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日中は会社にいるから…と日当たりを妥協した30代女性の後悔【一人暮らしエッセイvol.75】

一人暮らしエッセイ
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日中は出かけているから、日当たりは関係ない。と思っていたのですが…

私がいまのお部屋を選ぶときに妥協したのは、「日当たり」でした。

前のお部屋に住んでいたころ、スタートアップ系のベンチャー企業でそれなりのハードワークをしていた私は、通勤の便を一番に考えて、会社まで1本で行ける急行停車駅に住んでいました。

しかし、20代ではついていけたハードワークも、30代になってくると身体のあちこちの不調になって現れます。少しゆっくりと仕事がしたくなり、転職活動を開始。無事に残業が少なめの会社に転職を果たしました。

それと同時に、「もう少し家の近所でも生活を楽しみたい」と思い、同じ路線で、地元商店街やショッピングビルが充実した各停駅に引っ越しました。

以前から、ちょっとした買い物などに自転車でよく通っていたエリアです。
商店街には行列のできる有名な飲食店がいくつもあり、「地元を楽しむなら、あの急行駅よりこっちの各停駅だなぁ」と感じていた場所でした。

お部屋探しでは、とにかく駅から近いことを優先しました。各停駅になるぶん、通勤時間が増えるので、電車を降りてから歩く距離はなるべく少なくしたかったのです。

そうして見つけたマンションは、駅から近く、広さや家賃もほどよく、セキュリティ面でも条件は抜群でした。

ただ、内見時には、室内が少し暗いことが気になりました。
一応南向きではあるのですが、周囲に高いマンションが多く、バルコニーも広めなので、部屋の中に光が差し込みにくいのです。

でも「上の階のバルコニーが屋根になるから、洗濯物を外に干していても多少の雨では濡れない」ということはメリットに感じました。
仕事で不在時に急な雨が降っても、洗濯物が守られるというのは魅力です。

それに、平日の日中は会社にいるし、週末は元気がなければ寝ているか、元気があれば近所を散策するつもりなので、日当たりはさほど問題にはならないだろう。……と思って引っ越したのが、2019年の春でした。

そうです、2019年。
それから1年後に、在宅勤務が当たり前の世の中になるなんて、誰が想像したでしょうか…!

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当初はフルリモートを要請されたので、平日の昼間はずっと日当たりの悪い部屋で仕事をすることになり、かなり気が滅入ってしまいました。このお部屋に引っ越したことを後悔もしました。

一方で、地元商店街の個性的な飲食店たちは、こぞってテイクアウトの販売を始めました。テイクアウト専門の姉妹店まで出したお店もありました。
これは大変にありがたかったです。
貴重な日光浴も兼ねて、テイクアウトの昼食を楽しみました。

また、室内が暗いとはいえ、ベランダの日当たりはそこまで悪くないので、鉢植えのハーブを置いて、朝夕の水遣りで意識的に外に出るようにしました。

部屋の中にもデスクライトや間接照明を増やしました。昼間はできるだけ明るくしつつも、夜は少し暗くしてリラックスできるよう、調光機能のついた照明に交換するなどの工夫もしました。

最近は出社が基本に戻りつつありますが、いまでも作業に集中したいときなどは在宅勤務も認められるので、使い分けながら仕事をしています。
在宅勤務は通勤がないので楽なのですが、在宅勤務していると「やっぱり日当たりが悪いなぁ…」と、ちょっぴり後悔する気持ちになってしまいます。

などと言いつつ、ベランダの植物の数は季節ごとに少しずつ増えて、今や立派なベランダガーデニングです。

ガーデニングを通して、隣に住むおばあちゃんとの交流も生まれました。初心者にも育てやすい観葉植物を株分けしてもらったり、季節ごとのアドバイスをもらったりしています。

上京して一人暮らしを始めて以来、ご近所付き合いをしたことがなかったので、とても新鮮な気持ちです。日頃の御礼を兼ねて、母の日にはお菓子を渡しました。

私はきっともうしばらく、この「周辺環境も人間関係も最高だけど、日当たりが悪いのが玉にキズ」なお部屋に住み続けることでしょう。

(エッセイ投稿者:S・K/女性/30代)

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カーサミア宅建士からのワンポイントアドバイス

編集長・ヨシムラ
編集長・ヨシムラ

日当たりのあまり良くないお部屋でも、工夫して快適に住まわれているのですね!

日当たりを決めるのは、主に以下の5つの条件があります。

(1)窓のある方位
(2)立地条件
(3)窓のサイズ
(4)バルコニー、ベランダの奥行き
(5)バルコニー、ベランダの手すりの材質

今回の場合、(1)方位は南向きだったものの、主に(2)立地条件、(4)バルコニー、ベランダの奥行き、によって日当たりが悪くなってしまったケースと思われます。

当面は今のお部屋に住まわれる予定のようですが、もし今後、引っ越すときにもう少し日当たりの良いお部屋を…と思われるなら、「南向き」だけでなく、その他の条件にも気を配ると良いかと思いますよ。

宅建士「南向きなだけじゃダメ」明るく陽当たりのいい部屋 5つの条件
明るく陽当たりのいいお部屋、いいですよね!基本的には南向きが一番明るいですが、「南向きだけど、暗くて陽当たりの悪いお部屋」も存在します。内見する前でもある程度は調べて見極めることができますよ。今回はカーサミア編集部の宅建士が、「明るく陽当たりのいいお部屋」を選ぶコツをお伝えします。明るく陽当たりのいいお部屋、5つの条件は以下の通りです。【・窓のある方位・立地条件・窓のサイズ・バルコニー、ベランダの奥行き・バルコニー、ベランダの手すりの材質】それぞれ、詳しくご説明しますね。(1)窓のある方位:基本的には、南向きが一番明るいです。明るい方位は、南>東>西>北 の順になります。(2)立地条件:この場合は、窓の前に建物がないか、周囲に高い建物はないか…などです。周辺の建物の様子は、現地を見に行く前でもGoogleマップである程度は調べられますよ。特に南側に高い建物がある場合、陽射しを遮られ、影になってしまいます。(3)窓のサイズ:横幅と縦幅どちらも明るさに直結します。ざっくり言えば、窓が大きければ大きいほど明るいです。(4)バルコニー・ベランダの奥行き:奥行きのある「ワイドバルコニー」は、バルコニー・ベランダが広い、洗濯物が濡れない等のメリットがあります。しかし一方で、陽当たり・明るさの面ではデメリットになります。上の階のバルコニー・ベランダが庇となってしまい、直射日光が部屋の奥まで入ってこなくなるからです。(5)バルコニー・ベランダの手すりの材質:手すりがガラスや格子など、光を通すものであれば、さらに明るくなります。一方、コンクリートは陽射しを遮ってしまうので、その分暗くなりがちです。【内見時の注意点は?】季節によって、太陽の高さは異なります。ですので、内見時には季節による変化も加味して判断しましょう。夏(6月)は太陽の位置が高く、冬(12月)は低くなりますよね。つまり、「6月に内見したときには陽当たりがよかったけれど、冬は周囲のそんなに高くない建物に遮られて、影になってしまう…」「12月に内見したときは明るかったけれど、夏になると上階のベランダが庇になって暗い…」といったことが起こり得ます。こういった季節による変化を完璧に予測することは難しいですが、意識して想像しておくと、より明るくて陽当たりのいいお部屋を選べると思いますよ!
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