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「家賃が高ければ静かな部屋」と思っていたけれど…30代女性の後悔【一人暮らしエッセイvol.118】

一人暮らしエッセイ
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「一人暮らし女性のおうちライフを快適に!」がテーマのライフスタイルマガジン「カーサミア」では、一人暮らしに関するエッセイを公開しています。

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周辺環境は静かで、最高なのですが

生活するうえで、少しお金に余裕が生まれてきた30代。
住むところも家賃の安さ重視ではなく、少し奮発してよいところに住みたい!という気持ちが強くなった私は、駅から近い新築マンションに内見を申し込みました。

条件はとにかく静かな部屋。この一択です。

なぜなら、眠りの浅い私にとって、近隣からの物音ほどストレスになることはないからです。

物音は仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼします。最近はリモートワークも許されるようになったので、家にいることもしばしば。”静かな部屋”の重要性は高まる一方でした。

そのため、壁が薄い、床が薄いなどは論外。重厚感のあるマンションを探しました。

以前住んでいた部屋は、駅こそ近かったものの、コンビニに近い部屋でした。夏になると駐車場に若者が溢れかえり、騒音で眠れませんでした。

新しい部屋は、駅から近く、なおかつ静かな通りに面したマンションを選びました。

マンションが建つ路地には一軒家も多く、周りの音は一切気にならない環境です。
5分も歩けば大きな駅ですが、大通りに面していないため、車の音も気になりません。
ロケーションは最高です。

セキュリティー面でも文句ひとつない作りになっていて、エントランスには防犯カメラ。自動ドアも二重になっています。

私はこのマンションが大変気に入り、仕事もプライベートも充実した日々を送っていました。
上の住人が引っ越してくるまでは…。

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ある夜、ドンドンドンという鈍い振動音で目が覚めました。
普段なら聞こえてこないはずの音だったので、もしかして?と思い起き上がると、その音は確実に上から聞こえてきました。
足音です。

振動音で、上の住人がどこを歩いているのか手に取るように分かってしまうので、思わず失笑してしまうほど。
おそらく私が外出している間に引っ越しをされていたのでしょう。

重厚なマンションだからこそ、自分が出す物音をまったく気にしなくてよいと思っているのかもしれません。ありとあらゆる場面で大きな物音を立てました。
しかし、その方の物音は、建物の防音性能に追いついていないのでした。

おまけに夜中に起きている方なので外へ行ったり来たり。そのたびに重厚な玄関ドアの開閉音、共用階段の上り下りの足音も響き渡ります。

そして一番恐れていたことが判明しました。
その方は、スピーカーで音楽を聴く習慣があったのです。

少し家賃を奮発したと冒頭で述べましたが、きっとその方が持っている音楽を聴く機材もまた、とてもよいものなのでしょう。
重低音は重厚な床を見事にすり抜けて、こちらまで響いてきます。

最高に静かな環境が気に入り大好きだった部屋が、一気にため息の出る部屋になり、引っ越しも視野に入れはじめました。

と言いつつも、ほかの条件では最高の物件です。
上の階さえ静かな方だったら…と、少し待ってみようという気持ちもあります。
先方か、私か、先に引っ越すのはどちらになることやら…。

仕事中にも聞こえる重低音を誤魔化すため、ノイズキャンセリング機能がついたヘッドフォンをそっと耳に当てる日々です。

(エッセイ投稿者:SAM/女性/30代)

編集部からのワンポイントアドバイス

自分のあとに引っ越してきた方との関係は、事前の対策も取れず、難しいものがありますよね…。

管理会社に相談して、騒音について注意喚起をしてもらう方法もありますので、検討してみてくださいね。

お気に入りのお部屋ですから、ストレスなく住めますように…!

エッセイ募集企画は終了しました。次回の開催をお楽しみに!