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火山の近くに住むなら…知っておきたい噴火対策【防災士解説】

防災
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日本には現在111もの活火山があります。世界にある活火山の内、約1割を日本が締めていると言われており、世界でも有数の火山国です。

こんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関する疑問を解決していきます。

今回は、「火山噴火への対策」を紹介します。いままで火山と縁のなかった人が火山の近くへ引っ越す場合は、特に火山噴火のリスクや、正しい避難行動を理解しておきましょう。

また、活火山がこれだけ多くある日本ではいつ火山噴火が起こってもおかしくありません。いま縁がないと思っている方も、一度は対策について考えてみてくださいね。

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質問:噴火リスクがある地域に住む場合の対策は?

仕事の関係で火山が近くにある地域に引っ越すことになりました。万が一、火山噴火が発生した場合、どのように対応すればいいのかわかりません。また、事前にできる対策も教えてほしいです。

かさみやちゃん
かさみやちゃん

日本にはたくさんの活火山があるので、火山の近くに住むことになる場合もありますよね。対策を伺ってみましょう!

えな
えな
答えてくれたのは…

関西でフリーランスWebライターとして活動しているえなです。大学時代は防災について学んでおり、防災士の資格を持っています。

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回答:火山噴火の事前対策は、ハザードマップの確認と非常用持ち出し袋の準備

火山ハザードマップの確認や、非常用持ち出し袋の準備を行い火山噴火から身を守るための対策をしよう|イメージ画像:イラストAC

過去には日本各地で恐ろしい火山噴火が起こっています。噴火の際には、いち早く身を守る行動をとることが大切です。しかし、火山噴火は、事前に予測するのが難しい災害です。

ですから、火山噴火から身を守るためには、事前の対策が重要になってきます。

火山ハザードマップを確認する

噴火の危険が予想される範囲や避難場所などの情報を地図で示してくれる「火山ハザードマップ」を活用し、自身が住んでいる地域の噴火への危険性や安全な避難経路を事前に把握しておきましょう。

ハザードマップはお住まいの市区町村の窓口や、ホームページ上で確認可能です。

非常用持ち出し袋の準備

火山噴火に備えて、緊急避難時に必要なものを持ち出せるように事前に非常用持ち出し袋の準備を行いましょう。

非常用持ち出し袋にどのようなものを用意すればいいのかは、以下の過去記事を参考にしてみてください。

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火山噴火の危険性を理解しよう

火山噴火の恐ろしさを学び、事前の備えの大切さを理解しよう|イメージ画像:イラストAC

過去に起こった火山噴火の実例や、どのような被害をもたらすのかを紹介します。火山噴火の危険性を理解し、避難行動を決める際に役立ててくださいね。

・1991年(平成3年) 雲仙岳の噴火

長崎県の雲仙岳で死者41名、行方不明3名の被害をもたらした災害です。1990年(平成2年)に始まった噴火活動が活発になり、地獄跡火口にできた溶岩ドームの崩落により大規模な火砕流が頻発しました。

・2014年(平成26年)御嶽山の噴火

長野県と岐阜県をまたがる御嶽山が突然噴火して、噴石などによる犠牲者は63名となりました。気象庁が当時噴火の兆候をつかんでおらず、噴火警戒レベルを1にしており、戦後最悪の火山災害となってしまった火山噴火です。

火山噴火がもたらす被害

以下のように火山噴火がもたらす被害にはさまざまなものがあります。

  • 噴石:火山の噴火で吹き飛ぶ岩の固まりが落ちる
  • 火山灰:噴火時に破砕して急に冷やされたガラス片・鉱物結晶片の細かな破片が飛散する
  • 溶岩流:高温の液体状態で溶けた溶岩が斜面を流下する
  • 火砕流:火山灰や軽石などが火山ガスと合わさって、火口から土砂移動する
  • 火山ガス:火口や噴気口から出た気体のものが流れ出る

これらから身を守るため、いち早く避難することが大切です。

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火山噴火が発生した際の、具体的な避難行動

それでは、火山噴火が発生した場合の具体的な避難行動を紹介していきます。

避難時の服装に関して

火山噴火の際には次のような服装で避難しましょう。

  • 長袖と長ズボン:熱風や落ちてくる火砕物から身を守るために
  • 底の厚い靴:火山灰や泥流で滑らないよう、歩きやすいものを
  • 軍手:手を怪我しないような使いやすいものを
  • ヘルメット・マスク:火山灰が目や口、鼻に入らないように

噴火警報・噴火警戒レベルを確認する

火山噴火の危険がある際に正しい情報を素早く入手するためにも、気象庁が発表する噴火警報・噴火警戒レベルに関して理解しておきましょう。

噴火警戒レベルは5段階に分かれており、火山活動の状況・住民が取るべき行動・登山者への対応が設定されています。

引用:気象庁|噴火警戒レベルの説明

ただし、2014年(平成26年)御嶽山の噴火のように、前兆がないこともありますので、日頃から十分に注意しておくことが必要です。

避難できない場合

前兆がなく突然の火山噴火が起こった場合など、避難所へ移動できない場合には、鉄筋コンクリートなどの頑丈な建物へ避難しましょう。また、噴石の影響を受けないために、なるべく建物内の1階で過ごしてください。

登山中の場合

もし登山中に火山噴火が起こった場合は、速やかに火口付近から離れて、岩のくぼみなど身を隠せる場所や、山小屋やシェルターへ避難しましょう。また、ヘルメットや荷物などで頭を覆い、噴石から頭部を守りながら移動し、目や口から火山灰が入らないように注意してください。

登山する場合には、ルートのどこに避難小屋があるのかを事前に把握し、火山活動の状況や過去の噴火など登る山に関する正しい情報を集めておきましょう。また、ヘルメット・地図・ライト・非常食・ゴーグルなど必要なものを必ず装備することが基本です。

そのほかにも、火山噴火の際に素早く救助してもらうためにも、事前に登山計画書を提出してから登山することも大切です。

火山噴火は、事前に予測するのが難しい災害です。火山噴火が起こってから準備するのでは遅いため、事前に火山ハザードマップで被害予想や避難経路を確認しておきましょう。

また、火山噴火のリスクを知り、いつ起こるかわからない火山噴火にも素早く対応できるように準備しておくことが大切です。

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