「一人暮らし女性のおうちライフを快適に!」がテーマのライフスタイルマガジン「カーサミア」では、一人暮らしに関するエッセイを公開しています。
お部屋選びには、豊かな想像力が必須!
初めての引越し。初めての1人暮らし。皆さんは何を基準にお部屋を決めましたか?
場所ですか?やっぱり駅近が良いですよね。それとも閑静な住宅街ですか?静かで良いですよね。
間取りですか?トイレ・お風呂は別ですか?2階以上ですか?エレベーター付きですか?オートロック付きのマンションですか?
なんやかんや言って、結局は家賃でしょうか?
私は、今まで2回引越しを経験し、来月で初めて「今住んでいる部屋の更新月」を迎えます。
初めて、なんです。今いるところにやっと落ち着いたのです。
最初は何も知らずに、ただ安く住めれば良いと思っていた私でしたが、何度も失敗をするたびに、こうあってほしいという条件がでてきました。
そんな私のお部屋選びを通して、少しでも参考にしていただければなと思います。
私の初めての引越しは、社会人1年生。
お金もなかったので、とりあえず家賃が安くて敷金・礼金なしのWi-Fi付き。この条件のみで探しました。
どうせ昼間は仕事で、寝にしか家に帰らないだろうと考え、あまり間取りや場所にこだわっても仕方がないと思ってました。
初めての1人暮らしだから、家具はこれとこれを揃えて、インテリアは〜とワクワクと考えるような人ではなかったのです。
ただ家にいる時は、ネットを使うからと、当時はネット環境を自分でどうやって作るの分からず、なんとなくめんどくさいと思い、だったら最初から付いているところにしようと、Wi-Fi付き物件を探しました。
Wi-Fi付きにしたのは正解でした。また初期費用を安く抑えれたのも正解。
スムーズに入居し、最初の1ヶ月は特に気にもなりませんでした。しかし、だんだんと、こうしとけば良かった!と思うようになったのです。
最初に不満を感じたのは、お風呂と洗面台が同じ空間という部分でした。
洗面台半分がお風呂側に侵食していたので、顔を洗う時、真正面から洗うと片方の足とお風呂を密着しなければならず、若干身体が歪んだ状態で洗顔しないといけなかったのです。
それを避けるために、斜めから洗顔するとします。そうすれば解決かと思われますが、別の問題がでてきます。それは鏡です。
正面にある鏡を見ると、顔の斜め部分しか見えません。なので首を曲げなければ顔全体を確認できません。
顔全体を最初にパッと見るためには、片足をお風呂に密着しなければならないのです。
次に感じた不満は、壁の薄さでした。隣の人が誰と何を話しているかが、結構分かるんです。
ギターを弾いて、歌い出したり、挙げ句の果てには窓を開けて熱唱します。夜にです。
隣人は選べないとは言いますが、壁がもう少し厚かったら、まだ毎日不満に感じることはなかったでしょう。
ほかにも、道路沿いに窓があったため、カーテンをしても車のライトがあたると、外から中の様子が丸見えになってしまうとか。
料理をする時、キッチンの作業スペースが小さすぎて、まな板とボウルは一緒に置けないなどなど、、、こんな不満が出てくるのは、一人暮らしに慣れてなかったからでしょう。
お部屋選びについては「こんな設備いらなかった」「ここまで部屋広くなくてもよかった」といったような感想もよく見かけます。しかし私は、初めての場合は、そんな感想が出るくらいで良いのではないかと思います。
初めては色々と不慣れです。そんな中で、足りないことがあれば、余計なストレスを自分に与えてしまうのです。
小さなストレスが積み重なっても、引越しは簡単ではありません。
いらなかったら、次の引っ越しでなくせば良いと、私は思います。
さて、2回目の引っ越し。次は、前回の教訓を活かそうと思いました。
住宅街の中の2階建アパートの2階。キッチンも広めで、窓にはシャッター付きで外からは見えない。
お風呂と洗面台、もちろんトイレも別。敷金・礼金なし、Wi-Fi付きは継続の条件で探しました。
1回目の時よりも快適に過ごせました。壁もそこまで薄くなく、隣の人の声はあまり聞こえません。窓を開けて歌を歌う人もいません。
静かな夜を過ごせる、、、そう思ってました。
しかし、別の騒音に悩まされました。
それは、電車です。
駅近が良いと思い、徒歩5分ほどの立地にしたのですが、線路に近いアパートで、また木造建築だったからか、電車が通るたびに揺れるのです。
1日に何回震度2の横揺れが来たのでしょう。終電まで続く揺れ。慣れればなんてことなかったのですが、次に引っ越す時は、駅近でも木造はなしと心に決めました。
またこの揺れる家は、外に洗濯機を設置することになっていました。当初は、洗濯したあと、そのまま干せるから良いじゃんと思っていました。
実際、晴れの日は便利でした。
しかし、雨の日の洗濯機のことを考えていなかったのです。
雨の日、特に台風の時は最悪でした。洗濯機に直接雨が当たらないようにと雨避けカバーを装着しますが、台風の時は風と共に、いろんなものが洗濯機を攻撃してくるのです。
またカバーをつけていても、錆びてしまったり、汚れてしまったり、何より洗濯機本体とホースが傷んでしまう速度が早まってしまったのです。
3番目のお部屋、つまり私が今住んでいるところは、今までの引っ越し経験をもとに、必要なもの、必要でないものを選別しました。その結果、更新しても良いと思える部屋にたどり着きました。
全てが完璧ではありません。部屋によっては日が当たらず、冬は寒かったり。すべての部屋にエアコンついているわけではないので、もう1つの部屋にもエアコンがあれば良かったなと思う時もあります。
しかし、たとえ不便な点があったとしても、それをカバーできる、私にとっての必要十分な条件が揃っているので、更新しても良いと思えるのです。
引越しやお部屋選びは、楽しいです。ぜひその楽しさの中に、もしもの時の「様々な想定」も含んで、選んでみてほしいと思います。
(エッセイ投稿者:motoko/20代・女性)
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