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せっかくの理想のお部屋と、たった半年でお別れした理由【一人暮らしエッセイvol.7】

一人暮らしエッセイ
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全てがちょうど良い感じ。トントン拍子に引っ越した、理想のお部屋だった…はずなのに

新しい部屋へ引っ越ししよう!と決めたのは、30代になって最初の賃貸の更新が近づいてきたときでした。

東京に出てきてから何年も過ごした部屋は、当初は物が少なく広々感じられたのですが、手狭に。

20代の時のように頻繁にお酒を飲みに行き、毎週末出かけたりしていたのも落ち着いて。一人の時間を楽しむようになり、自分の生活スタイルもなんとなく見えてきました。

社会人経験を積み、自分の意見も言えるようになりました。
いまなら不動産屋さんに行って、どんな雰囲気の街が好きか、お部屋探しで何を重視するか、きちんと伝えられるはず。

私はもう、ちゃんとした大人の女性。
なのに30歳にもなって上京してずっと同じ部屋というのも…というわけで、私は引っ越しを決意しました。

いままで過ごしてきた街は、気に入っています。
緑あふれる大きめの公園と、ごみごみしすぎずちょうど良い活気のある商店街。一人暮らし向けの物件もたくさんありますし、近場なら物件探しもしやすいというもの。
なので、住みたい街に迷うことはありません。

お部屋探しをウキウキした気持ちで開始。毎晩スマホの物件検索も楽しい。
そんな中、他のサイトにはなかった、出たばっかりの物件が目に止まりました。

学生用の1Kよりも少し大きめの部屋。ちょっと変わった間取りで、窓が3面にあるのです。

駅からの距離も10分くらい、近すぎず遠すぎずで問題なし。
絶対譲れない条件、お風呂トイレ別・日当たり・1階でないところもクリア。

さっそく次の週末に内見予約を入れました。
期待に胸を膨らませて内見すると、期待を裏切らないどころか、さらに良いところもたくさんあってテンションが上がります。

3面の窓が想像以上に大きいのです。
道路の向かいは、この街の魅力でもある大きな公園。
5階建ての5階で、窓から大きな木々とあふれる緑が見え、ほっとする眺め。
新築ではないけれど、そんなに古くなく、全体的に綺麗。

すぐに見つけたからか、家賃もこの街の相場よりちょっとだけ安く、全てがちょうど良い感じ。
その場で決めて、同じ街だから引っ越しもすぐでトントン拍子。

始まった新しい生活は、穏やかでキラキラしていました。

公園の緑が見える大きな窓ぎわに、ちょっと小さめのソファを置いて。
休日はおうちカフェを楽しみ、充実したおうち時間。

やっぱりこのお部屋でよかった、毎日検索してすぐに見つけられた自分を褒めたい、と思いながら過ごしました。

でも、夏が近付いてきたころ、気になることが…。

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公園との間にある道路が幹線道路でトラックや救急車などの音がするのです。
引っ越したのは冬だったので、窓をほとんど開けることがなく、気づきませんでした。夏が近づき、風を感じるために窓を開けると、騒音が大きくテレビの音も聞こえづらいのです。

大きなトラックが通るとき、5階にあるためか、すこしだけ揺れることも気になり始めました。はじめは夜寝ている時に気になる程度。でも気になり始めると、昼間のゆったり過ごす時間にも気になって。

そのうえ、キッチンの排水管が少し臭います。5階だから臭いが上がってくるらしいです。古いマンションではなかったし、部屋はきれいだったから、まったく考えてもいませんでした。

どちらも住んでみないとわからないこと。
もしかしたら慣れるかもしれないと、しばらくは我慢していました。

でも暑くなり、窓を開ける日がどんどん増えていと、騒音もどんどん気になります。臭いも一度気付いてしまったせいか、気温が高くなってきたせいか、どんどん気になってしまいます。

耐えられなくなり、引っ越してからたったの半年で、もう一度引っ越しをしました。

あんなに気に入った部屋は、もう見つからない。今でもあの部屋を思い出すし、悔しい気持ちになります。

(エッセイ投稿者:おおつき まりこ)

エッセイ募集企画は終了しました。次回の開催をお楽しみに!

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