この連載は、かけだしフリーランスの右往左往っぷりをセキララに描く連載エッセイです。
これからのキャリアに悩む女性の参考になりますように。
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エッセイを書いた人:蛙田アメコ
・アラサー
・元教育サービス業正社員
・正社員時代は年間公休97日
・2018年から2年間、副業フリーランス(兼業作家)として活動
・2020年、体調を崩して会社を退職
はじめまして、こんにちは。
ライトノベル作家の蛙田アメコです。
アラサーで、バツイチ。
現在、作家・シナリオライターとして生活しています。
今回は、『副業フリーランスの落とし穴』というテーマで自分の生活や失敗を振り返れればと思います。兼業作家=副業フリーランスとしてやっていこう、と思っていた私が何故挫折してしまったのかをまとめています。何かの参考になれば……!
兼業は過労への入り口……かもしれない
前回もお伝えをしましたが、『まずは兼業』には落とし穴があったなーと思っています。
一般論としてよく言われているのはこんな話です。
『いきなり独立するのはリスクが高すぎる! 一番安定しているのは兼業です、兼業最高』
もう、100%正論です。
フリーランスのいいところとしては、日々、体調が悪いときにはきちんと養生したり、自分の時間を楽しんだり、平日の昼間に映画館に行ったり、そういうことができることでしょう。特に会社員として働いている中で体調を崩し、今までのような働き方ができなくなってしまった……という場合には、これは魅力です。
しかし!
フリーランスというのは、自分で法人を立ち上げたりしない限りは社会的信用はとても低くなります。どことも雇用契約を結んでいないので、見た目は無職です。
つまり、賃貸物件を借りるにも保証会社の審査に通らないかもしれないとか、この先大きなローンは組めないかもしれないとか、そういうことを気にしながら生活することになるのです……。
一応、そういうことを頭ではわかっていたフリーランス駆け出しの私。
だから、いわゆる『兼業作家』として生活をしていこうと思いました。
「いやぁ、体は丈夫だからいけるでしょ!」
「本業だって激務(※2連休をとれることが稀)だし!」
という軽い気持ちで。
兼業でやっていくために大切なこと
「就職活動や転職活動をしたことがないから、転職よりは副業で収入を増やそう」と思っていました。
しかし、本業で勤めていた会社は年に定められた公休日は97日。お盆や年末に有給を使って2〜4連休をとることができましたが、それでも比較的休みが少ない業種でした。
また、勤務時間も日によっては定時が朝9時〜夜21時30分になったり……日々の家事をしながら生活を営むだけでも、かなり苦労していたのです。
そこに、兼業作家として日に1時間〜3時間の作業をやっていくとなると……これは、私の想像を超えてとても大変なことでした。
家族と過ごす時間も減り、体力や気力も徐々に削られ……兼業作家生活はデビューから1年半弱しか続かなかったのです。
結果として待っていたのは…離婚、喘息の発作、疲れやすい体、適応障害による退職…でした。
誤解のないように言っておくと、離婚や職場での適応障害の発症は「兼業作家」としてやっていたことが直接の原因ではありません!
でも、すべてが終わってから私の頭にあったことは1つ……。
「副業フリーランスができる本業に転職しておけばよかった〜〜っ!!」
ということでした。具体的には、
・はやく会社の近くに引っ越しておけばよかった!(通勤時間の短縮)
・家族としっかり話し合っておけばよかった(家族の時間がとれない)
・本業についても見直しをしておくべきだった(勤務時間や勤務規定)
こんな動きです。この辺りをしっかり見直しながらやっていれば、少なくとも体調を悪くして会社を退職するような羽目にはならなかったのかも……と後悔しています。
会社の規定や勤務形態とフリーランスで受注した仕事量のバランスが、私のキャパを大きく上回っていたのです。
副業フリーランス、これだけは
かくして、私は『兼業作家=副業フリーランス』を続けることができなくなりました。
今から副業でフリーランスの仕事をしようと思っている人。
また、すでに副業フリーランスでやられている先輩たち。
そんな人に、これだけは覚えておいていただきたいことがあります。
副業でフリーランスをやるにあたって、本業の職場環境や住環境を整えることはものすごく大切です!
お仕事をたくさんいただくための営業や、実際の作業に目をとらわれてしまいがちですが、まずは身の回りを整えることを意識して、楽しく健康に生活をしていきましょう……!
次回からは、まずは健康を取り戻したいと思った私が、
「とりあえず自宅療養を続けるためにフリーランスを続けよう……」
と考えて実際に実行したことをお伝えしようと思います。
かなり具体的に、
「会社を辞めたらここで困った!」
「今、この作業でめちゃくちゃ困っている!」
「苦手な業務を乗り切るコツ!」
などの話になっていきますので、ぜひ読んでみてくださいね。
それでは、皆様の健康を祈って……!
次回はこちら
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