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避難所に行けない・行きたくない…自宅で過ごすための防災対策って?

防災
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かさみやちゃん
かさみやちゃん

避難所に行けない・行きたくない人がやっておくべき防災対策、教えてもらいました!

災害時に避難したくても、避難所へ避難できないという場合もありますよね。そんなときは「在宅避難」という手もあります。では、在宅避難する場合どうしたらいいのでしょうか?

こんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関するQ&Aに回答していきます!

今回は「在宅避難」に関してです。
大きな災害が発生した際、避難所へ避難しなければいけないと考えている方も多いでしょう。しかし、自宅に損傷がなく、とどまっても危険がない場合には、在宅避難という手段もあります。

人が密集する避難所への避難を避けるために、災害時は在宅避難することを検討している方も増えてきているのではないでしょうか。

在宅避難は、メリットもありますがリスクも伴います。今回は、そのリスクを理解し安全に在宅避難するために必要なことを学んでくださいね。

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質問:避難所に行かず在宅避難する場合はどうしたら?

私の住んでいる地域は人口密集地域で、令和元年台風のときは避難所が満員になってしまったようです。
ですから、もし次に地震や台風などの災害があっても、避難所に入れない可能性があると思っています。

基本的に避難所に行かず、家で過ごす場合、気を付けておくことはなんでしょうか。

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回答:在宅避難するならリスクを理解し、必要なものを事前準備しておこう

在宅避難をするなら、食料品・水など事前の準備が大切|イメージ画像:イラストAC

質問者の方のような理由や、「人が密集しているところは苦手」など特別な事情により、災害時に避難所へ避難するという選択が取れない場合もありますよね。その際には、「在宅避難」という手段を選択することも可能です。

もし、災害時に在宅避難を選択する場合は、大前提として「家が安全であること」を確認する必要があります。安全のチェック方法は、台風や大雨の際にはハザードマップをチェックすることや、地震の際には自宅に破損等がないかを確認するなどが考えられます。

安全かどうかの見極め方の詳細は、下記の記事をご覧ください。

避難所に行く基準は?防災士が「避難所or在宅避難」を決める場合は…
災害時、避難所へ行くよりも、できるだけ慣れ親しんだ自宅で避難生活を送りたいと考える方も多いのではないでしょうか。もちろんいざというときは避難所に行かなくてはなりませんが、慣れない地域住民との共同生活を送ったり、感染症のリスクがあったりとデメリットも想像できますよね。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「避難所or在宅避難の見極め方」とそれぞれの「メリット・デメリット」に関して紹介します。また、避難所と在宅避難のどちらの避難方法も選択できる場合、自分がどちらの避難方法を取るのかも事前に決めて準備しておきましょう。質問「避難所へ行った方がいい災害と、家で待機してもいい災害とを教えてほしいです。避難所生活は気を張るものだろうと思いますし、できれば避けたいですが、命には変えられないので…。家で待機するのは危険な場合がわかっていると安心だと思いました。」災害時に、避難所に行くべきかそれとも在宅避難するべきかを見極めるための方法を紹介していきます。■見極め方1 自宅や隣家の危険度を確認:まず、自宅や隣家の危険度を確認しましょう。地震の場合は、自宅の損壊の大きさや倒壊の危険性がないかなど自宅の被害状況を確認しましょう。また、隣家で火事や倒壊の被害がある場合、自宅に影響はないかも確認しましょう。台風・大雨の場合、浸水や土砂災害など自宅に二次災害の危険性はないか確認しましょう。自身が住む地域に「高齢者等避難」「避難指示」などの避難情報が出された場合や、ハザードマップを確認し被害が想定される場合も避難所へ避難しましょう。該当の災害に関連するハザードマップを確認し、自宅周辺で被害に遭いそうな場所がないか調べましょう。避難情報として警戒レベル3「高齢者等避難」や警戒レベル4「避難指示」が出された場合には速やかに避難行動を取りましょう。危険がないと判断できた場合には、次のステップに進んでください。■見極め方2 自宅で生活できるかを確認:自宅で生活するうえで、他人の力を借りずに、最低でも3日から1週間程度、生活できるかどうかを確認しましょう。 「避難所」と「在宅避難」のどちらの避難方法も災害時に取れる場合、自分がどちらの避難方法を選択するのか事前に決めておきましょう。避難所と在宅避難のそれぞれのデメリット・メリットを紹介しますので、自分にどちらがあっているのか判断してみてください。最後に、避難所に行く場合、在宅避難する場合に、それぞれ事前に準備しておくべきものを紹介します。災害時に避難所に行くことを考えているのであれば、飲料水や食料、着替え、貴重品、日用品など避難に必要な物を非常用持ち出し袋に用意しましょう。非常用持ち出し袋は、1日程度過ごせる必要最低限の物(一次避難用)と避難所へ長期避難する場合に必要な物(二次避難用)の2種類に分けて用意するのがおすすめです。在宅避難する場合は、最低でも3日分の食料品・水の準備を必ず行いましょう。また、ライフラインが断絶することを考え、電気・ガス・水道のライフライン代替の準備も必要です。

在宅避難にもリスクがあることを覚えておこう

ライフラインが断絶し生活できない、避難所よりも情報収集が難しいなどのリスクがある|イメージ画像:イラストAC

在宅避難には、次のようなリスクがともなうことも覚えておきましょう。

ライフラインが断絶する可能性がある

大規模な災害の場合、電気・ガス・水道などのライフラインが断絶する可能性があります。災害に向けて何も準備を行っていない場合、ライフラインが断絶している中で生活するのは、さまざまな問題が発生する可能性があるでしょう。

例えば、「電気・ガスが使えないため調理ができず食事がとれない」「水が流せないためトイレが使えない」「断水しているため、お風呂に入れず飲水の確保もできない」などの問題が考えられます。

トイレは、近くの避難所に設置されている仮設トイレを利用するという手段もあります。しかし、トイレの度に避難所に移動するというのは大変ですよね。また、避難所までの道のりが危険な場合も考えられます。

もし、準備ができていない状態で在宅避難を選択する場合、ライフライン断絶により在宅避難の不便さを痛感し、結局は避難所へ避難せざるを得ない事態になる場合もあることを覚えておきましょう。

避難所よりも情報を入手しづらい

避難所では、いつ給水や支援物資の配布が行われるかなどの必要な情報が発信されています。

避難所は情報発信の拠点となることが多いため、在宅避難でスマホなどの情報収集手段が使えない場合、必要な情報を取り逃してしまうリスクがあることを覚えておきましょう。

在宅避難に向けて準備しておくこと

ライフラインが断絶しても生活でき、大切な情報を逃さないためにも、在宅避難を選択することを考えている方は、次のような準備を必ず行いましょう。

食料品・水の準備

在宅避難で最も用意しておきたいものは「食料品・水」です。食料品は1日3食分、水は1日3リットル(飲料水+料理用として)で最低でも3日分用意しておきましょう。災害時は、支援物資が届けられるのが災害後から3日程度と言われているためです。

また、災害の規模によってはそれ以上掛かる可能性もあるため、用意できるようなら1週間分備えておくのがベストです。災害時に向けて、食料品や水を備蓄するなら「備える→使う→使った分だけ買い足す」という「ローリングストック法」がおすすめです。

電気・ガス・水道のライフライン代替の準備

ライフラインが断絶することを想定し、代替できるものを準備しましょう。

【電気が使えない場合】

スマホなど家電製品の充電ができるように、ポータブル充電器やソーラー充電器などを用意しましょう。

防災グッズにおすすめのソーラー充電器は?防災士解説
災害の影響により電気がストップした場合、太陽光を利用できる「ソーラー充電器」を備えていると安心ですよね。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「ソーラー充電器の選び方」に関して紹介します。災害時に停電が長期化した場合や、スマホのバッテリー切れに備えて、今用意しているモバイルバッテリーなどとあわせてソーラー充電器も準備してみてください。ソーラー充電器は大きく「折りたたみタイプ」と「コンパクトタイプ」の2種類のタイプがあります。折りたたみタイプは、展開することでソーラーパネル部分が広く設けられるため、発電能力が高いことが特徴です。しかし折りたためるといっても、さほど小さくなるわけではないので、 緊急時に持ち出すのには適していないかもしれません。長期化する避難に備えた2次持ち出し品や、在宅避難の防災グッズとして用意するといいでしょう。一方、コンパクトタイプは携帯しやすい小型の商品が多いため、緊急時にも持ち出しやすいです。変換効率、出力電流、バッテリー容量、p確認しましょう。スマホの充電が目的であれば、変換効率は20%以上、出力電流が2A以上、バッテリー容量は20000mAh以上の商品を選ぶといいでしょう。スマホやタブレットなど複数の端末を同時に充電したい場合には、USBポートの数が複数の商品を選ぶのがおすすめです。また、Type-AやType-CなどUSBポートの形状にも注意し、ソーラー充電器を準備する際にはケーブルも忘れずにあわせて準備しましょう。ソーラー充電器の中には、手回し式付き・ラジオ機能付き・ライト付き・防水仕様などプラスαで機能が備わっているものがあります。多機能なソーラー充電器を用意したい場合には、機能面も重視して選ぶといいでしょう。電化製品が安全性を満たしていることを表した「PSEマーク」が付いている商品を選ぶといいでしょう。最後に、防災グッズにおすすめのソーラー充電器を3選紹介します。折りたたみタイプのソーラー充電器ならAnkerの「PowerPort Solar」、コンパクトタイプのソーラー充電器ならAnkerの「Anker PowerCore Solar 20000」、多機能タイプのソーラー充電器ならGeumの「多機能防災ラジオ」がおすすめです。ソーラー充電器は、電気がなくてもスマートフォンなどを充電できるため、災害時には適した防災グッズです。しかし、充電には時間がかかることや、曇りや雨の日など天候に左右されることなどのデメリットもあります。そのため、ソーラー充電器のみを備えるのではなく、ポータブル充電器やモバイルバッテリーとあわせて用意しておくと安心ですよ。

停電時にスマホを充電するなら…おすすめ防災グッズ6選
災害時にスマホは、情報収集や家族や友人との連絡手段として欠かせないものです。そのため、災害時にもし停電してしまってもスマホが利用できるよう、充電できる防災グッズを用意しておきたいですよね。今回は防災士という防災系の資格保有者である私が、「停電時にスマホが充電できるおすすめ防災グッズ」に関して紹介します。災害時には何が起こるかわからないため、どのようなものを選べばいいのかわからないという方はもちろん、普段利用している充電グッズがあるという方も、ぜひ災害時のことを考え複数の充電グッズを用意してくださいね。(1)モバイルバッテリー:スマホを所持しているのであれば、1台はすでに持っているという方も多いのではないでしょうか。モバイルバッテリーは、小型ながら大容量のものが多いため、災害時のいざという時でも持ち出しやすく、電気がなくとも数回スマホを充電できるメリットがあります。用意する際は、できるだけ容量の多いものを選ぶのがおすすめ。20,000mAh程度のものを用意しておけば、フルで3回程度充電が可能です。(2)乾電池式充電器:電気が止まっていたとしても、乾電池さえあれば何度でも使えるといった利点があります。しかし、乾電池式充電器は防水機能を備えた商品が少ないため、雨などで濡れてしまうと壊れてしまうデメリットもあります。そのため、防水性のポーチなどに入れて備えておくといいでしょう。(3)ソーラー式充電器:電気や電池がなくとも太陽光さえあれば何度でも充電が可能であり、商品によってはライトや防水機能が備わった商品もあります。しかし、蓄電速度が遅いことや、天候により蓄電が左右されることがデメリットとしてあげられます。災害時に利用するサブの充電器として用意することをおすすめします。停電が長引くなど災害が長期化したときに役立つでしょう。(4)手回し式充電器:手回し式充電器とは、本体にハンドルが付いておりそれを回すことで電力を作ってくれる充電機器のことです。手回し式充電器の中には、ラジオやライトの機能も備わっているものもあります。自身の手で回すだけで充電できることは利点ですが、発電の際には音が大きいことや体力を消耗することが悪い点としてあげられます。蓄電速度も遅いことから、ソーラー式充電器と同様に災害が長期化したことを想定したサブの充電器として備えておくといいでしょう。(5)マグネ式充電器:マグネ式充電器とは、塩水とマグネシウムで電力を作ってくれる充電機器のことです。本体の中に、塩・マグネシウム棒・水を入れることで利用できます。マグネシウム棒一本で約10回ほどの充電が可能です。また、10年以上長期保存可能なため災害用として備えておくのにも適しています。災害時に塩水が手に入らない場合でも、代わりに海水で代用が可能です。しかし、充電速度はあまり早くないことや、マグネシウムがなくなってしまうと使えないこと、他の充電機器よりも値段が高く、持ち運びにくいというデメリットがあります。長期化した災害に備えてのサブの充電器として用意することをおすすめします。(6)シガーソケット式充電器:シガーケット式充電器とは、車の中にあるシガーソケットと呼ばれる円筒形の器具に差し込むことで利用できる充電機器。そのため、こちらは車がある人のみ活用できる充電機器です。車のエンジンをかけることで、充電が可能です。車のエンジンがかかるうちは何度も充電が可能であり、充電速度も比較的早いです。車を持っている一人暮らしの方はぜひ、車内にシガーソケット式充電器を一台備えておきましょう。また、車によってはシガーソケットが設置されていない場合もあるため、一度ご自身の車を確認してみてください。 また、災害に備えて、スマホの充電グッズと合わせて充電ケーブルや小型電源タップも用意しておきましょう。そしてスマホが充電できる防災グッズを用意することも大切ですが、災害時にできるだけスマホを長く利用できるよう、・液晶画面を暗くする・節電モードにする・圏外なら機内モードにする・アプリなどの通知を切るなどの、スマホの節電対策も覚えておきましょう。

電気照明の代わりとなる、懐中電灯やLEDランタンなどの光るものを用意しておく必要もあります。電池式の場合は、乾電池も十分な数を合わせて用意してください。

【ガスが使えない場合】

加熱調理ができるように、カセットコロンを用意しましょう。

もし、カセットコンロが用意できない場合は、空き缶でコンロを手作りする方法もあります。

また、災害時の加熱料理には「汚れ物が出にくい・きれいな水じゃなくても大丈夫・ポリ袋で調理できる」といったメリットがある「包装食」がおすすめです。

「包装食」については、こちらの記事で体験談を紹介しています。

【水道が使えない場合】

災害時にトイレを流したり生活用水として使えるよう、日頃からお風呂の浴槽の水は抜かずに貯めておいてください。また、飲料水として別にペットボトルの水を用意しておく必要もあります。ペットボトルを何本も用意するのが大変という場合は、ウォーターサーバーを設置するという手段もありますね。

また、災害時に給水を受ける際に、水を確保しやすいようにタンクなど水を入れられるものを用意しておきましょう。

水道は、上下水道が同時にダメになる場合だけではなく、片方だけダメになる場合があります。下水道が使えない場合は(もし上水が無事で水が出ていても)トイレの水を流せませんので、簡易トイレが必要になります。

簡易トイレも食料品や水と同様に、最低3日分〜1週間分用意しておきましょう。ちなみに、もし用意していた簡易トイレがなくなってしまった場合には、簡易トイレを手作りする方法もありますよ。

保冷剤を災害用トイレに再利用する方法。注意点は?【防災士解説】
防災士という防災系の資格保有者である私が、保冷剤を「災害時の非常用トイレ」に再利用する方法を紹介します。実は、保冷剤は災害時に有効活用できるため、溜まってきたからと捨ててしまうのはもったいないですよ。災害時用の簡易トイレは、最低でも3日分~1週間程度を備えておくのが望ましいですが、ライフラインが長期間復旧しない場合、用意していた簡易トイレがなくなる可能性もありますよね。また、まとまった簡易トイレを用意するとなるとある程度の費用もかかるでしょう。ですから保冷剤を再利用した簡易トイレの自作方法を覚えておくと、役に立ちますよ。自作方法の前に、まず、簡易トイレの仕組みを説明します。一般的な市販の簡易トイレは、組み立て式のダンボールやトイレに便袋をつけ、排泄後に吸水シート・凝固剤を利用して水分を吸収します。使用後は、凝固剤で水分が吸収された便袋を処理します。保冷剤は「水」と「高吸水性ポリマー」という成分でできています。高吸水性ポリマーは、自重の数百~数千倍の重量の水を吸収する効果があります。そのため、保冷剤から高吸水性ポリマーのみを抽出することで、簡易トイレには欠かせない、排泄物を吸収してくれる「凝固剤」の代わりとして活用できるのです。では、具体的にどのように保冷剤を再利用して簡易トイレを作成できるのか、またどのように使用するのかを紹介していきましょう。小さめの保冷剤3〜4個で1回分のトイレとして使用可能です。また、「消臭入り」などと記載のある保冷剤なら、消臭効果も期待できます。なお、すべての保冷剤に消臭効果があるわけではないためご注意ください。また、保冷剤から取り出した高吸水性ポリマーは冷蔵庫で保管すれば半年ほどもつため、災害時に備えて作り置きも可能です。最後に、保冷剤を簡易トイレとして再利用する際の注意点を紹介します。1.保冷剤をシンクやトイレに流してはいけない 2.古い保冷剤には有害な成分「エチレングリコール」が使われていることがある 3.消臭剤や芳香剤として活用した保冷剤は、非常用トイレに適していない。ここまで、保冷剤から高吸水性ポリマーを抽出して再利用し、簡易トイレを作成する方法を紹介してきました。しかし簡易トイレを大量に手作りしたい場合には、高吸水性ポリマーや凝固剤が単体で販売されているものを災害時に向けてストックしておく方法もありますよ。まずは一度試してみてくださいね。

家具の転倒防止など耐震補強の準備

在宅避難は、「自宅に破損等がなく安全である」ということが大前提です。地震が発生した場合、建物自体に破損がなかったとしても、家具や窓ガラスが壊れて散乱し危険なため、生活できないという事態も考えられます。

そのため、在宅避難を選択するなら地震が発生した際でも、自宅の安全が確保できるよう、家具の転倒防止などの耐震補強を事前に行う必要があります。耐震補強を行うことは、自分自身の命を守ることにもつながります。

家具や本棚の地震対策。賃貸でもOKな転倒防止法は?【防災士解説】
賃貸では、家具転倒防止対策の際に壁にネジ止めができませんよね。また、床や天井などをできるだけ傷をつけたくないため、家具転倒防止対策が難しいという方も少なくないでしょう。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「賃貸の家具転倒防止対策」に関して紹介します。家具転倒防止器具の中には賃貸でも利用可能なものも複数あります。まだ、賃貸で地震対策ができていないという方はぜひ参考にしてみてください。まずは賃貸でもできる家具転倒防止対策を5選紹介していきます。1.突っ張りポール式で家具を固定する:天井と家具の間に伸縮可能な突っ張り棒を設置して転倒を防止する器具です。タンスや棚など大きめの家具や、冷蔵庫など奥行きがあり天井との距離が近いものの転倒防止に最適です。2.ベルト式で家具を固定する:賃貸で使うなら、家具と壁を粘着テープのついたベルトで固定し、連結して転倒を防止するタイプのものがよいでしょう。本棚などの家具や、テレビ・冷蔵庫・洗濯機など穴を開けられない電化製品などの固定に適しています。また、天井の強度が弱いなどの事情でポール式が利用できない場合にも最適です。3.壁に吸着させて家具を固定する:壁と家具の間に貼ることで地震の揺れを吸収し、転倒を防止する器具です。家具の上部に設置するだけでなく、側面にも取り付けが可能です。家具の高さが足りずポール式が利用できない場合や、テレビ台のように背面が空いている家具にも利用でき、便利です。4.耐震ストッパー・耐震マットを家具の下に敷く:耐震ストッパーは、家具の前下部に挟み込み、家具を壁側に傾斜させて転倒を防止する器具です。背の高い家具の場合、単体で使用しても効果が小さいため、突っ張りポールなど他の器具とあわせて利用しましょう。耐震マットは、家具の底面と床面を粘着性のゲル状のマットで接着させて転倒を防止する器具です。大きな家具の固定には向いておらず、小さい家具や家電の固定に適しています。5.突っ張り式の収納ボックスを設置する:天井と家具の間を埋めてくれる、突っ張り式の収納ボックスというものもあります。地震対策と収納が同時に行えるため大変便利です。より広い面で固定できるため、高い効果が期待できます。家具の転倒防止対策を行うだけでなく、落下防止や移動防止も行うことでより地震対策が行なえます。賃貸で壁を傷つけられないからといって、地震対策ができないわけではありません。壁を傷つけずに、一人暮らしの女性でも簡単に取り付けられる家具転倒防止器具がありますので、ぜひまだ対策ができていない人は始めてみてください。

災害時の情報収集手段の確保

災害時の情報収集手段を確保するために、ラジオを用意しておきましょう。ラジオを選ぶ際には、充電や電池が必要ない手動式がおすすめです。

すぐに正しい災害情報が入手できるよう、スマホに防災アプリを導入しておくことも重要です。その他にも、自治体のHPやSNSなど災害情報が発信される場を把握しておく必要もあります。

防災士「防災情報の検索方法はコレ!」効率的に正しい情報をゲット
いざという災害時に、素早く防災情報を入手できる自信があるという方は少ないでしょう。情報の入手が遅れたり、誤った情報を入手してしまったりしたことにより、時には命が脅かされる可能性もあります。防災士という防災系の資格保有者である私が、今回は、「防災情報の検索方法や調べる順序」について紹介します。災害時に、信頼性のある機関から素早く情報を入手し、自身の安全を確保できるようにしましょう。以下7つの順に沿って、地震や台風・豪雨の際の情報収集の仕方を紹介します。①TV・ラジオ・ライブ配信など報道機関の情報を確認②気象庁など国のサイトで、報道機関の情報が正しいかを確認③各自治体のサイトで、居住地域の情報を確認④SNS・アプリなど、その他の媒体で情報を確認⑤外出中の場合、交通状況を確認⑥避難が必要な場合、ハザードマップで情報を確認⑦安全が確保できたら、家族・友人の安否情報を確認 順番に解説します。災害が発生したら、まずはすぐにTV・ラジオ・ライブ配信などでリアルタイムに情報を確認しましょう。TVやライブ配信は映像で災害状況を確認できるため、自分の目で具体的な状態を把握できます。また、自身の地域だけではなく広い範囲の情報を入手できるでしょう。報道機関の情報源が本当に正しいものなのか、またより詳しく知りたい場合は気象庁などの国のサイトを確認しましょう。次に、各自治体のサイトで、より居住地域の具体的な情報を確認しましょう。各自治体によりサイトの形態は異なるため、自身の自治体のサイトの見方をあらかじめ確認しておきましょう。また各自治体でしか得られない重要なお知らせが表示されていることもあるため、より災害への危機管理を行えます。そのほかにも、SNSで地域のリアルな情報を確認したり、防災アプリで情報を確認したり、地域の防災無線で確認したりする方法もあります。SNS利用時に注意したいのが、なかには嘘の情報を発信したり公式アカウントになりすましたりして情報を発信するなど、悪意ある情報も紛れていることです。そのため、すべての情報を鵜呑みしないように注意しましょう。外出中に被災した際に、そこから徒歩で自宅に帰れない場合は、自宅までのバスや電車の交通状態を確認する必要があります。もし自宅に帰れない場合は、周辺に災害時徒歩帰宅者支援ステーションがないかも情報を集めましょう。防災情報を入手した結果、避難が必要な場合はハザードマップで避難先や安全な避難経路を確認しましょう。各自治体より配布されている紙のハザードマップを確認するか、国土交通省が提供する「ハザードマップポータルサイト」で確認を行ってください。安全が確保できたら、家族や友人の安否情報を確認しましょう。ライフラインが断絶しインターネットが繋がらない場合は、災害用伝言ダイヤル「171」、災害用伝言板「web171」、各携帯会社用の災害用音声お届けサービスなどを用いて安否情報を確認する手もあります。災害が発生した際、自分の身を守るためにも防災情報の収集は欠かせないものです。インターネット上には嘘の情報が溢れている可能性もあるため、国や自治体など必ず情報源が確かな場所から正しい情報を入手することが大切ですよ。

また、災害時に情報を共有したりお互いに手助けができるよう、周辺住民とのつながりを作っておくことも大切ですね。


在宅避難を検討しよう!こんなメリットがある

在宅避難には、次のようなメリットもあります。

感染症にかかるリスクが少ない

人が密集して生活する避難所とは違い、感染症(インフルエンザ・新型コロナウイルスなど)にかかるリスクが少ないといったメリットがあります。そのため、体が弱い方・環境の変化に敏感な方・疾患等をお持ちの方は、在宅避難のほうが適しているのではないでしょうか。

災害時でも住み慣れた場所で生活できる

災害時は、とてもストレスを感じやすいです。避難所は、慣れない生活や見知らぬ人との共同生活でストレスをさらに感じやすくなることが考えられます。

しかし在宅避難の場合は、普段から住み慣れた場で生活できるため、ストレスを感じにくいといったメリットがあります。

在宅避難にはリスクもあると紹介しましたが、事前の準備を行うことでそのリスクは回避できます。また、在宅避難は感染症のリスクが少ないことや、普段から住み慣れた場所で災害時でもストレスが少なく過ごせる、といったメリットがあることも知ってもらえたでしょう。

避難所に入れない可能性がある地域にお住まいの方や、人が密集する避難所への避難を避けたい方は、災害時の避難方法の一つに在宅避難という手段も加えてくださいね。

かさみやちゃん
かさみやちゃん

しっかり準備してリスクを減らせば、避難所に行かない「在宅避難」も可能なんですね!
準備は大変そうですが、一人で避難所に行くのも心細いし…がんばって準備するのもアリかな…?

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