津波警報が出たらどうする?会社や外出先での避難方法【防災士が解説】
四方八方を海に囲まれた日本で暮らす私たちはいつ津波の被害に遭ってもおかしくありません。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「会社など外出先で津波の危険を感じた場合の避難方法」に関して紹介します。津波から逃げ遅れたり、危険な行動を取ったりしないために、津波から命を守る避難方法を覚えておきましょう。外出先で強い揺れを感じたり、弱くても長い揺れを感じた場合には直ちに海岸付近から離れましょう。過去には揺れが大きくなくても津波が発生したケースや、海外など遠くで起こった地震の影響により津波が引き起こされることもあったため、些細な揺れや異変も侮らないことが大切です。また、揺れを感じなかったとしても津波警報を見聞きしたなら同様に迅速に避難しましょう。津波から避難する場合、基本的に「遠く」へ避難するのではなく「高く」へ避難することが基本です。そのため、津波の危険を感じたり津波警報が出た場合には、ただちに高台など今いる場所よりもより高い場所へ避難しましょう。周辺の地理に詳しくない場合は「津波避難場所」のマークを目指して避難してください。「津波避難場所」とは、津波に対して安全な避難場所・高台であることを示しているマークのことです。高台への避難が間に合わない場合や、周辺に高台がない場合は3階以上の頑丈な鉄筋ビルへ避難しましょう。「津波避難ビル」という、高台まで避難することが困難な場合、緊急的に避難できる施設を示しているマークもあります。逃げ遅れたり、取るべき行動を間違わないためにも、「大津波警報」「津波警報」「津波注意報」の3種類の種類やそれぞれの違いを正しく理解しておきましょう。次に、津波から避難する際に注意すべきことを紹介します。・絶対に引き返さない:忘れ物などに気がついたとしても、津波警報注意報が解除されるまでは絶対に引き返さないことが大切です。・車では避難しない:原則徒歩で避難するようにしましょう。・木造の建物や川沿いには避難しない:木造の建物や川沿いには避難しないようにしましょう。また、河川を遡上した津波(河川津波)が沿川地域に被害をもたらす場合もあります。そのため、川沿いにも近づかないようにしましょう。最後に、津波に備えて日頃から行える対策を紹介します。自宅や職場周辺、よく外出する場所周辺のハザードマップを確認し津波のリスクを把握しておきましょう。たとえ海から離れていたとしても大丈夫とは思わずに、一度は確認してくださいね。「津波避難場所」「津波避難ビル」の場所を調べておいてください。避難場所は一箇所だけ調べておくのではなく、より高い場所にある避難場所も調べておきましょう。津波の危険を感じたり、津波警報等が出た場合に素早く避難するためにも、日頃から避難経路や高台にある避難場所の位置などを確認しておきましょう。