この記事では、ライフプラン表作成ソフト「Financial Teacher System」を使ったライフプランの例についてご紹介しています。
こんにちは、ファイナンシャルプランナーのチエです。
今回は、「50歳でセミリタイアしたい」サワコさん(30歳)のライフプランをご紹介します。
「50歳でセミリタイアしたい」(30歳女性・年収400万円)
正社員として働くサワコさんは、50歳でセミリタイアするのが夢。
セミリタイアに向けて頑張って働き、貯金を心がけていますが、本当にセミリタイアが可能なのか知りたいと、ライフプラン表を作成してみることにしたのです。
Financial Teacher Systemの入力内容
今回「Financial Teacher System」上で設定したサワコさんの情報は、以下のとおりです。
<初期設定>
・30歳女性
・現時点での貯金:230万円
<今後の働き方と年収>
・現時点での年収:400万円
※今後の年収の予測は「日本の平均的な年収上昇率で見積もる」に設定
・50歳まで会社員として働き、セミリタイアする
<住まいの費用>
・現在の住まい:家賃7.7万円の賃貸
(家賃7.4万円+管理費0.3万円、更新料7.4万円/2年毎)
<日常生活費>
・毎月の生活費:10万円
【シミュレーション結果】60代で貯金ゼロ!老後の生活ができない!
必要な情報を入力できたら、早速レポートを出力してみます。
※以下に掲載している画像はすべてFinancial Teacher Systemの画面を引用しています。
レポートの「年間収支と資産残高」を見てみましょう。
まず、年間収支については下記のことが分かります。
- セミリタイア後、50代は毎年約250万円も赤字になる
- 65歳からは年金の受給が始まるが、それでも毎年100万円近い赤字になる
続いて、金融資産残高を見ると下記のことが分かります。
- 60代で貯金が尽き、資産がどんどんマイナスになっていく
これでは、貯金が尽きる60代以降は生活していくことができません。
【家計プランの見直し】住まいと生活費をトコトン見直し!
そこでサワコさんは、家計プランを見直してみることにしました。
「どうしても50歳でセミリタイアしたい」
「生活は質素でも構わない」
サワコさんにとっては、50歳でセミリタイアすることが一番重要。
そのために、生活費などの支出は減らしても構わないと考えました。
「仕事を辞めた後は、駅から遠い格安アパートに引っ越そう」
「服はあまり買わなくていいし、美容室も1000円カットで十分かな」
「飲み会も減るだろうから、交際費も減らせそう」
住まいの費用や生活費について、具体的な見直し方法をどんどん思いつきます。
<ライフプランの変更>
●住居費
セミリタイア後は、安いアパートに引っ越す
費目 | 変更前 | 変更後 | 差額 |
家賃 | 7.7万円 | 3.7万円 | ▲4万円 |
●生活費
セミリタイア後は、生活費を変更する
費目 | 変更前 | 変更後 | 差額 |
光熱費 | 1万円 | 1万円 | |
通信費 | 1万円 | 1万円 | |
食費 | 3万円 | 3万円 | |
日用品・服・美容 | 1.5万円 | 0.5万円 | ▲1万円 |
趣味・交際費 | 3.5万円 | 1.5万円 | ▲2万円 |
合計 | 10万円 | 7万円 | ▲7万円 |
セミリタイア後は、住居費と生活費で合わせて月7万円の支出を減らすことができそうです。
【再シミュレーション結果】セミリタイア後も貯蓄をキープ!
設定変更後、再度シミュレーション結果を見てみましょう。
セミリタイア後から年金受給開始までの間は、年間収支がマイナスとなります。
しかし、住まいの費用と生活費を減らすことで、無収入の期間も貯金を切り崩すことで乗り切れるでしょう。
老後も500万円以上の貯金をキープできているので、医療費など急な出費にも対応できそうですね。
サワコさんは、セミリタイア後に引っ越す場所はどこがいいかな、と考えるのが楽しくなりました。
地方に旅行した時には、「セミリタイア後は、こんな場所に住むのもいいな」と、ワクワクしながら家賃相場のチェックを欠かしません。
実際にライフプラン表を作成して、現実的なお金の数字と向き合うことで、夢の実現のために必要なことが見えてきました。
具体的に行動を起こすことで、一歩ずつ実現に近づいている実感を得られるでしょう。
これまで3回にわたって、ライフプランのシミュレーション例をご紹介しました。
あなたの夢も、Financial Teacher Systemを使って具体的なライフプランに落とし込んでみませんか?