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朝に弱い私が、仕事で毎朝5時起きに…1年続けて気付いたこと【一人暮らしエッセイvol.37】

一人暮らしエッセイ
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朝が弱い私の一人暮らし生活

一人暮らしを始める前の私は、朝に弱い夜型人間でした。

学生の時は、きちんと朝起きて支度をして学校へ行っていました。でもぎりぎりまで寝るため、朝ご飯を食べることなく慌てて家を出ていました。
それができていたのは、親のおかげです。親も、私を起こすのは大変だったと思います。何回も起こしても起きないときもあり、親があきらめて、私が遅刻することだって何度もありました。

親は一人暮らしをはじめるに当たり、朝のバタバタから解放される喜びもある反面「私がちゃんと朝寝坊することなく出勤できるか心配でしかたがない」という様子でした。

私も携帯電話のアラーム機能だけで起きることができるか不安だったので、一人暮らしのために家具をそろえる際、おしゃれでにぎやかな目覚まし時計を買い、気合いを入れました。

初めの1、2ヶ月はさすがの私も気が張っていたのか、寝坊することなく、毎朝1回目のアラームで目が覚め、きちんと朝食を取って出勤していました。
といっても一人暮らしの部屋は会社まで自転車で10分ほどの場所にあり、9時出勤のために遅くとも8時まで寝ることができていたので、学生時代より楽勝でした。

しかしその生活は長く続きませんでした。一人暮らしを始めて3ヶ月ほどたった頃、それまで事務所勤めでデスクワークだったのに、人が辞めてしまった理由で急に外回りの仕事を任されることになったのです。

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6時に遠方の工場へ、派遣社員の出勤確認に行かなければならなくなったのです。
だれも私をたたき起こす人がいないのに、5時起きは不可能に近いと思われました。

毎朝、ギリギリに起きて、車で朝ご飯と化粧を済ましていました。化粧は眉毛だけの日もありました。
6時の出勤確認のあとは、7時に出勤してくる派遣社員を待つだけなので、近くのコンビニで車を止めて20分だけ寝ていたこともありました。その20分は私にとって貴重な、至福の時間でした。しかしそのあとが辛く、また寝起きの顔でだるそうに工場へ向かうのでした。

夜は夜で、まだ若い私は次の日のことを考えず、遅くまでYoutubeを見たり地元の友人と長電話をしたり。
全く規則正しい生活はできず、朝が辛くなるだけで不健康な日常を送っていました。おかげで20代なのに肌はボロボロなのに手入れする暇もないまま日々が過ぎていきました。

社会人としての自覚があったので、(ギリギリの日もありましたが)寝坊することなく1年が過ぎました。しかし、私は辛くて仕方がありませんでした。

ある朝、遅刻してきた派遣社員を待っていて時間がずれた日のことです。
それでも10分だけでも寝るために工場を出ようとしたとき、工場長自ら食堂をほうきで掃いている姿を見かけたのです。

いつもこの時間に掃除しているのでしょうか。誰か見ているわけでもないのに。本当にびっくりして、思わず体が動いていました。

「工場長、一緒にしてもいいですか」と聞くと、工場長はにっこり笑ってくれました。

その日以来、20分の仮眠という至福の時間を、掃除の時間に置き換えました。

工場長と一緒に食堂を掃除する日もあれば、外回りの落ち葉拾いをする日もありました。朝日を体いっぱいに感じながら体を動かすことはなんて気持ちがいいのだろう、と感動する毎日でした。いつの間にか私は、朝が苦手ではなくなっていました。

朝がこんなに気持ちがいいものだってこと、もっと早く知りたかったです。

(エッセイ投稿者:はる)

エッセイ募集企画は終了しました。次回の開催をお楽しみに!

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