ささみを茹ですぎて硬くなってほしくないけど食中毒は怖いですよね。この記事では、食中毒対策しながらしっとり柔らかくささみを茹でる方法を紹介しています。
こんにちは、食物検定1級保持、自炊歴20年のカーサミアライターの山本です。
食中毒のリスクを回避しておいしく食べられるやり方は簡単なので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
ささみは余熱調理で食中毒になる?
ささみの茹ですぎは硬くなるからと、「沸騰したら火を止めて〇分放置」など余熱で調理すると、お湯の温度が下がって十分に中心まで加熱できません。余熱調理は食中毒の原因になるのでやめましょう。
余熱はNG!カンピロバクター食中毒に注意
少量の菌で感染するカンピロバクターは鶏肉が加熱不十分の場合に発生します。ささみももちろん例外でありません。
お湯の温度がどんどん下がる余熱調理はカンピロバクター食中毒の危険大なんです。
食中毒の予防には
食中毒を予防するには、必ず中心部まで加熱しましょう!また、生肉のついた調理器具はしっかり洗って熱湯消毒をします。
低温調理中に温度が下がると加熱不十分になるので、やわらかく仕上げるために低温料理がしたいなら専用機器がマストです。
食中毒にならないための加熱時間
このように、見た目の変化では十分な加熱ができているかがわかりません。ですから、下記の加熱時間を守ることが大切です。
- ささみの内部温度が63℃になってから63℃なら30分間
- ささみの内部温度が70℃になってから70℃なら3分間
- ささみの内部温度が75℃になってから75℃なら1分間
この目安時間は、お湯の温度や肉の表面の温度ではなくささみの内部の温度です。
ささみの内部温度の上がり方については、以下のグラフをご覧ください。
ささみは鶏むね肉よりも薄いので、温度上昇も比較的早いですが、それでも中心部までしっかりと加熱するためには時間がかかります。
食中毒にならない!ささみをしっとり茹でる方法
しっとりさせるには、強火で加熱よりも弱火でじっくり加熱するほうがジューシーでやわらかく仕上がります。しかし、余熱調理で長時間温度をキープするのは難しいもの。
余熱調理レシピの中には、「水から茹でて、沸騰したら火を止めて」や「沸騰した状態で1分茹でてから火を止めて」など、温度を高くキープすることを意識したレシピもあります。しかしその方法で、本当に内部温度が十分に上がっているのか分かりません。
不安が残っている状態では、心からおいしく食べられませんよね。
そんなときは低温調理用の機器を使うと、安全においしくできあがりますよ♪
低温調理器を使って低温調理
強い火力で熱を与えすぎると肉が硬く仕上がってしまうので、低温で長時間じっくり加熱できる低温調理器はおすすめです。じっくり火を通すので旨味や肉汁を逃がしにくくなるんです。
ささみをしっとりさせるためだけに低温調理器を買うのは…と思われるかもしれませんが、電気鍋や炊飯器で低温調理機能のついているものもたくさんあります。
筆者は電気鍋を、毎日スープや煮物などを作るのに使い倒しています。
買って損はないかもしれません!
炊飯器を使って低温調理
専用の機能が付いているものがおすすめですが、普通の炊飯器でも代用できます。
専用機能のない炊飯器の場合は「保温」機能で75℃くらいをキープ、温度が下がらずに調理可能です。若干高めですが温度が下がらないので食中毒対策はできます。専用の調理機ではないので加熱ムラがでないように途中で上下を変えて加熱していきましょう。
普通の炊飯器を使う注意点としては、専用のものではないので、念のため温度が保てているかチェックしてくださいね!
できれば温度計を使って、温度が下がっていないか確かめましょう♪
しっとりさせるポイント
低温調理するときにささみにオリーブオイルをコーティングするようにまとわせましょう。オイルで肉汁が流れ出にくくなりますよ。味付けする場合はドレッシングでも代用可能です。
ムラなく加熱するために、耐熱袋の中の空気は抜いておきましょう。鍋の中で浮いてくる場合は重しをのせて全面がお湯につかるようにすると◎。
- Q食中毒にならないささみの茹で方は?
- A
ささみに限らず鶏肉は、肉の内部の温度を十分に上げる必要があります。内部温度が上がるまでには時間がかかりますので、沸騰したら火を止める「余熱調理」では加熱不十分になる可能性があります。
加熱が不十分で食中毒リスクがある状態でも、見た目では区別がつきません。
ささみをしっとりおいしく茹でたい場合は、低温調理器を使うことをおすすめします。