリストは、こちらの記事紹介しています。
また、防災袋は逃げる際にすぐ手に取れるよう玄関などに置いておくといいですね。
玄関や避難経路に物を置かない
すぐに逃げられるよう、安全ゾーンである玄関などに普段から物を置かないようにしましょう。通路がふさがってしまっていると、慌ててつまずいて転んでしまう可能性もあります。
日頃から、掃除や整理整頓を行っておくことも、いざというときの対策になりますよ。
料理中・お風呂やトイレ中・就寝中など、さまざまなシチュエーションで地震に遭遇したときの行動をお話しました。どう行動すればいいか、イメージが湧いたでしょうか?
地震が来たら玄関に移動して、ドアを開ける!
でも外に飛び出しちゃダメ!
覚えましたよ~~!
また、地震が起きたときの行動シュミレーションと同じくらい、家具の地震対策(転倒防止グッズの利用)や、非常用持ち出し袋(防災リュック・避難袋)、水・非常食など防災備蓄の準備も大切です。まだ準備が整っていない一人暮らしの女性の方は、そちらの対策もあわせて行ってくださいね。