東急田園都市線・大井町線が通る「二子玉川」駅。道路は環状八号線と玉川通り(国道246号線)が通っており、高い交通利便性を誇ります。
街全体の再開発が進み、世田谷区きっての大型商業施設や企業が立ち並んでおり、普段から多くの買い物客で賑わっています。
それでは、二子玉川駅周辺の地盤や防災情報はどうなのでしょうか?
株式会社トラスト・ファイブは、首都圏で30年近く不動産開発を行なってきた「土地のプロ」として、街の地盤や防災情報などを発信しています。
街で見かける「普通の不動産屋さん」と違って、仲介(賃貸物件や中古物件の紹介)をしていないので、普通の不動産屋さんが書きづらいことも記事にできる立場です。
物件をお探しの際には、こちらの情報もぜひ役立ててくださいね。
二子玉川駅周辺の防災情報
二子玉川駅周辺は、東京都世田谷区と、多摩川を挟んで向かいの神奈川県川崎市高津区にまたがるエリアです。
- Q二子玉川駅周辺の水害リスクは?
- A
エリア内には多摩川、野川、丸子川といった複数の川が流れているため、浸水リスクが広範囲に及んでいます。
特に、東京都と神奈川県の境目を流れる多摩川流域では河川氾濫による水害がたびたび発生しています。そのため、治水対策が進められている現在でも、多摩川の周辺では深刻な浸水が想定されている地域が多くあります。
二子玉川駅周辺では、多摩川の氾濫により最大20m程度の浸水が発生する可能性があります。特に多摩川と丸子川に挟まれた玉川地区などは、深い浸水が想定されているので注意が必要です。50cm以上の浸水が、最長で約3日間続くおそれもあります。
また、多摩川氾濫で深い浸水が想定されている上野毛2丁目や玉川1丁目付近は、丸子川氾濫でも5.0m程度の深い浸水が想定されています。水害の発生が予想される状況では、早めの避難行動が求められます。
- Q二子玉川駅周辺の土砂災害リスクは?
- A
丸子川沿いの北側では、土砂災害警戒区域が多数見られます。土砂災害特別警戒区域が含まれる場所も多いので、水害や地震発生時には警戒が必要です。
- Q二子玉川駅周辺の地盤は?
- A
二子玉川駅周辺では、6種類の地盤が混在しています。多摩川流域を中心に、軟弱な地盤が広範囲に及んでいます。
ただ、地震時の揺れやすさについては地盤の影響はさほど見られません。強いて言えば西側エリアがやや揺れにくく、北東側では揺れが大きくなりやすいと予想されています。
- Q二子玉川駅周辺の地震リスクは?
- A
地震発生時における建物倒壊リスクや火災リスクなどは、全体的に低いエリアです。鎌田1丁目のみがほかの地区よりリスクが高いですが、さほど大きな差は見られません。
二子玉川駅周辺で賃貸物件や購入物件をお探しの際は、本記事の防災情報も参考にしながら、安心できる物件を見つけてください。
二子玉川駅周辺の洪水リスク|20mの浸水が想定されるエリアも
多摩川が氾濫した場合、場所によっては最大で20mもの浸水が想定されている地域があります。特に、多摩川と丸子川に挟まれたエリアでは深い浸水に警戒が必要です。
また、50cm以上の浸水が、最長で3日間続くと予想されている場所もあります。長引く浸水に備えて、長期間の避難生活に対応できる準備を整えておきましょう。
さらに、中小河川の氾濫や内水氾濫によって、5.0mを超える深い浸水が想定されているエリアも見られます。水害が予想される場合には、早めの避難行動が重要です。
ハザードマップで見る二子玉川駅周辺の洪水・内水氾濫リスク
二子玉川駅周辺の浸水リスクは、東京都世田谷区と神奈川県川崎市が提供している洪水・内水氾濫ハザードマップで確認できます。
これらのハザードマップは、多摩川の氾濫を対象としたものと、中小河川の氾濫や内水氾濫を対象としたものに分かれています。
さらに、神奈川県川崎市が提供する多摩川氾濫に関するハザードマップには、最大浸水深を示した地図と、浸水が継続する時間を示した地図の2種類があります。
本記事では、それぞれの自治体のハザードマップ計5つを使って、二子玉川駅周辺における浸水リスクを見ていきます。
東京都世田谷区の多摩川洪水版ハザードマップ



世田谷区内において多摩川が氾濫した場合、丸子川の北側まで浸水が広がるとされています。中でも玉川1丁目では、最大で20mの浸水が想定されています。
また、多摩川流域では家屋倒壊等氾濫想定区域が指定されています。堤防の決壊により大量の水が流れ込むことで、木造家屋などが倒壊するおそれがあるため、早めの避難が必要です。
神奈川県川崎市高津区の洪水ハザードマップ


多摩川の南側にあたる神奈川県川崎市内でも、多摩川の氾濫による浸水が想定されています。特に瀬田や諏訪1・2丁目付近では、最大で約5mの浸水が予想されており、一般的な住宅の2階部分まで水没するおそれがあります。
世田谷区内と同様に、この地域も多摩川沿いでは堤防が壊れ河川外に水が流れ出る氾濫流による家屋倒壊等氾濫想定区域が指定されています。


次に洪水ハザードマップ(高津区版)で、浸水が続く時間について見てみましょう。多摩川が氾濫し、浸水深が50cmを超えてから再び50センチ未満になるまでの時間は、短いところで12時間未満、長いところでは3日間未満とされています。
特に二子玉川駅よりも下流(東側)のエリアでは、3日間近く浸水が続く可能性があります。
東京都世田谷区の内水氾濫・中小河川洪水版ハザードマップ



東京都世田谷区内の多摩川以外の河川による内水氾濫や洪水のリスクを見ると、二子玉川駅付近で、丸子川の氾濫による浸水が広い範囲で想定されています。中でも駅の東側では、最大約5mの浸水が予測されています。
丸子川の北側エリアでは、道路沿いに浸水深0.1~0.5mの想定エリアが続いているので、内水氾濫には要注意です。
神奈川県川崎市高津区の水害ハザードマップ


多摩川の向かい、二子玉川駅周辺の川崎市高津区内では、諏訪2丁目で2.0m以上の浸水が想定されています。2.0mは、一般的な住宅の1階の軒先付近まで水が達する高さです。
また、多摩川沿いの一帯では、50cm以上の浸水が想定されるエリアが広がっています。大雨の際には早めの避難準備が必要です。
二子玉川駅周辺の避難所情報


二子玉川駅周辺における水害時の避難所は世田谷区内に2カ所あり、瀬田2丁目にある「瀬田小学校」と「瀬田中学校」が指定されています。
東急田園都市線沿いではアンダーパス(地下道や線路などをくぐり抜ける道路)・地下街が複数個所あり、冠水しやすい場所があります。安全な避難経路を確認しておくことが大切です。
避難所は災害の状況に応じて開設されますので、世田谷区防災ポータルサイトや川崎市防災ポータルサイトなどでこまめに避難情報をチェックしましょう。
二子玉川駅周辺の土砂災害リスク|北寄りのエリアで複数の警戒区域
二子玉川駅周辺の東京都世田谷区内には土砂災害リスクもあります。
土砂災害には、急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)・土石流・地すべりの3種類があります。二子玉川駅周辺の警戒区域はすべて急傾斜地の崩壊による土砂災害の警戒区域となっています。
東京都では、危険度に応じて土砂災害警戒区域(イエローゾーン)と土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の2種類に区別しています。イエローゾーンは人の生命または身体に危害が及ぶ可能性のある場所、レッドゾーンは建物に損壊が生じて人の生命または身体に著しい危害が及ぶ可能性のある場所です。
二子玉川駅の北側には、複数の土砂災害警戒区域があります。土砂災害特別警戒区域が含まれている場所も多いので、水害や地震発生時には警戒が必要です。
二子玉川駅周辺の土砂災害ハザードマップ



二子玉川駅周辺の土砂災害ハザードマップによると、丸子川の北側、上野毛2・3丁目や瀬田1・4丁目で土砂災害警戒区域および土砂災害特別警戒区域が複数指定されています。このエリアでは水害や地震発生時に特に警戒が必要です。
土砂災害発生の前触れとして、地鳴りや湧水が出るといった現象が起こることがあります。こうした現象を確認したときには、速やかに避難しなければなりません。
土砂災害時に避難可能な指定避難所は、瀬田4丁目にある「瀬田地区会館」です。二子玉川駅からは1km以上離れていますが、駅の東側にある「上野毛地区会館」(中町2丁目)も避難所に指定されています。また、水害時避難所にも指定されている瀬田2丁目の「瀬田中学校」も土砂災害における予備の避難所になっています。
二子玉川駅周辺の地盤|6種類の地盤が混在
ここからは、国立研究開発法人の防災科学技術研究所が提供している「地震ハザードステーション」のデータで地盤の特徴を見ていきます。
二子玉川駅周辺は、6種類の地盤が混在しています。多摩川流域では、軟弱な地盤が広範囲に及んでいます。
地震の揺れやすさについては、西側のエリアがやや揺にくいと予想されています。反対に、二子玉川駅の北東側では揺れが大きくなりやすいとされています。
二子玉川駅周辺の地形の特徴


二子玉川駅周辺は、複数の地盤が混在しているエリアです。「火山灰台地」と「扇状地」、「自然堤防」、「後背湿地」、「旧河道・旧池沼」、「河原」の6種類があります。
駅の北東側の世田谷区瀬田1・2丁目付近では火山灰台地が広がっています。火山灰台地とは文字通り火山灰が降り積もった場所を指します。関東の中では、比較的しっかりした地盤のひとつです。
多摩川の東側には「扇状地」が見られます。扇状地とは、川の流れで運ばれた土砂が扇状に堆積した土地のことです。大雨などの際に、土砂災害が発生しやすいとされています。
多摩川の南側、川崎市高津区二子1丁目付近には自然堤防があります。自然堤防とは過去の洪水によって川岸に土砂が積もってできた周囲より少し高い土地で、比較的水害のリスクが低いと考えられています。
多摩川流域では、後背湿地が広範囲に続いています。後背湿地は洪水であふれた水に含まれていた粘土などが堆積した湿地で、自然堤防の背後などに形成されます。水はけが悪く、極めて軟弱な地盤です。
神奈川県川崎市の瀬田や諏訪1丁目付近には「旧河道・旧池沼」が見られます。昔、川が流れていたり池や沼だったりしたくぼんだ場所で、粘土や腐植土などで形成されているため、旧河道・旧池沼も軟弱な地盤とされています。
多摩川付近は、砂と小石が混ざった砂れきで形成されている河原となっています。河原とは、河川の中で常に水が流れているわけではない土地を指します。
二子玉川駅周辺の「揺れやすさ」目安

上の地図は、表層地盤増幅率を表したものです。表層地盤増幅率の数値が高い場所ほど、地震の際に揺れやすいエリアと考えることができます。
二子玉川駅周辺は、3つの揺れやすさの区域に分けられます。西側エリアは増幅率1.2~1.4となっており、二子玉川駅周辺の中では最も揺れにくいと予想されています。
反対に、北東寄りの地域は増幅率1.6~2.0とされ、エリア内では最も揺れが大きくなる可能性があります。
二子玉川駅周辺で地震に見舞われる確率

二子玉川駅周辺で震度6強以上の揺れに見舞われる確率は、大半のエリアが6~26%。ただ、表層地盤増幅率1.2~1.4となっている玉川3・4丁目や鎌田1丁目付近では、3~6%と比較的低くなっています。

東京近郊全体を見ても、震度6強以上の揺れに見舞われる確率は6~26%のエリアが最も多くなっています。3~6%の玉川3・4丁目や鎌田1丁目付近は、東京近郊全体の中でも揺れにくいエリアのようです。
震度5弱 | 99.9% |
震度5強 | 92.5% |
震度6弱 | 48.9% |
震度6強 | 9.4% |
上の表は、二子玉川駅周辺で今後30年間に起こる地震の確率を、震度ごとに表したものです。
震度5弱で約100%、5強も90%超と高確率の予想となっています。震度6弱でも50%近い確率なので、今一度、地震への備えを確認しておきましょう。
二子玉川駅周辺の地震リスク|全体的に低リスクの予想
東京都が提供する「地震に関する地域危険度測定調査(第9回)」で、地震発生時の各種リスクを見ていきます。この地図では、地区ごとに5段階でランク付けされています。ランク1が最も低リスク、数字が上がるにつれてリスクが高くなります。
地震に関する地域危険度測定調査は都内が対象で神奈川県の地区は含まれないため、世田谷区内の地震リスクのみを見ていきます。
建物倒壊危険度・火災危険度・総合危険度(建物倒壊危険度や火災危険度などを合わせたリスク)すべてで、同様のランク付けとなっています。大半の地区がランク1で、鎌田1丁目のみがランク2です。
しっかりと整備された高級住宅街である二子玉川駅周辺では、地震発生時の火災などといった二次災害につながる要素が少ないようです。
二子玉川駅周辺の「建物倒壊危険度」


二子玉川駅周辺の建物倒壊危険度は、ほとんどの地域が最もリスクの低い「ランク1」に分類されています。
ランク1には、鎌田3丁目と上野毛2・3丁目、玉川1・2・3・4丁目、瀬田1・2・4丁目が入っています。
唯一、鎌田1丁目だけがランク2となっています。
二子玉川駅周辺の「火災危険度」


火災危険度も建物倒壊危険度と同様の傾向が見られます。
ランク1の地区は、鎌田3丁目と上野毛2・3丁目、玉川1・2・3・4丁目、瀬田1・2・4丁目です。
ランク2の地区は、鎌田1丁目が該当しています。
二子玉川駅周辺の地震に関する「総合危険度」


二子玉川駅周辺の地震発生時の総合危険度も、建物倒壊危険度と火災危険度と同じ傾向です。
最も低リスクとなるランク1には、鎌田3丁目と上野毛2・3丁目、玉川1・2・3・4丁目、瀬田1・2・4丁目が入っています。
ランク2の地区は鎌田1丁目です。
二子玉川駅周辺は、地震発生時の建物倒壊や火災といった二次災害リスクが低いと予想されています。鎌田1丁目のみすべての項目でランク2となっていますが、二子玉川駅周辺はおおむね低リスクといえるでしょう。
二子玉川駅周辺の災害事例|過去に13度の浸水被害
東京都世田谷区のホームページでは、平成元年から令和6年までに区内で発生した浸水被害を掲載しています。神奈川県川崎市でも浸水被害を地図上で掲載しており、平成25年度から令和4年度までに起きた被害を確認できます。
二子玉川駅周辺では、13度の浸水被害が掲載されています。半数以上が集中豪雨による被害で、発生地区に大きな偏りは見られません。
また、東京都が提供している「水害リスク情報システム」の浸水実績図では世田谷内で発生した浸水被害を確認することができます。二子玉川駅周辺では、4度の浸水被害が掲載されています。
東京都世田谷区・神奈川県川崎市高津区の浸水事例(床上浸水)
平成元年~平成24年(東京都世田谷区のみ)
平成元年7月31日~8月2日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区上野毛2 東京都世田谷区玉川4 |
平成元年8月10日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区上野毛3 |
平成3年9月18~19日 | 台風 | 東京都世田谷区鎌田1 |
平成5年8月26~27日 | 台風 | 東京都世田谷区玉川4 |
平成7年8月22日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区玉川2 |
平成15年10月13日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区瀬田2・4 東京都世田谷区玉川2 |
平成16年10月9日 | 台風22号 | 東京都世田谷区瀬田4 |
平成17年9月4日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区鎌田1・3 東京都世田谷区瀬田4 |
平成20年7月29日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区鎌田1 |
平成21年8月24日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区瀬田4 |
平成25年以降(東京都世田谷区・神奈川県川崎市高津区)
平成25年7月23日 | 集中豪雨 | 東京都世田谷区上野毛3 東京都世田谷区瀬田4 東京都世田谷区玉川2・4 |
平成29年10月22~23日 | 台風21号 | 神奈川県川崎市高津区諏訪2 |
令和元年10月12~13日 | 台風19号(令和元年東日本台風) | 東京都世田谷区鎌田1 東京都世田谷区上野毛2 東京都世田谷区玉川4 神奈川県川崎市高津区諏訪1・2 神奈川県川崎市高津区二子1 神奈川県川崎市高津区瀬田 |
上の表は、東京都世田谷区と神奈川県川崎市で提供されている浸水実績をもとに、二子玉川駅周辺における浸水の被害をまとめたものです。
世田谷区のものは床上浸水のみを抜粋、川崎市のものは被害区分が明記されていないため被害全般を、それぞれまとめています。
二子玉川駅周辺では、平成元年から令和元年までに13度の浸水被害が発生しています。
被害の回数は集中豪雨によるものが多いですが、最も多くの地区が浸水被害を受けたのは令和元年の東日本台風の際です。多摩川周辺の7地区で、床上浸水などの被害が発生しました。
東京都「水害リスク情報システム」に掲載された浸水実績図

東京都の「水害リスク情報システム」では、1989年(平成元年)7月26日から2019年(令和元年)10月13日までに東京都で発生した浸水被害を地図上で確認することができます。
その中で、東京都世田谷区内における二子玉川駅周辺では、4件の浸水実績が記録されています。
1度目の被害は、1989年(平成元年)8月1日の大雨(雷雨)によるものです。上野毛2丁目と玉川4丁目で床下浸水25棟、床上浸水2棟の被害が出ています。
2年後の1991年(平成3年)には、台風18号による浸水被害が発生。9月18日から20日にかけて、鎌田1丁目で床下浸水が23棟、床上浸水が1棟で起きています。
3度目の浸水被害は、2005年(平成17年)9月4日に発生した集中豪雨によるもので、鎌田1丁目・3丁目などで発生しました。
直近では2019年(令和元年)に浸水被害がありました。台風19号により10月12日から13日にかけて、上野毛2丁目の3棟が床下浸水、2棟が床上浸水の被害に遭っています。
多摩川・野川・丸子川の水害対策
近年、気候変動による集中豪雨が増加傾向にあり、各地で浸水被害が頻繁に発生しています。多摩川や野川、丸子川流域では過去に幾度も河川氾濫による浸水が発生し、市街地などは水害に見舞われてきました。
令和元年東日本台風で大きな被害が出た多摩川流域では、治水対策を加速させて河川改修を進めています。令和元年東日本台風のときと同規模の洪水に対して浸水被害を防止することを目的として、現在は玉川地区の流域で堤防整備を実施しています。
また、野川流域でも1時間あたり65㎜の降雨に対応できるよう、洪水対策が進められています。河道(河川の水が流れる部分)の改修や調節池の整備によって、一定の流量を安全に流下せるよう努めています。令和3年度末時点で野川の護岸整備は86%完了。河床掘削や調節池の整備などを含めた対策全体の進捗率は81%に達しています。
丸子川については現状の機能を維持することを目標として、適切なメンテナンスを継続。具体的には。老朽化が進んだ箇所の補修や護岸の緑化を図るため、河川環境の整備が行われています。
参考:多摩川緊急治水対策プロジェクトの進捗状況【令和7年1月末時点】|国土交通省 関東地方整備局 京浜河川事務所、野川流域|東京都建設局、谷沢川及び丸子川流域|東京都建設局