防災グッズとして「避難場所に持って行けないから、カセットコンロはいらない」と思っていませんか?その考え方、危険かもしれません!
カーサミアライターのしのです。東日本大震災を宮城県の自宅アパートで被災し、親戚の家での在宅避難を経験しました。当時「カセットコンロ」がとても役に立ちました。
この記事では災害時の備えにカセットコンロの必要性や、メリットデメリット、備える際の注意点もあわせてご紹介します。
ぜひ最後まで一読していただき、今後の備えの参考にしてくださいね。
【質問】防災グッズにカセットコンロはいらない?
防災用にカセットコンロは必要でしょうか?カセットコンロを使うなら、食品と飲料水に加えて、ガスボンベや鍋も必要だと思うのですが、一人で全部を持って避難所まで行くのは現実的ではないと感じています。
【回答】東日本大震災で被災した経験から必要です
私が東日本大震災で被災したとき、親戚の家での在宅避難をしました。カセットコンロがあったおかげで簡単な調理ができ、ライフラインが復旧するまでの間は毎日使用していました。
ご質問の通り、避難所にカセットコンロやガスボンベを持っていくのは現実的ではありません。しかし、自宅に留まる場合には必要だと感じています。
災害が起きたからと言って、必ずしも避難所に行くとは限りません。内閣府の防災担当が作成した資料によると、避難所は「自宅が損壊した方や、帰宅が困難な方が集まるためスペース不足が予想されます」と記載があります。
出典:中央防災会議「首都直下地震対策専門調査会報告書」平成20年10月|内閣府
自宅で安全が確保できるなら、在宅避難となる可能性も高いでしょう。
防災グッズにカセットコンロが必要な理由
首相官邸ホームページでは、震災が起きた際「自宅が安全だと判断できる場合は、自宅にとどまることも考えてみましょう」と促されています。
しかし災害が起きた直後は、電気やガスなどのライフラインが止まっている可能性が高いです。自宅で避難する際に、役立つのがカセットコンロです。
詳しく解説していきますね。
ライフラインの復旧には時間がかかる
災害後、ライフラインの復旧までは日数がかかる可能性が高いです。復旧までの間、カセットコンロとガスボンベがあると簡単な調理ができます。
災害後の不安がある中、温かい食べ物を食べたり飲んだりすると、ホッとして気持ちが少し落ち着きます。
東日本大震災のとき、電気と水道の復旧には7日かかりました。
ガスについては、私が住んでいたアパートはプロパンガスでしたので、電気が開通したと同時に使用できました。
都市ガスはガス管の点検を行ったため、早いところで30日、遅いところで90日ほどかかった地域もありました。
私はこの経験から、カセットコンロを備えていたほうがよいと考えています。
カセットコンロが役に立つシーン
カセットコンロを備えておいて役に立つシーンは、以下のとおりです。
- ガス・電気が止まっていても使用できる
- 屋内で使用できる
- 簡単な調理ができる
- お湯を沸かし温かいタオルで顔や体が拭ける
- 火力が安定している
- ガスボンベがあれば簡単に使え、後始末も簡単にできる
また、カセットコンロはメーカーによってガスボンベのセット方法、点火の方法などが違います。
災害が起きた際、慌てず安全に使用できるよう普段から使い慣れているとよいでしょう。
カセットコンロとガスボンベの注意点
カセットコンロは操作が簡単です。
ただし使用する際の注意点がありますので、解説していきますね。
カセットコンロの注意点
カセットコンロを使用する際の注意点は以下のとおりです。
- 大きい鍋や鉄板などカセットコンロをおおう大きい調理器具を使わない
- 木炭や練炭などの火おこしに使わない
- 石綿・セラミックの魚焼き器・焼き網を使わない
- カセットコンロを2台並べて使わない
- カセットコンロの周辺に燃えやすいものを置かない
- テントや車内など狭い場所では使用しない
出典: カセットこんろ・カセットボンベの安全な使い方|一般社団法人 日本ガス石油機器工業会(JGKA)
火災やケガ、事故を防ぎ安全に使うためには注意点を理解しておくことが大切ですね。
ガスボンベの注意点
ガスボンベの注意点は以下のとおりです。
- カセットコンロ指定のガスボンベを使う
- ガスボンベは正しくセットする
- ストーブなど暖房器具の近くで使用しない
- 40度以上になる炎天下の車内におかない
- ガスボンベを火の中にいれない
出典: カセットこんろ・カセットボンベの安全な使い方|一般社団法人 日本ガス石油機器工業会(JGKA)
防災グッズとしてカセットコンロを使用する際は、ガスボンベの注意点も守り安全に使用しましょう。
- Q防災用にカセットコンロは必要?
- A
日本大震災の経験から、在宅避難する際に必要だと考えます。
災害後、ライフラインが止まった際、カセットコンロとガスボンベがあるとお湯を沸かし、簡単な調理ができます。例えば、うどんや袋麺やパスタ、味噌汁などです。
他にも、お湯にタオルを浸し顔や体を拭き清潔を保つことに役立ちます。