今回ご紹介するのは小田急小田原線「経堂」駅。新宿まで10分強、大手町まで約30分と、都心部へのアクセスが便利な街です。
再開発された駅前には大型ショッピングモールが建つ一方で、「経堂農大通り商店街」「経堂すずらん商店街」をはじめとする個性的な商店街も賑わっています。
そんな経堂駅周辺は、高級住宅街「赤堤」をはじめとした落ち着きのあるエリア、庶民的な住宅街エリア、賑わいある学生街エリアなど、場所によって雰囲気が大きく異なります。自分の好む雰囲気に合わせて住む場所を選べるのも人気の理由でしょう。
古くは川と水田の多い農村でしたが、昭和2年(1927年)の小田急線開通以降、大きく発展しました。古い街並みが残っている影響か、住宅と商店の混在するエリアも広いです。
一方で、もともと川や水田だった場所が多いため、地盤がやや弱い地域も。水害にも注意が必要です。
カーサミアでは、首都圏で30年近く不動産開発を行なってきた「土地のプロ」として、街の住みやすさ、地盤や防災情報などを発信しています。
街で見かける「普通の不動産屋さん」と違って、賃貸物件や中古マンションの紹介をしていないので、不動産屋さんが書きづらいことも記事にできる立場です。
一人暮らしのあなたのお部屋探しに、ぜひ役立ててくださいね。
経堂駅周辺の基本情報
経堂駅の概要|20代後半の女性から、人気の高い街
世田谷区の中央部・やや西寄りに位置する街
東京都世田谷区にある「経堂」駅。小田急小田原線の駅です。
両隣は「豪徳寺」駅と「千歳船橋」駅ですよ。
世田谷区は南に東急東横線・中央部に小田急小田原線・北に京王線が通っていて、それぞれ雰囲気が違いますね。
小田急線の中でもこのあたりは駅間隔が狭く、いずれも直線距離で1kmほど。経堂駅周辺でも住む場所によっては、豪徳寺駅や千歳船橋駅のほうが近くなるかもしれませんね。
駅前からは複数の通りが延びています。大きな通りは、西へ向かう「渋谷経堂線(都道423号)」、北西へ向かう「調布経堂停車場線(都道118号)」のふたつ。ほかに、北側には「西福寺通り」「ユリの木通り」。南側には「農大通り」があります。
また、小田急の線路と並行するように、北側600mほどの位置に「赤堤通り」、南に500mほどの位置に「城山通り」が、それぞれ東西に走っています。
駅の北東、ユリの木通りと一部が重なる位置に「北沢川緑道」、北西から南東にかけて「烏山川緑道」があります。それぞれ目黒川の支流でしたが、現在は全面的に暗渠(地下の川)となっており、地上部が緑道として整備されています。
経堂駅周辺の地名
経堂駅周辺(徒歩15分圏内)の地名は、
駅から東側は、経堂1丁目~4丁目
西側は、宮坂1丁目~3丁目と、赤堤1丁目、3丁目の一部です。
25~29歳の女性比率が突出して高い
経堂駅周辺の人口構成比を見てみましょう。
東京都や世田谷区内の人口と比べると、経堂駅周辺エリアでは男女ともに「25~29歳」「30~34歳」の比率が高いです。特に「25~29歳」の女性比率が突出しており、若い女性に人気の街であることがうかがえます。
また、エリア内の世帯構成比は、1人世帯が60%弱となっています。
東京都内や世田谷区全体と比較すると、圧倒的に一人暮らし世帯が多いようです。
経堂駅の交通アクセス|新宿駅まで10分強
経堂駅に乗り入れているのは小田急電鉄小田原線です。「オダキュー」の愛称でおなじみの私鉄路線ですね。
停車する電車は各駅停車・準急・急行と、通勤準急です。急行だけでなく準急や通勤準急も停まってくれるのは便利ですね。
通勤準急は、代々木上原駅で新宿行快速急行に連絡します。
新宿へは、代々木上原で急行に乗り換えて10分強。渋谷へは、下北沢駅にて京王井の頭線に乗り換えて15分弱。代々木上原から東京メトロ千代田線に乗り入れている電車もあるため、大手町にも30分前後です。
小田急線は時間帯によって急行や通勤準急など、電車の種類が変わります。最初は戸惑うかもしれませんが、路線図や駅の案内などに注意すれば大丈夫ですよ。
下り電車は、小田原まで運行しています。途中の新百合ヶ丘駅で小田急多摩線に、相模大野で小田急江ノ島線の乗り換えることができます。
小田原まで出ると、箱根登山鉄道に乗り換えられます。週末には温泉で癒されたいと思ったら、あっという間に箱根の温泉地に向かうことができますよ。
バス
駅の北側がバスロータリーになっています。また、ユリの木通り沿いに「経堂駅入口」のバス停が並んでいます。
主な行き先
- 梅ヶ丘駅
- 千歳船橋駅
- 渋谷駅
- 八幡山駅
経堂駅周辺の街並み|住宅とお店が混在するエリアが広い
学生街から高級住宅街まで、エリアによって雰囲気が異なる
経堂駅周辺には、「日本大学文理学部」「東京農業大学」という二つの大学があり、平日は多くの学生で賑わっています。学生の多く住むエリアは活気ある雰囲気です。
一方で、高級住宅街として知られる「赤堤」をはじめ一軒家や低層マンションの多く静かで落ち着いた雰囲気のエリアや、庶民的な住宅街、商店街の中のマンションなどもあり、自分の好む環境によって住む場所を選べます。
再開発された新しいお店と、活気ある商店街が共存する街並み
駅前は再開発され、広々とした街並みです。再開発エリアは「経堂テラスガーデン」と名付けられています。
テラスガーデンの一角「経堂コルティ」は、4階建ての大きな商業施設です。このほか高架下にも多くの店舗が入っていて、通勤帰りなどにも便利そう。
一方で商店街も賑わっています。
駅の南側にある「経堂農大通り商店街」は、経堂のメインストリート。
経堂駅から東京農業大学方面に伸びる商店街です。学生向けのカジュアルなお店から、大人向けのお店まで並ぶ多彩さが、経堂らしい魅力です。
駅の北側には「経堂すずらん商店街」があります。こちらは「すずらん駅前通り」「すずらん本通り(=調布経堂停車場線/都道118号)」を中心にした商店街。
ほかに「経堂本町商店街」など、全部で5つの商店街がありますよ。
店舗と住居が混在する街並み
もう少し詳しく街並みを知るため、「用途地域」を見てみましょう。
用途地域とは、街をどのように利用するのかを行政が定めたものです。地域ごとに、建ててよい建物の用途(住居・商業・工業など)や形態が決められています。
たとえば「近所にお店が多い、便利なエリアに住みたい」「空が広く見える、静かな住宅街に住みたい」などの希望は、用途地域を参考にすると叶いやすくなりますよ。
経堂駅周辺の【商業系】エリア
駅前の再開発エリア・経堂テラスガーデンを含む一帯と、駅南側の経堂本町通り商店街は「商業地域」。その周辺や、農大通り商店街・すずらん通り商店街の一帯は「近隣商業地域」と定められています。
どちらも、さまざまな店舗が存在するエリアではありますが、「商業地域」のほうが規制が少なく、賑やかなお店が集まりやすいです。
また、お店以外に住居や工場も建てられます。このエリアでは、1階が店舗・上層階が住居になっているタイプのマンションも見られます。
経堂駅周辺の【住居系】エリア
経堂駅の周辺は、「第1種住居地域」が広がっています。
経堂駅の東側では、ユリの木通りと城山通りの間で、商業エリアを抜けた先から、豪徳寺駅前の商業エリアまでの間。
西側では、すずらん通りの南から南西の準工業地域(後述)を囲むように千歳船橋駅前の商業エリアまでの間が該当します。
ここは基本的には住宅が中心ですが、一定規模の店舗やオフィスも混在するエリアです。
経堂駅周辺の【住居専用】エリア
すずらん通りの両側、赤堤1丁目、農大通りの南側、などは「第1種低層住居専用地域」に指定されています。こちらは、戸建て、アパート・低層マンション(2~3階建て)を中心とした、純粋な住宅街です。高級住宅街として知られる赤堤1丁目もこの「第1種低層住居専用地域」ですよ。
そのほか大通り沿いに「第1種中高層住居専用地域」「第2種中高層住居専用地域」があります。こちらは中高層マンション、公共施設や小規模の店舗も建てられる住宅街です。
経堂駅周辺の【工業系】エリア
経堂駅と千歳烏山駅の間、線路の南側(線路と城山通りの間)には、「準工業地域」があります。烏山川緑道を中心に、東は千歳郵便局、西は世田谷区立南台公園のあたりまでの一角です。
古い時代には、烏山川の水資源を利用した工場が集まっていたのでしょうか。
現在では烏山川緑道となっているため、工業系エリアと聞いてイメージする雰囲気とは異なります。
準工業地域は、環境悪化の恐れがない工場やオフィス、店舗、住宅が建てられるエリアです。
経堂駅周辺では、住宅を中心に、商業施設や病院、オフィス、小規模な工場などが混在するエリアとなっています。
経堂駅周辺の歴史・文化|明治期は川の多い農村、戦後は商店街を中心に発展
福昌寺
江戸時代初期に建立されたお寺で、正式名称は「経堂山福昌寺」。このお寺が、経堂の地名の由来とされています。
明治期は、川が多く流れる農村
明治期の地図を見ると、田畑が多い農村であったことがうかがえます。
地図の南東部、現在の経堂5丁目あたりに「経堂在家村」の文字があります。
また、地図中央にある小さな寺院マーク「卍」が、福昌寺でしょう。
現在緑道になっている北沢川、烏山川の南にも、もう1本の川があったようです。「品川用水」という文字が見られます。
品川用水は、昭和20年代後半に埋め立てられ、現在は道路になっています。
川の流域では「水田」、それ以外の場所では「畑」が目立ちます。
文字が読みづらいですが、「松」や「榑」と思われる文字も見られるので、林業も行われていたのかもしれません。
経堂まつり
「経堂まつり」は、経堂農大通り商店街で開催される経堂の一大イベント。毎年7月下旬の開催です。
当日は駅前にステージが設置され、農大通りにたくさんの屋台が並び、パレードが行進します。
経堂駅周辺の防災情報
経堂駅は、北沢川と烏山川の間に位置しています。現在、この2つの河川は下水道に転用されており、「北沢幹線」「烏山幹線」という名称が付けられています。
経堂駅周辺は北沢川と烏山川からの影響により、台風や集中豪雨時における水害が広範囲で予想されているエリアです。浸水は最大3.0mの高さまで想定されている区域があるので、気象状況の変化に注意が必要です。
また、経堂駅南側の一部地域では土砂災害の恐れがあります。日頃から安全を確保できる避難経路や避難所を確認しておきましょう。
経堂駅周辺の地盤は火山灰台地がほとんどで、北沢川と烏山川沿いは軟弱な谷底低地が続いています。火山灰台地は比較的しっかりした地盤とされていますが、経堂駅周辺における地震発生時の揺れやすい地域は火山灰台地の区間となっています。
閑静な住宅街である経堂駅周辺エリアは人口や建物が多いため、地震発生時に二次災害が起こるリスクがあります。建物の倒壊や火災発生の危険性がある区画が大半を占めており、経堂駅の北側は特にリスクが高めです。
住まい探しをする際には周囲の災害リスクも視野に入れて、住み心地の良いお部屋を選べるといいですね。
経堂駅周辺の洪水リスク|烏山川周辺は水害リスク高め
経堂駅近くを流れる北沢川と烏山川は「暗渠」と呼ばれる構造に整備されており、大半の区間が地下に埋設された水路となっています。地上部は「北沢川緑道」「烏山川緑道」という名称の遊歩道となっているため、一見すると川の存在に気付きにくいエリアです。
降雨量が下水道に転用されている北沢川と烏山川の排水能力を超えた場合、経堂駅周辺は広い範囲で洪水や内水氾濫の恐れがあります。特に、烏山川沿いは想定される浸水が周辺地域より深いので、悪天候時には注意が必要です。
この先では、世田谷区が提供している洪水・内水氾濫ハザードマップを使って、浸水想定箇所と避難所を詳しく確認していきます。
経堂駅周辺の洪水・内水氾濫ハザードマップ
世田谷区の洪水・内水氾濫ハザードマップを見ると、経堂駅周辺は最大3.0mの浸水が想定されています。濃い青色になるほど深い浸水が予想されることを示しており、浸水深2.0m〜3.0mは一般的な家屋の1階天井に匹敵する高さです。
経堂駅付近は、北沢川と烏山川に沿って青くなっているのが目立ちます。特に、南側に位置する烏山川の周辺は浸水深1.0〜2.0mの想定エリアが広範囲に渡っており、宮坂1丁目や経堂3・4丁目などの一部は深さ2.0m〜3.0mと予想されています。経堂駅付近の中では、烏山川沿いが最も洪水リスクの高いエリアです。
川沿い以外の地域でも、黄色の浸水深0.1〜0.5mがまばらに広がっています。台風や集中豪雨の際は川から離れていても油断せず、内水氾濫に警戒が必要です。
経堂駅周辺の避難所情報
経堂駅周辺エリアには、避難所に指定されている場所が2ヵ所あります。経堂駅の北側では経堂3丁目にある「経堂地区会館」、南側は桜1丁目にある「桜木中学校」が水害時に避難所として開放されます。
2ヵ所とも水害リスクが高めの烏山川近くにあるため、道路状況などによって避難経路や避難場所を適切に見極める必要が出てくるでしょう。
詳しい避難所の開設・混雑状況などは、世田谷区防災ポータルで確認できるようになっています。悪天候時は世田谷区から発信される情報をこまめにチェックして、余裕を持った行動が取れるように準備しておくことが大切です。
経堂駅周辺の土砂災害リスク|土砂災害警戒区域が1ヵ所
世田谷区では、土砂災害ハザードマップも提供しています。経堂駅周辺の土砂災害ハザードマップでは1ヵ所の土砂災害警戒区域が確認でき、水害時の避難場所に指定されている「桜木中学校」の近くにあります。
通称レッドゾーンと呼ばれる土砂災害特別警戒区域は、経堂駅周辺にはありませんでした。
土砂災害には、急な傾斜地が崩壊する「がけ崩れ」や「土石流」、「地すべり」といった3つの種類があります。世田谷区の土砂災害指定場所はすべて、がけ崩れの恐れがある地域です。がけ崩れは「がけにヒビが入る」「水が湧き出る」「地鳴りがする」などの前兆現象が起こる場合があるので、こうした現象が発生したら躊躇せずに避難しなければなりません。
経堂駅周辺の土砂災害ハザードマップ
桜1丁目と宮坂1丁目の境目に、土砂災害警戒区域に指定されている場所があります。台風や集中豪雨といった土砂災害が起こりやすい状況下では、極力近寄らないようにして身を守る手段を取りましょう。
この土砂災害警戒区域の避難所は、水害時と同じく桜木中学校が指定されています。
経堂駅周辺の地盤|経堂駅北側は比較的揺れやすいエリア
ここからは、国立研究開発法人の防災科学技術研究所が提供している「地震ハザードステーション」のデータで、経堂駅周辺の地盤を詳しく確認していきます。
経堂駅周辺の地盤は、北沢川と烏山川沿いで軟弱な谷底低地が続いています。また、経堂駅北側は地震発生時に揺れやすいエリアとなっています。
経堂駅周辺の地形区分
上のマップは、経堂駅周辺の地盤の種類を表しています。
経堂駅エリアの大半を占めている「火山灰台地」は火山灰が積もってできた場所で、比較的しっかりした地盤です。
一方、緑色で示された「谷底低地」は砂や粘土などで形成されており、軟弱な地盤とされています。谷底低地は北沢川と烏山川に沿ってできており、ハザードマップで青くなっていた浸水想定区域と重なった部分が多く見られます。
経堂駅周辺の「揺れやすさ」目安
ここでは、地震発生時の揺れやすさを見ていきます。上の画像は濃い赤色になるほど揺れやすいエリアであることを示しており、経堂駅の北方面で揺れやすい傾向にあることが分かります。なお、揺れやすさと地形区分の間に直接の関連性は見られません。
経堂駅周辺の中では経堂1・2丁目や桜上水1丁目、赤堤3丁目付近が震災時に最も揺れやすいと予想されています。
反対に、経堂駅周辺で最も揺れにくいとされるエリアは宮坂1丁目や経堂4丁目付近です。
経堂駅周辺で地震に見舞われる確率
下の表は、経堂駅周辺で今後30年間に起こる地震の確率を、4つの震度ごとに表したものです。
震度5強 | 95.8% |
震度6弱 | 58.1% |
震度6強 | 13.4% |
震度5弱は100%の確率で起こると予想されており、震度6弱でも50%以上の確率です。震度6強は13.4%と大きく下がっていますが、1割以上の確率で起こると考えれば、決して安心できる数字ではありません。
経堂駅周辺のみならず、東京近郊は全体的に震度6強以上の揺れが起こりやすいと予想されています。いつ起きてもおかしくない大地震に備えて、常日頃から防災グッズなどの準備は怠らないようにしたいものです。
経堂駅周辺の地震リスク|地震発生時の火災に注意
経堂駅周辺では建物が多く立ち並んでいる分、地震発生時に二次災害へ繋がるリスクがあります。特に、経堂駅北側には火災リスクが高い地区があるので注意が必要です。
東京都不燃化ポータルの「地震に関する地域危険度測定調査」で、地震リスクを詳しく確認していきましょう。
経堂駅周辺の「建物倒壊危険度」
経堂駅周辺の建物倒壊危険度はランク2となっている地区が多数見られます。建物が密集した住宅街のため、地震発生時の倒壊リスクは少なからずあるようです。
最も建物の倒壊リスクが低いランク1のエリアは、赤堤3丁目と桜上水1丁目、桜丘1丁目です。
経堂駅周辺の「火災危険度」
経堂駅周辺は全体的に火災の危険性がある地域です。建物が多く立ち並んでいることに加え、道路も入り組んでいることが、火災リスクを高める要因になっていると推測されます。
最もリスクの低いランク1は、赤堤3丁目のみとなっています。反対に、この一帯で最も火災リスクの高いランク4の区画は、経堂駅北側に位置する経堂2・3丁目です。
ランク2の区画は、赤堤1丁目と桜上水1丁目、宮坂2丁目、経堂4・5丁目となっています。ランク3には、宮坂1・3丁目と桜1・2丁目、桜丘1丁目、経堂1丁目が該当します。
経堂駅周辺の地震に関する「総合危険度」
建物倒壊危険度と火災危険度の両方でランク1だった赤堤3丁目のみが、総合危険度でもランク1となっています。
経堂駅周辺はランク2のエリアが一番多く、赤堤1丁目と宮坂1・3丁目、桜上水1丁目、経堂4・5丁目、桜丘1丁目が該当します。ランク3にあたる区画は、経堂1・3丁目と宮坂2丁目、桜1・2丁目です。
この一帯で最も総合的なリスクが高い場所は経堂2丁目で、ランク4となっています。
経堂駅周辺は都心へのアクセスが良く人気の住宅街ですが、地震が起きた際のリスクは高めの地区もありました。もしもの場合を想定した準備や対策が重要です。
経堂駅周辺の災害事例|台風より集中豪雨による床上浸水が多数
世田谷区のホームページでは、1989年(平成元年)〜2021年(令和3年)の間に発生した浸水被害が掲載されています。
経堂駅周辺エリアでの床上浸水は、半数以上が集中豪雨によって発生したものです。
台風による床上浸水が起きたのは2度あり、発生エリアは宮坂のみとなっています。
世田谷区の浸水事例(床上浸水以上)
2005.9.4 | 集中豪雨 | 桜1 宮坂2 |
2012.5.3 | 集中豪雨 | 経堂1 |
2013.7.23 | 集中豪雨 | 経堂5 桜2 |
2018.8.27 | 集中豪雨 | 赤堤1・3 桜1・2 桜上水1 宮坂1・2 |
2019.10.12 | 台風19号 | 宮坂2 |
上の表は、経堂駅周辺における1989年以降の床上浸水被害をまとめたものです。
集中豪雨による経堂駅周辺エリアの床上浸水は、4度発生しています。中でも、2018年8月27日の集中豪雨は多数の地区で被害を出し、赤堤1・3丁目と桜1・2丁目、桜上水1丁目、宮坂1・2丁目で床上浸水が起こりました。
台風による床上浸水は、2004年に宮坂1丁目、2019年に宮坂2丁目で被害が出ています。
経堂駅周辺は台風より局所的な集中豪雨での浸水被害が多く、被害を受ける場所も広い範囲に及ぶ傾向があるようです。
世田谷区の豪雨対策
近年は集中豪雨による浸水被害が増え、2005年9月の集中豪雨では世田谷区内だけでも床上浸水221棟・床下浸水245棟という甚大な被害を受けました。
こうした異常気象がもたらす水害に対応するため、世田谷区は2009年10月に「世田谷区豪雨対策基本方針」を策定しています。具体的な豪雨対策の取り組みを掲げた内容となっており、この方針をもとに、東京都と連携・調整を図りながら河川・下水道の整備などが進められています。
また、2010年3月には「世田谷区豪雨対策行動計画」が策定されました。この行動計画は流域対策の強化や家づくり・まちづくりの促進などを目的としており、世田谷区はさらなる豪雨対策に取り組んでいます。
豪雨対策の基本方針や行動計画が策定された現在でも、局所的な豪雨の降雨量に完全には対応しきれておらず、浸水被害は続いています。水害から区民の命と財産を守るべく、世田谷区の集中豪雨対策は随時更新しながら実施されています。
参考:世田谷区の豪雨対策|世田谷区ホームページ
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