コンタクトレンズをつけたまま寝てしまった！対処法は？仮眠もNG？

この記事では、コンタクトレンズをつけたまま寝てしまった時の対処法は？仮眠もNG？という疑問にお答えします。

こんにちは、眼鏡作製技能士で、元眼鏡店＆コンタクトレンズショップ店員のあんどうです。

仮眠をとる時にコンタクトレンズを外さなかったり、つけたまま寝るつもりじゃなかったのに気付いたら寝てしまっていたり、ということもありますよね。

コンタクトレンズをつけたまま寝ることのリスクと、寝てしまったときの対処法を解説しますので、最後まで読んでくださいね。

コンタクトレンズをつけたまま寝てしまった場合のリスク

コンタクトレンズは角膜という黒目の上に乗せて使用しますが、角膜は常に酸素を必要とします。

角膜に酸素を届けるためには、まばたきしてレンズをわずかに動かして、角膜に涙を行き渡らせる必要があります。

眠っている時は当然まばたきはしないので、以下のようなトラブルが生じます。

コンタクトレンズが目に張りつく

まばたきをしないことで涙液が不足し、レンズが乾燥すると目に張りつくことがあります。

無理に剥がそうとすると目を傷つけることがあるため、コンタクトレンズ専用の目薬でレンズを潤してから外すなどの対処が必要です。

コンタクトレンズがズレる

寝ている間にレンズが乾燥して黒目の上からズレてしまい、目覚めたら瞼の裏側に入り込んでしまった！というケースもあります。

目の構造上、レンズが目の裏側に入って取り除けなくなるということはありませんが、まぶたと眼球の隙間に挟まってしまい、自分で取るのは難しいこともあります。

そのようなときは、無理をせず眼科に相談してください。

目の充血や痛みを引き起こす

涙液の循環が滞ることで角膜に酸素や栄養が行き渡らなくなり、目の充血や痛みが引き起こされることもあります。

酸欠状態の角膜は、通常時以上にダメージを受けやすくなる点にも注意が必要です。

感染症のリスクが高まる

涙液は異物や細菌から目を守る役割も担っています。

つまり、まばたきがなく涙が循環しない状態が続くと、角膜炎やその他の目の感染症のリスクが高まることになります。

普段から長時間コンタクトレンズを装用しているなどして、角膜に負担がかかっている方はさらに注意が必要です。

特に怖いのが「アカントアメーバ」。
コンタクトレンズを水道水で洗うなどしていると更にリスクが高まります。

治療が難しく、失明の恐れもある感染症ですので、コンタクトレンズの保存や洗浄は必ず専用のケア用品を使用し、レンズをつけたまま寝ないようにしてください。

コンタクトレンズをつけたまま寝てしまった時の対処法

コンタクトレンズをつけたまま寝てしまい、違和感を感じたらすぐにコンタクトレンズを取り外したくなりますが、外し方には注意が必要です。

爪先で無理に剥がそうとすると、目の中でコンタクトレンズが破損したり、目に傷をつけてしまったりする恐れがあります。

レンズが乾燥しているので、まずはゆっくりまばたきをして涙を行き渡らせたり、目薬を指したりするのが有効です。

レンズがしっかり潤ったのを確認してから、そっとレンズを外してください。

どうしても外せない場合は、眼科に相談を。

水でレンズを潤しても大丈夫？

水道水を張った桶に顔をつけてまばたきをすると、レンズはすぐに潤いそうですが、水道水にはさまざまな雑菌や化学物質等が含まれている可能性があるため、目への影響を考えると避けたいところです。

2weekや1monthなど繰り返し使用するタイプのソフトコンタクトレンズだと、レンズへの雑菌の付着や素材の変質などの懸念があり、以降の使用をおすすめできなくなります。

1dayの場合は、念の為新しいものに付け替えれば安心です。

ハードコンタクトレンズは、保存液の正しい使用方法を守ってケアを施せば、再度使用できます。

【結論】短時間の仮眠でもコンタクトレンズは必ず外そう！

「仕事の休憩中に仮眠するけど、15分くらいだからいいよね」とコンタクトレンズを外さずに寝てしまったり、寝るつもりはなかったのにうっかり寝てしまったり。

よくあることかもしれませんが、実は目に相当な負担がかかっていて、リスクが高い行いです。

面倒でも、寝るときはコンタクトレンズは必ず外すようにしてほしいと思います。

疲れている時は無理してコンタクトレンズにせず、眼鏡に変えて目を休めることも大切です。