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真夜中でも友達と遊び、「自由を満喫、家は寝るだけ」をやめた理由【一人暮らしエッセイvol.12】

一人暮らしエッセイ
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自由を満喫し、忙しすぎた一人暮らしを経て、いま感じていること

「やっと自分も一人暮らしができる」

希望に胸を膨らませ、実家を出たのが25歳の時。入社して3年。若干お金も貯まって、煩わしい実家からやっと独立できたのです。

といっても、親や家族が嫌いなわけではなく、むしろ大好きです。

でも実家で暮らしていると、何時に帰ってくるの?今度の休みは家にいるの?誰と旅行にいくの?どこに泊まるの?などなど、社会人になって親の干渉は少なくなったとはいえ、同居するにあたって最低限の消息は伝えなくてはいけません。

25歳の遊びたい盛りの私には、そんな些細なことがストレスでした。一人になりたい願望が強くなり、実家から公共交通機関で1時間以内のところにアパートを借りました。

一人暮らしは、快適なことばかりでした。

たとえば実家にいる時は、晩ごはんを食べるかどうか、朝に決めなくてはいけませんでした。仕事終わりに急に同僚に誘われて「外で食べて帰るから~」と家に電話を入れると「せっかく作ったのに…」と母の落胆した声。
その声を聞くのが嫌で、急なお誘いは全てお断りしていたものです。

でも一人暮らしになってしまえば、そんな遠慮は全く無縁。
いつでもどこでも遊びに行けます。
何時に帰っても、帰らなくても、誰にも迷惑はかけない。
家に帰って、もう眠ろうかな~と思った頃でも、お誘いがあれば出かけることが可能なのです。

実家にいたら、真夜中に家を出て遊びに行くことなんて絶対にできなかったでしょう。
24時間、全て自分の自由時間。なんてすばらしい人生だろう!
「家は寝るだけの所」と割り切って、私は毎日を思いっきり楽しみました。

遊んでいるだけではなく、せっかく24時間自由なんだからと、24時間ジムに通い始めました。晩ごはんを食べすぎた日は、真夜中にジムに行って走るのです。
仕事終わりにジムに行って、0時前に家に帰ったあと、友達からLINEがきて、着替えてまた遊びに行く…なんて、自由すぎる暮らしをしていました。

そうして2、3ケ月経った頃でしょうか。
やけに疲労がたまっている自分に気が付きました。

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毎日楽しくて気が付かなかったのですが、疲労の蓄積と睡眠不足が激しかったのです。

体重も減っていました。ジムで運動しているから痩せたのだろうと前向きに考えていましたが、ある時から心当たりもないのに生理がとまり、そこでようやく身体が悲鳴をあげていることに気が付きました。

仕事は順調。順調というか、淡々と会社に通っていただけですが、ともかく不満はありません。
友達もたくさん居て、寂しさなど1ミリも感じません。
私の一人暮らしは充実していると思っていましたが、身体はそうではなかったのです。

「一時的でもいいから実家に帰って静養したら?」
お医者さんにそう言われたことをきっかけに、私は実家に1ヶ月戻りました。

仕事は特に休むこともなく、実家から通っていました。
けれども実家に戻っただけで、体力はみるみる回復していきました。

美味しいごはんと十分な睡眠。
そして必要以上の情報を入れない、友達と連絡をとりすぎない。
そんな簡単な方法で、私は1ヶ月もかからず、元の元気な身体に戻りました。

「このまま実家に戻っておいで」と母は言いましたが、せっかく一人暮らしを始めたのですから、前とは違った過ごし方で、一人暮らしを続けることにしました。

友達とコミュニケーションを楽しむのはほどほどに。
読書やヨガなど、一人を楽しむ時間を意識して増やしました。

そのおかげで、私の一人暮らしは豊かになりました。
殺風景だったお部屋も、今はグリーンでいっぱいになりました。
早めに家に帰ってゆっくりお風呂に入ったり、自分で料理を作ったり。
そうしていると、家にいる時間が全てお気に入りの時間になりました。

「家は寝るだけの所」ではありませんでした。
私は自分の体験を通して、そう感じています。

(エッセイ投稿者:にゃむ)

エッセイ募集企画は終了しました。次回の開催をお楽しみに!

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