今回は、一人暮らしの女性が自炊するときに揃えておきたい調味料についてご紹介します。
管理栄養士さんと、食物検定1級の方に、それぞれ回答いただきました!
質問1:一人暮らしで、最低限必要な調味料は?
調味料は、買ったもののあまり使わずに賞味期限を切らしてしまうことが多く、困っています。最低限これはあるといいもの、余裕があれば買うとよいものを教えてください!
こんにちは。管理栄養士ライターの広田です。一人暮らし歴が長いからこそわかるポイントを押さえながら、一人暮らし女性に役立つ情報をお伝えしています。
今回は、あれこれたくさん揃えなくても、これだけあれば大体のものが作れる! というものを厳選しました。調味料選びをどうしたらいいか考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
一人暮らしの調味料、選び方のコツ
一人暮らしの女性が調味料を選ぶとき、どのようにすれば失敗がないのでしょうか。2つに分けて解説します。
小さいサイズを選ぶ
小さいサイズの調味料は割高になりますが、割高でも小さいものを選びましょう。安いからといって大きいサイズを買うと、使い切れずに賞味期限を迎えてしまい、捨てるはめになってしまうことも。
また、賞味期限はあくまで未開封のものの場合です。開封後は早めに使い切ることが基本なので、やはり小さいサイズがいいでしょう。
100円ショップに一人暮らしにちょうどいいサイズの調味料が揃っています。一度100円ショップものぞいてみてくださいね。
珍しい調味料は使い切れるか考えて買う
珍しい調味料やおいしそうな調味料などは、使い切れるか考えて買うようにしましょう。ハーブやスパイス入りの塩や、●●のタレなど、とても魅力的ではありますが、一人ではなかなか使い切れないものです。
本当に使い切れるか、代用できるものがないか、買う前に考えるクセをつけておくようにしましょう。
代用できるものは、記事の後半でご紹介します。
一人暮らし女性が、最低限そろえておきたい「基本の調味料」
一人暮らしの女性の家にはどのような調味料が置いてあるといいのでしょうか。揃えておきたいものと、あると便利なものに分けてご紹介します。
揃えておきたい調味料は6種類
① しょうゆ
どんな料理にも使え、自炊するなら欠かせない基本の調味料です。
◆ 使う料理:炒め物や煮物、スープの味付けなど
◆ 日持ち:開封後は風味が落ちていくため、なるべく早めに使い切ること
◆ 保存方法:常温
② 砂糖
砂糖は料理やスイーツ作り、飲み物の甘みづけにも使えます。
◆ 使う料理:煮物、和え物、スイーツ作りなど
◆ 日持ち:賞味期限がなく、長く使える
◆ 保存方法:常温。開封したあとは、湿気や虫を避けるため、ジッパー付きの保存袋などに入れしっかり口を閉じておく
③ 塩
塩は、料理の味を整えるだけでなく、下味をつけるときや、下ゆでをするときにも使います。
◆ 使う料理:炒め物、焼き物、煮物、スープ、肉や魚の下味など
◆ 日持ち:賞味期限がなく、長く使える
◆ 保存方法:常温。開封したあとは、湿気を避けるためしっかりと口を閉じておく
④ こしょう
こしょうも塩と同じように、味付けだけでなく下味をつけるのに使います。
◆ 使う料理:炒め物、焼き物、スープ、肉や魚の下味など
◆ 日持ち:2~3年ほど。開封後は風味が落ちていくが、長く使える
◆ 保存方法:常温
⑤ みりん
和食の基本的な調味料のみりん。しょうゆ、砂糖、みりんが揃っていれば、ほとんどの和食料理の味付けが可能です。
◆ 使う料理:煮物、炒め物、焼き物など
◆ 日持ち:開封後は数か月を目安に使い切る
◆ 保存方法:常温
⑥ サラダ油
サラダ油は炒め物や焼き物、煮物やスープの具材を炒めるとき、フライパンや鍋にくっつかない役割だけでなく、料理にコクを与えてくれます。
◆ 使う料理:炒め物、焼き物、揚げ物、スープなど
◆ 日持ち:開封後は酸化するため早めに使い切る
◆ 保存方法:常温
日持ちや保存方法はあくまで一般的な場合です。製品により異なる場合もあるため、パッケージに書かれた保管方法、使用期間を確認しましょう。
あると便利な調味料は7種類
続いて、あると便利な調味料もご紹介していきます。
① みそ
みそはみそ汁などの和食の味付けだけでなく、麻婆豆腐などの中華料理にも使いまわせます。
◆ 使う料理:みそ汁、煮物、炒め物など
◆ 日持ち:3~12か月ほど。開封後は早めに使い切ること
◆ 保存方法:常温でも可能だが、冷蔵庫だと風味が長持ちする
② ポン酢
料理にかけて使うことが多いポン酢ですが、炒め物や和え物などの味付けにも使うことができます。
◆ 使う料理:サラダ、鍋料理、炒め物、和え物など
◆ 日持ち:製品によって異なるため、パッケージに書かれた方法を確認する
◆ 保存方法:開封後は冷蔵庫
③ めんつゆ
めんつゆは、だしをベースにしょうゆ、みりん、砂糖などが合わさっています。めんつゆとしてだけでなく、煮物や和え物、卵焼きの味付けに使えます。
◆ 使う料理:煮物、和え物、焼き物、炒め物など
◆ 日持ち:製品によって異なるため、パッケージに書かれた方法を確認する
◆ 保存方法:開封後は冷蔵庫
④ だしの素
和風だしの素、コンソメスープの素、鶏がらスープの素などのだしの素は、手軽にだしを取りたいときに便利です。
◆ 使う料理:和食、洋食、中華などさまざまな料理
◆ 日持ち:製品によって異なるため、パッケージに書かれた方法を確認する
◆ 保存方法:常温
⑤ ごま油
ごま油を使って料理にごまの風味を足すことで、いつもの料理がグンとおいしくなります。
◆ 使う料理:炒め物、焼き物、和え物など
◆ 日持ち:開封後は早めに使い切る
◆ 保存方法:常温
⑥ マヨネーズ ⑦ ケチャップ
マヨネーズとケチャップは他の調味料で代用できないため、さまざまな種類の料理を作りたい方は揃えておきましょう。
◆ 使う料理:和え物、炒め物、煮物、そのままかけるなど
◆ 日持ち:開封後は早めに使い切る
◆ 保存方法:開封後は冷蔵庫
「あると便利な調味料」は、基本の調味料に比べると使う頻度が低くなります。まずは、100円ショップにあるような小さいサイズから揃えましょう。
質問2:一人暮らしで、買わなくていい調味料は?
それでは、必要そうに思えて実は買わなくてもいい調味料を教えてください!
レシピにはよく載っていても、代用できるものや、省いてしまって問題ないものなど…。
代用できる!一人暮らしでは買わなくてもいい調味料
混ぜて作れる調味料
調味料を混ぜ合わせて違う種類を作れるようになれば、最小限の調味料でもバリエーション豊かな料理が楽しめます!レシピ本にあるけれど使用頻度が低そうなものは、いっそ作ってしまうのがおすすめです。
オイスターソース
牡蠣エキスの入ったオイスターソースは炒め物や中華などのレシピによく出てきますよね。
- 薄口しょうゆ 大さじ2
- 砂糖 小さじ1
- 鶏ガラスープの素 小さじ1/2
甘めが好きな人は砂糖を小さじ2に増やしても◎。
とろみが欲しい場合は砂糖をハチミツに変えてみてください。
コチュジャン
辛い料理によく出てくるコチュジャン。コチュジャンは甘味と辛みのある味噌なので、入れることで味に奥行きや辛さをプラスします。
- 味噌 大さじ1
- 醤油 少々
- 砂糖 小さじ1
- 一味唐辛子(または七味) 好みの量
※辛いのが好きな人は多めに入れましょう。
魚醬
スープや炒飯などのレシピでよく出てくる魚醬。塩分とうまみ成分をプラスする調味料です。
- 薄口しょうゆ 大さじ1
- 砂糖 ひとつまみ
- 鶏ガラスープの素 ひとつまみ
旨味は鶏がらスープの素で代用します。
ごまドレッシング
サラダにかけたいごまドレッシングも簡単に作れます。
- マヨネーズ 大さじ1
- ポン酢 大さじ1
- すりゴマ 好みの量
すりゴマを入れるほどにゴマの風味も増していきます!
代用できる調味料
レシピ本に載っているけど実は買わなくても大丈夫。他の調味料で代用できるものを紹介していきます。
レモン汁
レモン汁の代用はお酢や柑橘系果実の汁でOKです。ちょっと入れることでサッパリとした風味をプラスします。
もちろん、お酢がない場合はレモン汁にするなどの逆もOKです。
塩こうじ
入れる目的が、お肉をやわらかくすることなら、ヨーグルトや炭酸(ビール・コーラ)で代用できます。
味付け目的で使う場合は、塩こうじの1/2の塩を入れて代用しましょう。
オリーブオイル・ごま油
サラダ油で代用できます。オリーブオイルはドレッシングなどを作るときにも使いますが、サラダ油もクセが少ないので代用可能。
ちなみにごま油を炒める目的で使う場合はサラダ油で代用できますが、香り付けに使いたい場合はサラダ油では代用できません(とはいえ、次の段落で書くように、省いても大丈夫です)。
省いていい調味料・必須の調味料
自分しか食べないから省いていいかな…って思うこと、ありますよね。一人暮らしだとわざわざ一品のために買うのも微妙に感じるものです。
実際、ちょっと省いても問題なく料理は完成することが多いです。ですが、中には省かない方がいい調味料があるので見極めも必要になってきます。
省いても大丈夫な調味料:香りつけ、辛み系
まずは省いてもいい調味料、それはごま油や柚子胡椒など香りつけ目的のものです。入れた方がもちろん味わい深くなるが、なくて食べられないこともありません。
他には辛みを足す調味料も同じです。辛いもの好きなら物足りなく感じるでしょうが、なくても支障は少ないでしょう。
省かないほうがいい調味料:だし系、塩・砂糖
何でも省いてしまうと美味しくなくなるので注意が必要。絶対に省いたらいけないものは、だしなど旨味系の調味料など味に関わるものです。
また、塩・砂糖などの味の決め手となる調味料は入れないと味がぼやけることもあるので気をつけましょう。意外と「塩少々」でも入れるだけで味がグッとしまるので、レシピにあれば必ず入れましょう。
しかし「買わなくていい調味料」として挙げたものでも、使用頻度が高いものは買う方が時短になるでしょう。
毎日いろいろな料理を作る中で、どの調味料をよく使うのかを把握して、自分の作る料理のバリエーションに合わせて賢く調味量を選ぶことが大事です。
上手に調味料を活用して一人暮らしの自炊を楽しんでくださいね!
- Q一人暮らしで、最低限そろえておきたい「基本の調味料」は?
- A
最低限揃えておきたいのは、「しょうゆ、砂糖、塩、こしょう、みりん、サラダ油」の6種類。余裕があれば「みそ、ポン酢、めんつゆ、だしの素、ごま油、マヨネーズ、ケチャップ」の7種類もあるとよいでしょう。
オイスターソース・コチュジャンなどは、家にあるもので簡単に作れるので買わなくても大丈夫です。
- Q一人暮らし用の小さいサイズの調味料、どこで売ってる?
- A
100円ショップにはミニサイズの調味料が揃っています。
賞味期限内に使い切るためには、割高でも小さいサイズを買うのがおすすめです。