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大雨注意報・洪水警報・早期注意情報などが出たら…やること一覧【一人暮らし女性の風水害対策②】

防災
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台風や豪雨が近付いてくると、洪水・内水氾濫・土砂災害などの防災気象情報(早期注意情報・〇〇注意報・〇〇警報など)が発令されます。この防災気象情報が出たとき、一人暮らし女性のみなさんは、自分がどういう対策を取ればいいのか、自分が住んでいる地域でどんな被害が心配されているのか、きちんと把握していますか?

こんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関する疑問を解決していきます!

えな
えな
教えてくれたのは…

関西でフリーランスWebライターとして活動しているえなです。大学時代は防災について学んでおり、防災士の資格を持っています。

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台風やゲリラ豪雨などの「風水害」に関する知識や対策に関して、3回でお伝えするシリーズ記事。 連載2回目となるこの記事では、事前の対策をしっかり行えるよう、風水害の対策について紹介していきます。

自身の居住エリアが台風などの風水害の被害にあうと想定される際に、事前にできる対策を学んでおきましょう!

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正しい防災気象情報を知ろう

引用:気象庁|防災気象情報とその効果的な利用

ニュースなどで「〇〇注意報」などの防災気象情報を、一度は目にしたことがあるでしょう。しかし、こういった防災気象情報がなぜ発表されているのか、どのような場合に発表されているのか、一人暮らしの女性で詳しく知らない方も多いはず。

そこで、正しい防災気象情報をそれぞれ説明してきます。警戒レベルは1から5まであり、数字が大きくなるにつれて身の危険が出てきます。

警戒レベル1(常に災害情報確認をする)

警戒レベル1は、災害への心構えを高める必要があることを示すレベルです。警戒レベルが上がった際に、すぐに事態を把握できるよう、ニュースなどで災害情報を常に確認しておきましょう。

▼警戒レベル1の防災気象情報

早期注意情報5日以内に警報級の大雨・暴風・大雪・波浪が
発生する恐れがある際に発令される

警戒レベル2(避難行動を確認する)

警戒レベル2は、避難行動の確認が必要とされるレベルです。すぐに避難行動がとれるよう、防災袋の確認やハザードマップなどで避難経路・避難場所の確認を行っておきましょう。

▼警戒レベル2の防災気象情報

大雨注意報大雨により土砂災害や浸水害が発生する恐れが
ある際に発令される
洪水注意報、
氾濫注意情報
大雨や融雪により洪水が発生する恐れが
ある際に発令される
高潮注意報台風や低気圧等により潮位上昇が発生し
災害に繋がる恐れがある際に発令される

※警報に切り替える可能性が高いと
されている場合は警戒レベル3となる

警戒レベル3(避難準備が必要になる)

警戒レベル3は、自治体により「高齢者等避難」が発令されるレベル。高齢者以外の人も、必要に応じて避難の準備をしたり、自主的な非難を開始してください。避難の準備を行う際には、防災袋を用意・ガスの元栓を締める・電気のブレーカーを落とす・戸締まりをしっかり行いましょう。

▼警戒レベル3の防災気象情報

大雨警報
(土砂災害)
大雨により重大な土砂災害が発生する恐れが
ある際に発令される
洪水警報、
氾濫警戒情報
大雨や融雪により重大な洪水が発生する恐れが
ある際に発令される

警戒レベル4(避難指示が発令される)

警戒レベル4は、自治体より「避難指示」が発令されるレベル。対象となる地域住民は、危険な場所から全員避難するようにしてください。災害が発生しそうな場合や、指定の避難所に避難するのが危険な場合は、近隣の安全な建物に避難しましょう。

令和3年(2021年)5月20日、避難情報に関するガイドラインの改定が行われ、「避難勧告」は廃止されました。
遅くとも「避難指示」で避難してください。

改定について、詳細は以下の記事をご覧ください。

避難指示ってどんなレベル?2021年の改定について防災士が解説
2021年5月に「避難情報に関するガイドライン」が改定されたことは、みなさんご存知でしょうか?改定にともない、避難情報がわかりやすくなり、逃げ遅れによる被災を防ぐことが期待されています。この記事では、防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関する疑問を解決していきます。今回は、そもそも「避難情報に関するガイドライン」とはなにか、具体的にどのような内容が改定されたのか、私たちが避難の際に気をつけるべきことはなにかを紹介していきます。 2021年5月に「避難情報に関するガイドライン」が改定:2021年5月20日に、災害対策基本法等の一部を改正する法律が公布され、「避難勧告等に関するガイドライン」から「避難情報に関するガイドライン」に名称が改定されました。「避難情報に関するガイドライン」とは、市区町村で発令される避難指示や避難情報の判断基準や伝達方法についての方針が定められたものです。ガイドラインの改定により、市区町村で発令される避難情報が大きく変わります。 ガイドラインが改定された背景は?:ガイドラインが改定された背景として、2020年に発生した7月豪雨(令和2年7月豪雨)があげられます。7月豪雨は、九州や中部地方など日本各地で記録的な集中豪雨が発生し、大河川での氾濫や土砂災害、浸水など多くの人的・物的被害をもたらした災害です。政府は7月豪雨を教訓に、避難対策の強化を検討したことにより、今回のガイドライン改定に至ったのです。 改定されたことによりなにが変わったのか:避難情報に関するガイドラインが改定されたことにより、具体的になにが変わったのか3つの改定内容を紹介します。(改定内容1)警戒レベル3が「高齢者等避難」に変更(改定内容2)警戒レベル4が「避難指示」に一本化(改定内容3)警戒レベル5が「緊急安全確保」に変更 避難の際に私たちが気をつけるべきこと:警戒レベル5での避難ではすでに手遅れ:警戒レベル5「緊急安全確保」はすでに災害が発生している段階であり、発令されてから避難するのでは手遅れと言える状況です。そのため、警戒レベル4の「避難指示」までに必ず避難することが重要です。避難のタイミングを間違わないためにも、それぞれの警戒レベルの意味を事前にしっかり理解しておくことが必要でしょう。 避難方法を普段から決めておこう:いざという時、どこに避難するのか避難方法を普段から決めておきましょう。避難方法は、自宅近くの学校や公民会などの行政が指定した避難場所への立ち退き避難だけではありません。 事前に被害が大きくなることが予想できるのであれば、ホテルや旅館を予約して立ち退き避難する手段もあります。また、近くに両親・親戚・友人などの自宅があるならば、そちらに立ち退き避難する手もあります。別の場所に避難するだけでなく、ハザードマップを確認し浸水・土砂災害に関して安全な場所である場合は、在宅避難を選択するという手段もありますよ。災害時に発令される警戒レベルの意味を理解していない場合、いざというとき適切に避難できない恐れがあります。今回の改定をきっかけに、ぜひ避難情報に関する規定を見直してみてください。

▼警戒レベル4の防災気象情報

土砂災害警戒情報大雨警報(土砂災害)が発令され、
命に危険を及ぼす土砂災害が発生する恐れ
ある際に発令される
氾濫危険情報大雨や融雪により
重大な洪水がいつ発生してもおかしくない際に発令される
高潮特別警報数十年に一度の強度の台風により
高潮になる恐れがある際に発令される
高潮警報台風や低気圧等により潮位上昇が発生し
重大な災害に繋がる恐れがある際に発令される

警戒レベル5(命を守る行動をとる)

危険度が最も高い警戒レベル5は、すでに災害が発生していることを示すレベル。すでに災害が発生している状態であり、避難ができない可能性があるため、命を守るための最善の行動を行ってください。

▼警戒レベル5の防災気象情報

大雨特別警報台風や集中豪雨により
数十年に一度の大雨が発生する恐れ
ある際に発令される
氾濫発生情報大雨や融雪により
重大な洪水が発生した際に発令される

参照:気象庁|防災気象情報と警戒レベルとの対応について気象庁|気象警報・注意報の種類

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台風や豪雨が来る前にやる、風水害への備え

まずはハザードマップを確認しよう

ハザードマップには、自然災害が発生した際に防災対策や避難行動が取れるような情報が地図に記載されている|イメージ画像:イラストAC

ハザードマップには、自然災害が発生した際に防災対策や避難行動が取れるよう、以下のような情報が記載されています。

【ハザードマップでわかること】
・避難場所
・避難経路
・自然災害(洪水、内水氾濫、土砂災害、地震、津波、火山など)の被害範囲

※ハザードマップは、防災マップ、被害予測図、被害想定図、アボイド(回避)マップ、リスクマップなどとも呼ばれています

洪水、内水氾濫、土砂災害、地震、津波、火山など、自然災害によって被害範囲は異なるため、災害種別ごとにハザードマップが用意されています。

時間をみつけて、風水害以外のハザードマップも全て確認し、自身が住んでいる場所が被害範囲に該当するのか、またそれぞれの避難場所・避難経路などの確認をしておくとよいでしょう。また、普段過ごす時間の長い職場や、離れて暮らす家族の住居エリアの被害範囲も合わせて調べておくといいですね。

自身の居住エリアのハザードマップは、「ハザードマップポータルサイト」で確認できます。

参照:ハザードマップ | 国土地理院

防災袋を用意するなど、平常時にできる風水害への備えをしよう|イメージ画像:イラストAC

風水害が発生してから対策を行うとなると、危険が伴ったり、多くの人が集中して準備が整わない可能性があります。台風など風水害の被害に備えて、平常時のうちに早めに対策を行っておきましょう。

備えとして防災袋を用意するのに役に立つ情報を以下の記事にまとめているので、こちらもご確認くださいね。

以下は一人暮らしを対象とした風水害対策です。これらを参考にして、自宅マンションやアパート周辺の保全を行いましょう。

台風や豪雨が接近・直撃する数日前までに行うこと

台風が接近または直撃するとわかったら数日前までに、停電や断水に備えて準備を行いましょう。

「一人暮らしだし、それほどたくさん買う必要もないから前日に買いに行けばいいや」

と思っていても、非常食・飲料水・防災グッズなどは買い占めが起こり、台風が来る間際にスーパーなどに行っても全く購入できないということも。とにかく早めの行動が重要です。

停電に備える

風水害の被害により、停電が発生する可能性もあるため、以下のような備えを行いましょう。

●停電に備えて、懐中電灯・電池・ランタン・ろうそくなどを準備しておく

携帯電話やポータブル充電器の充電などの充電を済ませておく

●停電しても食事ができるように、カセットコンロや非常食を備えておく

断水に備える

風水害の被害により、断水が発生する可能性もあるため、以下のような備えを行いましょう。

●洗い物やお風呂などは、安全なうちに済ませておく

●断水に備えて、浴槽やペットボトルなどに水を貯めて、生活用水を確保しておく

3日程度(1日3L×3日=9Lが目安)の飲料水を用意しておく

●停電して冷蔵庫が使えなくなることを想定し、凍らせた保冷剤や氷を入れておくことで、冷蔵庫の中の食材を長く冷やせる

おすすめの防災備蓄・非常食はこちらもご覧ください。
関連記事:非常食を具体例つきで解説! 一人暮らし女性におすすめの防災備蓄は?

警戒レベル1(早期注意情報)が発令された段階で行うこと

警戒レベル1が発令された段階で家の外や中の保全を行いましょう。

ちなみに、警戒レベル1(早期注意情報)は「数日前から1日前」に発令され、警戒レベル2(〇〇注意報など)は「半日前から数時間前」に発令されます。わずかな差ですが、警戒レベル2で準備を始めるとと、間に合わなかったり危険が伴う可能性が出てきます。

また、防災気象情報の出るタイミングは必ずしも同じではないため、たとえ備えが無駄になったとしても警戒レベルに関係なく早めの行動が大切です。

家の外の保全

●物干し竿、植木鉢、自転車など、家の周りやベランダにあるもので、強風によって飛ばされそうなものがあれば、室内に移動させる

●室内に移動させられない場合は、強風で飛ばされないように補強する
⇒補強する方法として、ロープやワイヤーで柱やフェンスに固定したり、重りで固定する方法が考えられる

●車がある場合は、高台など安全な場所に事前に移動させる

家の中(室内)の保全

●窓のシャッターを下ろし、鍵をロックしておく

●シャッターがない場合は窓や雨戸が、暴風などで物が飛んできた際に壊れないよう補強を行う
⇒ガムテープを貼ったり、ダンボールや飛散防止フィルムなどで補強

万が一、窓が割れてしまってもガラスが飛散しないように、カーテンを閉めておく

●床上浸水に備えて、低い位置にあるものを高所に移動させる

漏電、ショート、感電を防ぐためにコンセントを抜いておく
⇒電気が復旧した際に流れる高圧電流で家電が故障する可能性があるため、できるだけ全てのコンセントを抜く
⇒特に、電力消費が大きい家電や電気ストーブなど発熱する家電は必ず抜いておく

参照:台風に備える – 日本気象協会 tenki.jp

ベランダなどの排水溝の掃除を行う

見落としがちですが、風水害に備えてベランダなどの排水口の掃除を行うことも大切です。

ベランダや自宅周辺の側溝や排水溝に、ごみや落ち葉などが詰まっていないか確認しましょう。ごみが詰まっている場合、水が溢れて浸水する可能性があります。

具体的な風水害対策について理解いただけたのではないでしょうか。また、目にはするけれど、しっかり意味を理解していなかった防災気象情報に関しても知っていただけたはず。

風水害発生時には、防災気象情報をしっかり確認し、自分がどのように行動すべきか把握しておきましょう。また同時に、被害を最小限に抑え、生活に困らないようするためにも、事前の対策が大切ですよ。

かさみやちゃん
かさみやちゃん

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