この記事では「仕事などで自宅を空けるとき、愛猫をどうすればいいか」について、猫のトレーニングサービスも行っているPeT2raineen(ペットレーニー)の代表トレーナー、高橋ルミさんが解説します。
こんにちは、アニマルトレーナーの高橋です。
今回は、仕事に行ったり遊びに出かけたりするときの猫ちゃんのお留守番について、気をつけるべきことを、トレーナーとして飼い主として日々猫と向き合う私が、愛猫がストレスなく安全に過ごせるポイントを解説するのでぜひ参考にしてください。
多くの猫ちゃんは短時間のお留守番なら得意
仕事や休日で外出するときは、猫だけでお留守番してもらうケースが多いでしょう。数時間から1日程度ならば、大抵の猫は問題なくお留守番が可能です。とはいえ、一人暮らしの女性が猫を飼う場合、だれも見ていない時間があるのは不安ですよね。
そこで、飼い主も愛猫も少しでも安心できるように以下のことに気をつけてお出かけすることをおすすめします。
猫ちゃんをお留守番させる時のチェックポイント
基本的な管理
食事について
数時間のお留守番であれば、猫ちゃんのごはんの食べ方に合わせて用意してあげるといいでしょう。
ごはん好きのタイプ
出したごはんをすぐ完食してしまうごはん好きのタイプは、数時間程のお留守番であれば飼い主さんの外出前と帰宅時に与えるでも充分です。
フィーダーといって遊び感覚で楽しみながらごはんが出てくるアイテムを使えば、お留守番時間の退屈しのぎや早食い防止にももってこいです!
ごはんの食いムラがあるタイプ
食が細く自分のタイミングで食べたいタイプは、好きなときに食べられるように置き餌にしておくといいでしょう。
ただ、置き餌の場合は、脂が酸化して消化が悪くなったり、環境によっては雑菌も繁殖したりするので注意しましょう。
どちらのタイプの猫にもおすすめのアイテム
どちらのタイプの猫にもおすすめのアイテムは、自動給餌器です。
タイマーをセットして決めた時間にごはんをあげたり、遠隔操作で「今あげたい」と思ったときに与えたりできるので飼い主さんが外出時でも、ごはんの管理が簡単にできますよ!
水分補給について
自動給水器など常にお水を飲める状態にしておくと便利です。
ボウルなどに溜めた水が好きな子もいるので、数時間のお留守番であれば溜めた水でも問題ないでしょう。
おトイレの管理
頭数+1個のトイレを用意しておけば、数時間のお留守番であれば帰宅してから掃除するのでも充分でしょう。
ただし、猫ちゃんの中には、一回したトイレでは掃除するまでしたくないというきれい好きタイプもいるので、その場合はさらにトイレの数を1つか2つ増やしてあげるといいでしょう。
温度管理について
猫ちゃんの種類(毛の長さ、筋肉量)によっても変わってきますが、基本的に猫ちゃんの飼育に適する温度は、20度〜28度、湿度50%〜60%くらいと言われています。
コストはかかりますが、夏場や冬場はエアコンを稼働したままお出かけすることをおすすめします。
ちなみに我が家では、夏は冷房27度、冬では暖房23度程に設定しています。
夏場は冷感マット、冬場は毛布やペット用のドーム型ベッドなども設置しておくことで、より安心してお留守番させられます。
さらに子猫の場合は、冬場はヒーターなどを用意して冷えないように工夫してあげましょう。
「暑い」ときのサイン
- 活動が活発でなく、お腹を出して寝ている
- グルーミングが増える
- 元気・食欲がない
- 舌を出して短い呼吸を繰り返す
「寒い」ときのサイン
- 身体を丸めて暖かいエリアから動かない
- 食欲があっても飲水の量が少ない
- 毛を立てて身体を膨らませている
子猫のお留守番について
お迎えしてすぐの場合:生後2〜3カ月まで
この時期は離乳食からドライフードに切り替わる時期で、身体を作るのに重要な時期です。
子猫の場合、多くのエネルギーを必要としますが一回で多くの量を食べることができません。そのため、ごはんの回数が成猫よりも多くなります。
また、母親と離れる経験にまだ慣れていないので、お留守番もいきなり長時間ではなく、3時間くらいから始める方がストレスがなく安心です。
生後6カ月~
生後半年ほどになりドライフードを安定して食べられて、お留守番にも慣れてきたら、半日くらいのお留守番でも問題ないでしょう。
子猫の場合は、ペットケージに入れておくことをおすすめします。
おトイレの失敗を防ぐことや、成猫に比べて子猫は好奇心旺盛で運動が活発なため、いたずら防止を防ぐためにも目を離す際はケージでのお留守番が望ましいです。
外出先でも猫ちゃんの様子を把握できるペッカメラがおすすめ
外出先から遠隔操作で猫の様子を確認できるペットカメラが販売されています。
会社などわりと近所への外出なら「ちょっと様子がおかしいかも」と思ったらすぐ家に戻ることも可能。
また、スピーカーが付いていて声をかけることができたり、おやつをあげたりできるペットカメラもあるのでぜひ活用して猫ちゃんを安心させてあげましょう。
お留守番が得意?不得意?猫ちゃんのタイプ診断
あなたの猫ちゃんは、お留守番が得意なタイプと苦手なタイプどちらに当てはまるでしょうか。
お留守番が得意な猫:
- 自立性が高い:自分で遊ぶことができ、人間のいない時間を楽しむ。
- リラックス:一人でいる時間を穏やかに過ごせる。
- ルーティンを守る:飼い主のいない間も、食事やトイレの時間などの日常ルーティンを守る。
お留守番が苦手な猫:
- 依存性が強い: 飼い主と常に一緒にいたいと感じ、一人にされると不安になる。
- 不安やストレス:飼い主がいないと不安やストレスを感じやすく、場合によっては異常な鳴き声や暴れることがある。
- 退屈しやすい:活発で遊びたがり屋のため、退屈しやすく、家具を傷つけたりすることがある。
これらの特徴を理解することで、飼い猫の個性に合ったお留守番の仕方を考える参考にしてみてくださいね。
- Q仕事などでの外出時、愛猫をお留守番させることはできる?
- A
多くの猫ちゃんは短時間のお留守番なら得意です。とはいえ安心して家を空けるために、ごはんや水分補給、トイレの管理、室温管理をしっかりしてあげましょう。
- Q子猫にお留守番してもらう時の注意点は?
- A
生後2〜3カ月まで3時間くらいから始める方がストレスがなく安心。生後半年ほどになりドライフードを安定して食べられて、お留守番にも慣れてきたら、半日くらいのお留守番でも問題ないでしょう。子猫の場合は、ペットケージに入れておくことをおすすめします。