「一人暮らし女性のおうちライフを快適に!」がテーマのライフスタイルマガジン「カーサミア」では、一人暮らしに関するエッセイを公開しています。
「住むなら絶対に、静かな角部屋!」と思っていたけれど…
私は、社会人になってある程度お金が貯まってから、1人暮らしに憧れて実家の近くに引っ越しをしました。
職場は実家からも通える範囲ですが、転職をする予定もないので、より職場に近かったら出勤時間の節約ができタイパがよくなると思ったのです。
とはいえ、あまり実家から離れると風邪などを引いた時に助けがありませんし、週2で肩たたきをしに行っている祖母のことも心配なので、実家からそこまで遠くない場所で部屋探しをしました。
そして職場からも実家からも近い、良い塩梅の立地で物件を見つけたのですが、そこは角部屋ではありませんでした。
角部屋を希望していた理由は、学生時代の経験にあります。当時、留学をして寮に住んでいたのですが、その隣人があまりにもうるさくて、睡眠に支障があり、かなりイライラして過ごしていたからです。
一軒家にしか住んだことがなかった私にとっては、隣人の声が聞こえてくる生活は衝撃でした。隣に住んでいたアフリカ系の男の子に「うるさいからパーティーをしないでくれ」と勇気を出して言いにいったほどです。
しかしパーティーではなくとも、その子が普通のボリュームでしゃべっていることが、意味まではわからなくても聞こえてきますし、毎朝その子の目覚ましで起きていました。
その教訓があるので、集合住宅に住むのであればできる限り静かな場所を探すことを決めており、角部屋にはこだわりたいと思っていました。
部屋は選べても、隣に住んでいる人までは選べないからです。
しかし第一希望にした物件は、空き部屋が少なく、妥協して角部屋は諦めることにしました。
結果としては、角部屋よりも立地を取ったわけですが、結果はさほど悪くありませんでした。
そもそも、海外のあの寮の壁が薄すぎたのではないか…と今なら思います。
海外と日本で防音性がどのくらい違うのかわかりませんが、引っ越したこの部屋では、そこまで気になるほどの騒音は今のところありません。
これは嬉しい誤算です。
内見に行ったときは、おそらく隣人が不在だったので、帰ってきたらうるさくなるのかなと、耳栓を用意して多少の音には覚悟をしていたのですが…。
また、引っ越しのとき、私は両隣に挨拶に行きました。
今どきはあまりご近所に挨拶はしにいかないのかもしれませんし、ネットで調べたところ女性の一人暮らしの場合は挨拶に行かない方が良いという見解もありましたが、私はどんな人が住んでいるのか知っておいた方が良いと思ったのです。
仮に騒音があって苦情を言おうかと思ったとしたら、まったく知らない人から言われるより顔を知っている人から言われた方が和やかになるかもしれないという計算もありました。
両隣ともラッキーなことに女性で、私より若い人でした。
歳がそこまで離れていないので、あわよくば友達になれたら…と思いましたが、現状、そこまで仲良くはなれていません。
物件全体として、1人暮らしの人が多いからか、生活音や声は予想以下でした。
というわけで、角部屋を妥協したものの、今はほどよく快適に過ごせています。
(エッセイ投稿者:いかわさ/女性)
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