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ネットで見たのと違う物件を紹介された…これって「おとり物件」?

おうち
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質問:ネットで見たのと違う物件を紹介されました。おとり物件ということですか?

ネットで見た賃貸物件の問い合わせで不動産会社に行ったのに、違う物件を紹介されました。どうしてですか?
おとり物件というものでしょうか?

この不動産会社は悪い会社で、これから利用するのは避けた方がいいのでしょうか?

編集部・イイダ
編集部・イイダ

「おとり物件」って、ときどき聞きますよね。
そういう悪い不動産会社なら避けたいものですが…。

編集部・イイダ
編集部・イイダ

このコーナーでは、カーサミア編集部が、みなさんの疑問・質問に答えていきます~。

ご質問は随時募集中。こちらから送ってくださいね。

実は、カーサミア編集部は全員が宅建士(おうちに関するプロ)です。

お部屋・住まい・不動産に関する一人暮らし女性の疑問に、宅建士としての立場から回答します。

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回答:おとり物件かどうか、判断が難しいところです

以下のどちらかの事情が考えられます

①悪い会社の場合(おとり物件)
紹介できない物件である「おとり物件」を掲載し、来店したときに別の物件を紹介している

②いい会社の場合
掲載した時点では紹介できる状態だったが、来店までに本当に埋まってしまったので、別の物件を紹介している

編集部・アサノ
編集部・アサノ

今回は私が回答しますね。

編集部・アサノ
編集部・アサノ

正直、ご質問の内容だけでは、「おとり物件を出す悪い会社」かどうか判断することが難しいです。

「おとり物件」とは?

「おとり物件」とは、比較的条件のいい目玉物件を、すでに申し込みが入っているなどで紹介できなくなった場合でも掲載の取り下げを行わず、その物件を呼び水に集客を図っているものです。

完全なニセモノの物件情報を作るというよりは、過去に実在していた好条件の物件を「おとり」として掲載し続けていることが多いです。そして「おとり」にした物件を案内すると偽って来店させます。
もちろん現時点では紹介できない物件ですから、代わりにほかの物件を紹介し、契約に持ち込みます。「とにかく会ったもん勝ち」みたいな営業手法です。

もちろん違法です。
営業停止などの重い処分が待っているのですが、残念なことに、この手法を使っている不動産会社は実在します。

2021年2月に発表された「第8回 インターネット賃貸広告の一斉調査報告」によると、不動産情報ポータルサイト(at home、CHINTAI、HOME’S、SUUMO)に掲載されている賃貸物件のうち12.2%が「おとり広告の可能性が極めて高い」とされています。

「意図的ではないおとり物件」について

また、契約済みになった物件について、人員不足などのために広告の取り下げが遅くなってしまい、結果的におとり物件になってしまうケースも存在しています。

アンケート調査によると、こうしたケースは、不動産会社の繁忙期である1~3月に発生しやすいとのこと。

広告の取り下げについて、「可能ならもっと早く取り下げたい」と回答した人は4割でした。「意図的ではないおとり物件」が、やむを得ず発生してしまっている状況がうかがえます。

編集部・アサノ
編集部・アサノ

一般にはあまり知られていないようですが、不動産検索サイトの広告は、人間が手動で広告の取り下げを行っています。そのため、どうしてもタイムラグが発生してしまいます。

一方で、こうした意図的ではないおとり物件が発生することを防ぐため、不動産情報サイトでの掲載の取り下げを自動化する試みも始まっています。

参考:新生活シーズンを前にLIFULL HOME’Sが「おとり物件」に対する不動産会社の対応実態調査&消費者への認識調査を発表|PR TIMES
LIFULL HOME’Sの「募集終了物件情報の自動非掲載機能」が特許を取得|PR TIMES

「おとり物件」が見分けづらい理由

「おとり物件」かどうかは、正直なところ、とても見分けづらいです。

需要のある人気物件は、掲載直後に埋まってしまうことも多々あります。好条件の物件だと、木曜に掲載して当日や翌日には契約が決まっている…なんてことも珍しくありません。

この場合、土曜日に不動産会社に行くと「問い合わせをいただいた物件、ついこのあいだ埋まっちゃったんです…。代わりにこちらはどうですか?」という状況になりますよね。

悪意のある会社は、この見分けづらさを悪用しているのです。

ですからご質問の状況は、おとり物件ではない正規の物件にも発生します。

質問者のケースは「おとり物件」か?

相談者さまの体験がどちらのケースであるかは、一概には判断できません。

別の物件を紹介されたとのことですが、不動産屋さんの側も「この人はお部屋を探しているんだから、別のものだけれど良い物件を…」と善意で紹介している可能性もあります。
少し違う条件の物件を紹介して、より気に入る物件があるのではないか、という模索も行いますしね。

ですが、相談者さまが興味を示していない・断っている、などの状況にありながら、別の物件を強く勧めてくるようであれば、その会社はやめておいたほうがいいでしょう。とにかく成約させることを目的にしてしまっている残念なケースになると思います。

いい会社であれば、問い合わせをきっかけに、自分が見つけられなかったいい物件や、入居者募集を開始したばかりでまだ広告に出ていない物件を紹介してくれるケースもあります。(これはラッキーですよね!)

編集部・アサノ
編集部・アサノ

紹介してくれた不動産屋さんの対応で、総合的に判断しましょう!

少し状況は違いますが、「いい不動産会社かどうか」の見分け方はこちらの記事にも記載しています。参考にしてくださいね。

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