生理のときの生理痛、眠気、だるさなど…さまざまなツライ症状が起きる憂鬱な期間は、早く過ぎ去って欲しいですよね。とくに生理痛は、少しでもやわらげたいものです。
こんにちは。管理栄養士ライターの広田です。一人暮らしの経験を活かして、一人暮らし女性に役立つ食や健康の情報をお伝えしています。
今回は生理痛がツライときにどんな食べ物を食べたらいいの?という疑問について、管理栄養士が解説します。ツライ生理期間を乗り切るヒントにしてくださいね。
生理痛はなぜ起こる?
そもそも生理とは、子宮の内膜が子宮壁からはがれ落ち、血液と一緒に排出されることです。このときにホルモンの作用で子宮が収縮し、このときに生理痛が起こります。
もし毎月の生理痛がつらく感じる場合、ほかの病気が隠れている場合も考えられます。その場合は早めに婦人科を受診しましょう。
生理中にとりたい身体を温めてくれる食べ物
生理痛を少しでもやわらげるには、身体を温めて血行をよくしてあげましょう。食べ物で身体を温める以外にも、入浴をする、下半身を保温するなどの対策も大切です。
では具体的にとりたい食べ物をご紹介します。
しょうが
身体を温めるのを助けてくれるしょうがは、生理中にとりたい食材です。生姜湯や、生姜を入れた温かい飲み物、またスープや煮物などの料理に使うといいでしょう。
しょうがは生でもチューブでもどちらでもOKです。しょうがに含まれる身体を温める成分は、生の方が多いためなるべくなら生のしょうがを使う方がよいですが、チューブでも全く含まれないワケではないので、手軽にとりたい場合はチューブを活用しましょう。
朝ご飯に納豆やヨーグルトなどのたんぱく質を取り入れる
朝ご飯に納豆やヨーグルトなど、たんぱく質が含まれた食材をとりましょう。朝は「パンとコーヒーだけ」などという方は、たんぱく質不足の可能性があるので要注意。
朝ご飯を食べることで、代謝のスイッチがあり体温を上げてくれます。とくにたんぱく質は、代謝によって熱を生み出す作用が糖質や脂質に比べると高いので、朝ご飯にはたんぱく質を取り入れましょう。
納豆やヨーグルトのほかにも、卵、牛乳、チーズなども手軽に取り入れられるのでおすすめです。もちろん、朝ご飯を食べていない方は、簡単なものでもいいので食べるように心がけてみてくださいね。
ヨーグルトをそのまま食べるのに飽きたら、フルーツヨーグルトも簡単でおすすめです。
生理中に控えた方がいいものってあるの?
それでは、逆に生理中に控えた方がいいものはあるのでしょうか?
カフェインの入った飲み物
カフェインは血管を収縮させてしまう作用があるため、とり過ぎはNGです。カフェインはコーヒーや紅茶、緑茶などの飲み物に多く含まれるため、少量であればよいですが、たくさん飲むのは控えておきましょう。
麦茶や水などのカフェインが入っていない飲み物を中心に水分補給をして、カフェインが入ったものは少量楽しむように工夫してみてくださいね。
アルコール
生理中のお酒はNGではありませんが、なるべく少量にしておきましょう。
冷たい飲み物をとり過ぎることで、身体を冷やしてしまうことも考えられます。また生理中は生理痛以外の不調も起こりやすいもの。お酒を飲みすぎて、不調を助長しないよう注意しましょう。
生理痛と食べ物のQ&A
生理痛の気になる疑問についてお答えします。
Q:豆乳を飲んだ方がいい?
A:身体を温める飲み物として、またたんぱく質補給として取り入れるといいでしょう。
【解説】
「生理痛には豆乳を飲もう」といった情報は多く見かけますが、豆乳に含まれるイソフラボンが生理痛緩和に効果があるかどうかは、はっきりとわかっていません。
大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをするため、更年期障害の治療のひとつとして用いられることがありますが、それ以外に関しては有効かどうかはわかっていないようです。
豆乳の効果を期待しすぎるより、温めて飲むことで身体を温めたり、たんぱく質補給として取り入れたりする方に効果を期待する方がよさそうです。
参考:日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2017」
Q:白砂糖を控えて三温糖にしたほうがいい?
A:砂糖の色で考えるより、砂糖のとり過ぎに気をつけましょう。
【解説】
「白い砂糖は身体を冷やすので、茶色い砂糖がよい」などといわれ、確かに東洋医学の考えでは砂糖は身体を冷やす食べ物に分類されます。
ですがこれにもはっきりとした根拠があるわけではなく、通常の食生活でとる砂糖の量であれば、そこまで気にする必要はないでしょう。
問題なのは、砂糖の色に関わらず、砂糖をとり過ぎた場合です。砂糖のとり過ぎにより、知らず知らずのうちに食事が偏り、栄養バランスまで乱れてしまえば身体が冷えやすくなる一因になってしまいます。
砂糖の色で考えるよりも、量が多くなってないか一度気をつけてみるといいでしょう。
ツライ生理痛で困っているときは、婦人科の受診も考えてみましょう。普段の生活もできる範囲で無理しすぎず、なるべく身体を労わってあげてくださいね。
朝ごはんをしっかり食べるの、生理痛にも効果があるんですね…!ちょっと意外でした。
「生理中は朝ごはんを食べるより寝ていたい」と思うくらいなら、婦人科を受診してもいいのかも…。
無理せず身体を労わってくださいね!