ナマステ~
さてさて前回に引き続きパレスチナ自治区のお話させていただきます
前回はベツレヘム、今回はヘブロンです
ヘブロンはパレスチナ自治区の中でも特別な場所、
イスラム教とユダヤ教の聖地(建物はないけどキリスト教も)をもっています
「預言者アブラハムのお墓」です
アブラハムは最初の預言者とされ、3つの宗教の始祖とされています
そのお墓を擁するのがここヘブロン、
イスラム教とユダヤ教がそれぞれモスクとシナゴーグを持ち、アブラハムのお墓を共有する形で隣り合っています
なのでパレスチナ人にとってもユダヤ人にとっても大事な土地であるはずなのに、ヘブロンでは2宗教間の争いが絶えません
(大事な地だからこそ、かもしれませんが)
ヘブロンはパレスチナに属していますが、ユダヤ人の入植が現在進行形で行われているのです
まさにアブラハムのお墓周辺で
ユダヤ人はパレスチナ人を追い出し、町はゴーストタウンに
そこに住めないわけではないですが、もう周辺には何もなく人もいない
私たち観光客はチェックポイント(ゲート)はあるものの、割と簡単に入植地側に入ることができます
チェックも厳しくない
でもパレスチナ人は簡単には入れません
チェックも厳しいし、入れても中で監視を受け続ける
そんなチェックする必要ある?ってくらい執拗にボディチェックを受けてるパレスチナ人の青年を中で見かけました
常にイスラエル兵に監視され、ボディチェックをうけ、嫌がらせをされる
罪もないのにここに住んでいるだけで罪人扱いで攻撃をされる
そりゃ出ていきますよね
そうして占領されていくパレスチナの土地
自分たちの町を去っていくときに何を思うんでしょうか
もう戻れない自分の町に、もう詣でられないお墓
イスラエルの旗がたなびくその空っぽになった町の風景を見て、
どれほどの人が「パレスチナ人は危険だ」と思うでしょうか
私がそこにいた日の午後、パレスチナ人の女の子がイスラエル兵に撃たれたと後々知りました
理由はその女の子が兵士に向かっていったからだ、と
果たしてあんな状況で女の子がたった一人でイスラエル兵に向かっていくでしょうか
あんなにも支配された場所で子どもが兵士に・・・?
「不可能、一人でむかっていくわけない」というのが私のなかの答え
そうなると「嘘のニュース」になっちゃうんですよね
果たして何が本当なのか、その場にいないとわからない
それなのに私たちは流される報道をそのままに信じる
そして「悪」は「イスラム教」だと刷り込まれる
「テロ」をするのも「イスラム教」と刷り込まれる
「危険」なのは「イスラム教」と刷り込まれる
だから「壁で閉じ込められても仕方がない」と
現実を知るにはニュースをただ鵜吞みにするだけじゃいけない
何が嘘で何が本当か、やっぱり知ろうとすることが大切だな、と改めて
そんなことを思うパレスチナ訪問となりました
そしてここでもやっぱり
「私にできることはまずお金を使うこと」
ってことで石鹸買ってみました~
石鹸屋さんもお話してくれました
「WE NEED TOURISTS!」
「沢山の人に来てほしい、買い支えてほしい」
「今の現状をちゃんと知ってほしい」
石鹸屋さんがある通りには頭上に金網が張ってあって
そこには無数のごみが捨てられてる
疑問に思って聞いてみると、
「あれも全部イスラエル人がやってるんだよ、嫌がらせだ」と
だけどこれだってパレスチナ側から聞いただけの話
何を信じていいのか、何が本当なのか
入植地にはたくさんの若いイスラエル兵がいて
監視塔にいた彼は暇なのか、あちらから話しかけて手を振ってきた
記念写真を頼んだ青年はにこにこ笑顔で応じてくれた
(2ショットも撮ったけどSNSには載せないよって約束したので守る。
でも本当はみんなに見せたいくらいいい笑顔してる)
パレスチナ人は追われている、閉じ込められている
それは分かってるし、
イスラエル兵が日々やっていることは褒められたことではないのも分かる
だけど
彼らの笑顔だっていい
生まれた国、環境が彼らを兵士にさせているだけ
みんな笑顔で過ごせればどんなにいいか
簡単なことじゃないのは分かってるけど
まずは知ること、考えること
知ってしまった今、それらはもう映画の中の世界じゃないんだと思う
少しでも何かを伝えることができたならとっても嬉しいです
ちなみにですが
チェックポイントの外のヘブロンは活気に溢れていてこんなショッピングモールもあってギャップにかなり驚いたわけです
パレスチナの人はみんなにこにこしてて本当明るくて優しい
人もお店もたくさんで
さっきまで見ていたあの風景が信じられなくなるくらい
でも忘れちゃいけない
それではまた書きます~!
次回はのほほんと美味しいものの話でもいたしましょう~!