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上京したての寂しい毎日。救ってくれたのは、ミニキッチンと柔軟剤【一人暮らしエッセイvol.13】

一人暮らしエッセイ
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就職で上京したばかりのころ。寂しい毎日を紛らわすため「家事をしっかりする」と決めた

私は20代後半のころ、東京で一人暮らしをしていました。東京と言っても都心のある23区ではなく、新宿から電車で40分ほどの昭島市です。この間ドラマを見ていると、昭島駅前にある商店街の”くじらロード“が映っていて懐かしく当時のことを思い出しました。

昭島市は都心に通勤する人のベッドタウンであり、電車一本で都心にアクセスできる大変便利な町です。しかも都心まで行かなくても、電車で2駅ほどの立川駅周辺にも商業施設や娯楽施設が充実しているので、私のような東京初心者にはぴったりでした。

そして何より私が気に入っていたのが、緑が多いところです。
奈良の田舎で育った私にとって、それはとても大切なことでした。

そんなふうに、昭島市という街を気に入ってはいましたが、毎日、寂しさを感じてもいました。就職で上京したばかりで、職場の人以外に知り合いがいなかったからです。

ゴールデンウィークで実家に帰省し、家族や地元の友人たちとたっぷり過ごしたあと、寂しさを紛らわすために私はひとつの目標を立てました。
それは家事をしっかりすることです。

就職したばかりの頃は、慣れない仕事をこなしていくことに必死で、毎日疲れて帰宅していたので自炊する気力などなく、コンビニ弁当か外食でした。それでは栄養も偏るし、出費も馬鹿になりません。

自炊を始めるにあたり、インターネットでレシピを検索したり、レシピ本を買ってみたりしました。まずは基本から、それからだんだん凝った料理にもチャレンジし、やがて職場に持って行くお弁当まで作るようになりました。

一人暮らしの部屋のキッチンは、いわゆるミニキッチン。一口のコンロしかないので不便でしたが、やり始めると何もかもが楽しくなりました。電子レンジと併用して、自分なりに手際よく料理するコツも掴んできました。献立を決め、スーパーで買い物するところから楽しく、ワクワクしていました。

気付いたら様々な調味料を買っていて、料理の腕前が上がっていました。
そうなると誰かに食べてもらいたくなり、職場で一番仲がいい先輩を呼ぶことにしました。

自分の部屋に誰かを呼ぶことはかなり恥ずかしかったのですが、いつも仕事でお世話になっている先輩にお礼も兼ねて、何より気軽に部屋呼べる友達を作りたかったのです。

「これ、一口コンロだけで作ったの?すごい!」

ペペロンチーノとコールスローサラダ、コーンスープという献立だったのですが、先輩は大絶賛してくれました。一口コンロと電子レンジで作れるメニューとはいえ、味付けには自信がありました。

「また呼んでね」と言って先輩は満足して帰っていきました。私も大満足です。次は何を作ろうかな、と考えながら部屋でレシピ本を見ながら一人でニヤニヤしていました。

料理以外では、洗濯にもこだわりだしました。
柔軟剤をいろいろ試して、一番いい匂いでふわふわになる柔軟剤を探すことが楽しくなったのです。

洗濯して干して、そして乾いたときに手に取った洗濯物がふわっとしてふんわりいい香りがしたら、「う~ん、90点」などと言って採点を楽しんでいました。

朝洗濯して干してから出勤するのですが、その日一日晴れていたら、うきうきでスキップしながら家路を急いだものです。

料理と洗濯。このふたつの家事に取り組んでいる時間が、私の東京での一人暮らしの中でも、特に楽しかった思い出です。

(エッセイ投稿者:はるさん)

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