外した眼鏡を枕元や椅子に置いたのを忘れて、うっかり踏んづけて曲げてしまった経験はありませんか?
こんにちは、眼鏡作製技能士でカーサミアライターのあんどうです。
眼鏡が曲がってしまうと、見えづらくなったりかけ心地が悪くなったりするため、早急に対処する必要があります。
でも、自分で直そうとするのはNGです!
今回は、曲がってしまった眼鏡の修理をプロに依頼すべき理由や、保証など店舗でのサービス活用法について解説します。
まずは眼鏡が曲がる原因と症状を確認しよう
眼鏡が曲がってしまう原因は、日常のちょっとした行動に潜んでいます。
原因を理解して気をつけることで、眼鏡の曲がりを防ぐことができるかもしれません。
ここでは、眼鏡が曲がる主な原因とその症状を解説します。
日常生活で発生する衝撃
椅子の上に置いた眼鏡に気づかず座ってしまったり、寝るときに枕元に置いたまま踏んでしまったりと、思わぬ場面で眼鏡に衝撃が加わることがあります。
こうした衝撃が、フレームやパーツ(特に金属製のテンプルや蝶番、鼻パッドなど)が変形する原因となります。
金属疲労により問題箇所が折れやすくなっていることがあるので、無理に自分で直そうとするとさらに悪化することが多いです。
フレームの経年劣化
特別な衝撃が加わらなくても、眼鏡は長年の使用で徐々に歪みます。
たとえば、セル(プラスチック)フレームの場合、経年変化によって縮んだり変形したりすることがあります。
また、金属パーツに経年劣化による金属疲労が起きていると変形しやすくなるため、眼鏡を片手で外した拍子に蝶番が広がったり捻れたりすることも。
ちなみに、仮に新しい眼鏡でも片手外しは厳禁です!
フレームに負担がかかるだけでなく、レンズが外れる恐れがあります。
眼鏡の曲がりは日常の扱い方が原因で生じることが多いですが、素材の劣化が引き金となることも覚えておいてください。
高温になる環境下の影響
眼鏡は高温の環境に置かれると変形しやすくなります。
特に真夏の車内に置きっぱなしにしたり、つけたままお風呂やサウナに入ったりするのは避けてください。
また、うっかり眼鏡をかけたままドライヤーで髪を乾かすのもNGです。
たまに、プラスチックフレームをドライヤーで温めて形を直そうとする方を見かけますが、温めてはいけない場所まで温めてしまい、逆に歪みを大きくしてしまうこともありますのでおすすめできません。
レンズもプラスチック素材なので、熱で膨張と収縮を引き起こし、コーティングにひび割れが生じることがあります。
「眼鏡は熱にとても弱い」と、覚えておいてください。
この眼鏡、曲がってる?というときの確認方法
眼鏡のテンプルや鼻パッドの根元がぐにゃっと曲がっている場合は、見ただけで気づくことが多いですよね。
ですが、「なんとなくかけ心地が傾いている気がする…?」という程度だと、曲がっている(歪んでいる)かどうか、判断が難しいこともあります。
そんなときは確認手段の一つとして、眼鏡の眉毛側を下にして眼鏡を平らな場所に置き、テンプルが浮いていないか確認してみてください。
この方法で、もしフロントパーツの片側だけ浮いている場合は、曲がっている(歪んでいる)可能性があります。
ただし、顔は必ずしも左右対称ではありません。
眼鏡を顔にかけたときに並行になるように調整した結果、まれに片側が浮くようになっている場合もあります。
購入時に説明を受けることが多いですが、特に案内がない場合は確認しておくと安心です。
眼鏡が曲がったとしても、素人修理はNG!プロに依頼するべき理由
眼鏡の修理は繊細な作業です。誤った方法で直そうとすると、かえって状態が悪化し、余計な費用がかかることも少なくありません。
実際、「何もせずにそのまま持ってきてくれたらお店でささっと直せたのに…」というケースもよく見受けられます。
眼鏡のフレームは素材によって適した修理方法や工具が異なり、プロはこれらを熟知しているため、フレームに負担をかけないよう慎重に調整を行います。
また同時に再フィッティングをして、修理後は「快適にかけられる状態」に戻してくれます。
さらに、フレームやレンズに破損があった場合も、部品交換や修理方法の提案が受けられる点も心強いですね。
購入した店舗で修理依頼を行うと、保証が適用される場合もあるため、費用を抑えられる可能性もあります。
眼鏡の保証を賢く活用するためには事前確認が大切!
眼鏡を購入する際は、保証内容をしっかりと確認しておきましょう。
まず注目すべきは保証期間とその内容です。
たとえば、保証は「自然故障のみ対応」とされている場合や、「通常使用での破損もカバー」とされる場合があり、お店ごとに異なることが多いです。
また、オンラインで購入した場合でも、実店舗のサポートが利用できるケースがありますので、その点もチェックしておくと安心です。
眼鏡選びの際には、保証の適用条件も考慮に入れて、長く安心して使えるよう準備しておくことをおすすめします。
眼鏡屋さんはどんどん頼ってください!
これは私が高校生の頃の話です。
眼鏡を片手で雑に外す癖があったせいか少しずつフレームが歪んでいき、かけると微妙に傾くようになっていました。
気になって自分で直そうとフレームを捻ったその時、「バキッ」と大きな音が…。
なんと、テンプルが折れてしまったのです!
しかも、よりによって初めてのアルバイト出勤日の朝、電車の中でのことでした。
視界がぼんやりした状態でなんとかバイト先にたどり着いたものの、当然、仕事どころではありません。
結局、近くの眼鏡店で新しい眼鏡を作ることになり、高校生には大きな出費となりました。
その後、大学生になった時には、うっかり眼鏡を踏んで鼻パッドを曲げてしまいました。
そのままかけると鼻の付け根が痛い…。
でも急いでいたので痛みを我慢して外出することに。
そしてあっという間に根を上げました。
初めて訪れる眼鏡店に駆け込んで、「有償で修理をお願いします」とお願いすると、「これくらいなら無料で直しますよ」とすぐに対応してもらえて、驚いたのを覚えています。
これは珍しいケースで、ほとんどのお店では他店購入の眼鏡の修理は断ることが多いということは断っておきます。
理由は、修理中に万が一破損やパーツ紛失があった際の補償ができないからです。
基本的に修理や調整は購入したお店にまず相談するようにしてください。
それはさておき、これらの経験から私がお伝えしたいのは、「素人は自分で眼鏡を修理しようとせず、プロに任せるのが一番」ということです!
皆さんも曲がった眼鏡は無理に自分で直そうとせず、遠慮なくプロを頼るようにしてくださいね。
- Q眼鏡が曲がった時の正しい対処法は?
- A
眼鏡が曲がった時は、自分で無理に直そうとすると悪化する恐れがあるため、必ずプロに相談してください。
また、購入時に保証内容を確認しておくと安心です。保証内容によっては修理費用が抑えられたり、場合によっては無料になることもあります。