防災リュック(非常用持ち出し袋)には水や食料などを備えているけれど、「衣服を後回しにしてきた…備えを考えなくては」という方のため、私の体験談をお伝えします。
こんにちは。カーサミアライターのしのです。東日本大震災を宮城県の自宅アパートで被災し、親戚宅へ在宅避難しました。
当時の私は防災リュックを備えていなかったため、避難する際に持ち出したものは財布と携帯、化粧ポーチのみでした。
親戚宅で食料はありましたが、着替えがなく困った経験をしました。
この記事では、実際に困ったことの具体例をお伝えします。在宅避難だけではなく、避難所などに避難する場合の参考にもなると思います。最後までご覧いただき防災リュックに衣服を備える際の参考にしてくださいね。
災害時、特に必要だと感じた衣服は?
東日本大震災が起こる前は、防災について関心がなく何も備えていませんでした。
突然の大地震に動揺して冷静さを失い、逃げることしか考えられず、恥ずかしながら着替えを持たずに親戚宅へ避難してしまいました。
在宅での避難生活ですから、避難所よりは過ごしやすい環境だったと感じています。とはいえもちろん、ライフラインがストップしていましたので、洗濯もできません。
避難用の衣類を用意しておくべきだと思い知りました。
着替えを持たずに避難して、特に困ったことをお伝えします。私を反面教師にしていただき、災害時の備えをしてくださいね。
下着 | 他人から借りるわけにはいかない
親戚であっても、さすがに下着を借りるのは恥ずかしかったため、同じもので3日間我慢しました。
寒い時期だったとはいえ、災害から3日間着替えないのは気持ちが悪かったです。衛生面も気になります。
4日が過ぎてもライフラインは復旧せず、まだまだ親戚宅での避難生活は長引きそう……我慢できず、いったん自宅に帰り着替えました。
スウェットなど | 避難生活では動きやすい衣服がよい
私が被災したときに着用していたのは「デニム」のスキニーパンツです。当時のスキニーパンツはストレッチ素材のものではなく、動きにくく窮屈でした。
震災当日は大きな余震が何度も起こっていたので、何か起きた際にすぐ逃げられるよう、パジャマに着替えず外出着のまま寝ることに。しかし、余震の多さや寒さに加え、デニムの窮屈さがあり寝付けません。朝を迎えても疲労感が残っていました。
翌日、親戚にスウェットのズボンを借りることができて、ようやく落ち着くことができました。
動きやすい服装の重要性を痛感しました。
靴下 | 真冬は足先が冷えるため、防寒対策として必要
東日本大震災が起きた日は、雪が降り、夜間は特に冷え込みました。
避難する際にダウンコートを着ていたものの、履いていた靴下は普通の靴下です。電気がストップしているため暖房器具は使えません。
夜寝る際に、着ていた服の上にダウンコートを着て更に布団の中に入っても足先は冷たいいままです。なかなか体が温まらず眠りに入るまで時間がかかりました。
防寒対策として、保温性の高い厚手の靴下がほしかったと感じました。
災害を経験して防災リュックに現在備えている衣服
東日本大震災のとき、上記のような避難生活を経験したことで、いざという時のために衣服を備えることの必要性を実感しました。
現在の私の備えをご紹介します。
備えの衣服も、衣替えをしています
私が防災リュックに備えている衣服はこちらです。
【夏】
Tシャツ、スウェット、下着類(2セット)
【冬】
スウェット上下(裏起毛付き)、保温性の高いインナー、下着類(2セット)、モコモコ素材の靴下
真冬に電気が止まり暖房器具が使用できない経験をしたので、冬の寒さ対策はしっかりとします。また、アウターについては防災リュックに備えていません。冬はアウターなしで外には出かけないからです。
防災リュックの衣替えのタイミングは?
私は防災リュックの中身を季節ごとに見直します。季節によって必要だと感じるものが違うからです。
冬に汗拭きシートなどのスッキリ系のものは必要ないですし、夏に防寒グッズも必要ないですよね。
季節の変わり目で、中身をチェックする際に衣替えをしていますよ。
- Q非常用持ち出し袋に備えている衣服にはどのようなものがありますか?
- A
夏用は「Tシャツ、スウェットパンツ、下着類」、冬用は「スウェット上下(裏起毛つき)、下着類、モコモコ靴下」です。私は季節によって中身を入れ替えています。震災後はライフラインがストップして暖房器具が使えず困った経験から、冬用には保温性が高いものを備えたいと考えているためです。