生活のなかで突然起こりうる「トイレの詰まり・水漏れ」や「鍵の紛失」といった問題。そんなときに助けてくれるのが修理などを行う事業者です。しかし事業者と消費者のトラブルは、年々増加しています。
こんにちは、カーサミアライターのいずみです。暮らしに役立つ情報を発信しています。
今回は暮らしの緊急問題において、事業者とのトラブルを防ぐ方法をご紹介します。一人暮らしだと、自分だけで対処しなければならないことも多いですよね。ぜひ最後まで読んで、いざというときのために備えてくださいね!
修理トラブルは増加している
水回りの修理や解錠、害虫駆除などの事業者と消費者とのトラブルは増加しています。2018年12月に国民生活センターが注意喚起を行いましたが、相談件数はその後も増え続けているようです。
実際に発生したトラブルには、以下のようなものがあります。
修理トラブルの予防法
修理トラブルを発生させないため、そして被害を大きくしないために、予防法をご紹介します。
今からできることもあるので、さっそく取り組んでみましょう。
トラブル時の初期対応を考えておく
緊急時の対応について、住宅の管理会社や大家さんに事前に聞いておきましょう。火災保険が使える場合もあるので、契約している保険やサポートサービスを確認しておくと安心です。
また、トラブルが発生したとき、すぐに修理業者が来てくれるとは限りません。いざというときに困らないよう、以下の準備をしておきましょう。
- トイレのつまり … 非常用の簡易トイレを用意しておく
- 水漏れ … 止水栓の位置と締め方を確認しておく
- 鍵の紛失 … 鍵の種類やメーカー、製品番号などを控えておく
信頼できる事業者を探しておく
緊急時は複数の事業者をじっくり比較検討する時間がありません。そのため、事前に探しておくのがおすすめです。問題が発生したらすぐ連絡できるよう、電話番号などを控えておきましょう。
信頼できる事業者は以下のように探してみてください。
- 自治体に修理業者の紹介窓口があるか
- 家の管理会社や大家さんから紹介してもらえるか
- 実際にサービスを受けた人の口コミ
- インターネットで複数社を見比べる
インターネット上の金額は参考程度にする
現場の状況によって料金は変わります。そのため、必ずしも広告上や電話説明時の金額でサービスを受けられるとは限りません。
広告に掲載されているのは最低金額の場合が多いので、うのみにせずあくまで参考程度にとどめておきましょう。
契約を急かされても焦らない
現場の状況を見たあと、事前の説明と違う作業内容を提案されることがあります。
本当に必要な場合もありますが、なかには「すぐ修理しないと大変なことになる」「今契約すれば割引できる」などと言って契約を急かす事業者もいるそうです。
しかし専門的な知識がないのに、正しい判断をするのは難しいですよね。
必要以上に不安をあおる事業者は、消費者の気持ちを考えているとは言えません。金額や人柄などに違和感を覚えた場合は、急いで契約せず作業を断った方がよいでしょう。
作業を断ると、トイレが使えない・家に入れないなどの困難もあるので、難しいところですが…。
災害時用の簡易トイレをストックしておくと、役に立つかもしれません。簡易トイレは、保冷剤を再利用して自作することもできますよ。
また、もし頼れる友人が近くにいるなら、頼らせてもらいましょうね。
納得してから支払う
突然高額を請求されたり、修理箇所が直っていなかったりなど、金額やサービスに納得できないときはその場での支払いを断りましょう。このとき、納得できる金額であれば支払う意思があることを伝えるのがポイントです。
「現金なら値引きする」「クレジットカードも使える」などと迫られるケースもあるようですが、納得してから支払わないと被害が拡大する可能性があります。
当日の支払いを断ったあと、事業者の態度が悪くなり身の危険を感じたときは、警察に連絡しましょう。
もし修理トラブルが起きてしまったら
気をつけていても、事業者との間にトラブルが発生してしまうかもしれません。
そんなときは、以下の方法を試してみてください。
消費生活センターに連絡する
消費生活センターとは、消費生活で発生した問題の相談窓口です。専門の相談員が電話で対応し、問題解決のために支援してくれます。問い合わせることで、トラブルや被害拡大を防げるかもしれません。
住んでいる地域の消費生活センターがわからない場合は「188」に電話しましょう。最寄りのセンターを紹介してもらえます。「188(いやや!)」と覚えてくださいね。
クーリング・オフする
クーリング・オフとは、契約後でも一定の期間であれば申し込みの撤回や解除ができる制度のことです。訪問による取引の場合、契約してから8日以内であれば解約できます。
状況によってはクーリング・オフできないこともありますが、今回紹介した事例のように「インターネット上の安価な代金を見て依頼したのに高額請求された」というケースなら認められることが多いです。
クーリング・オフできるかどうかの判断が難しいときは、消費生活センターに相談してみましょう。
修理業者とのトラブルは、事前準備と冷静さがあれば回避しやすくなります。暮らしの緊急問題はいつ起こるかわからないので、普段から備えておくと安心ですよ。
もしトラブルが発生した場合は、落ち着いて対処しましょう。無理に一人で解決しようとせず、消費生活センターや警察などに相談してくださいね。
【参考資料】
国民生活センター│水回り修理「950円~」のはずが…数十万円の高額請求に!-水回り修理、解錠、害虫駆除などの緊急対応で事業者とトラブルにならないためには?-
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20211007_2.html