実家が被災…遠方に住む私ができることは?【防災士解説】
実家を離れて遠方で暮らしているときに実家が被災したら、不安でたまりませんよね。今回は、防災士という防災系の資格保有者である私が、「遠方の実家が被災した場合」について解説します。遠方の実家が被災した場合、私たちにできることは何なのか、また離れた場所からでも実家を手助けできるのか、詳しく紹介していきます。遠方の実家が被災したときは、何をすれば助けになるでしょうか?質問「以前に実家のある地域で地震があったときは『帰ってこなくていい、大丈夫だから何もしなくていい』と言われてしまいました。押し切って帰るべきだったのか、支援物資などを送るべきだったのか…どうすればよかったのか知りたいです。」回答:遠方の実家が被災した場合、何よりもまずは家族の安否確認を行いましょう。しかし、災害時はスマホなどの携帯電話の回線が混雑し通じにくくなることがあります。そのため、緊急を要する人が消防や警察等へ助けを呼べなくなる可能性があるため、できるだけ電話での安否確認は避けてください。代わりに、災害時にはEメール・SNS(Twitter・Facebook・LINEなど)・通話アプリなど、パケット通信を利用したツールで連絡を取ることが推奨されています。災害時にすぐに安否確認ができるよう、平常時に家族と「災害時の連絡のとり方」を決めておくことが大切です。被災した実家へ支援物資を送る方法:災害時は、支援物資など多くの荷物が行き来することが予想されます。不要不急の荷物を家族へ届けることは避け、本当に支援物資を必要としている場合のみ届けるようにしましょう。災害時に荷物を送る場合には、郵便局のサービス(ゆうパック、レターパック等)を利用するのがおすすめです。また、災害の影響から荷物の発送に遅延が発生する可能性があるため、ナマモノや冷凍食品、賞味期限が近い食品を送るのは避けてください。また、ライフラインがストップしている場合、お米や小麦粉など調理が必要な食材も避けましょう。被災した遠方の実家へ赴いても大丈夫?:特に被害の大きい大規模な災害の場合は、被災直後に実家へ赴くことは基本的には推奨しません。被災直後の現地は多くの混乱が予想され、二次災害などの危険性も考えられるでしょう。「自分が行っても迷惑を掛けるかもしれない」「心配だけど行くのが怖い」など、不安がある場合には行かない選択をおすすめします。もちろん現地へ赴くことで手助けできることもたくさんありますが、赴かずとも遠方から手助けできることはちゃんとあります。無理はせず、自分でできる範囲で実家の手助けを行いましょう。最後に、もし遠方の実家が被災して家族と連絡が取れない場合は、災害用伝言ダイヤル・災害用伝言板を活用したり、郵便葉書等の無償交付を利用したりしましょう。まずは何よりも、家族の安否確認と現地の正しい情報を収集することが先決です。その後、本当に自分が現地に赴いても大丈夫なのかを判断してください。また、もし現地に赴けなくとも、遠方からでも家族を手助けする方法があるということも、忘れないようにしてくださいね。