賃貸の不動産会社が教えてくれないお部屋の選び方 >

【一人暮らし女性が大災害に遭遇したら…】避難所でのお風呂やトイレの問題

防災
この記事は約8分で読めます。
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

あなたは、首都圏近郊で一人暮らしをしている女性。大地震によって、避難所生活を余儀なくされたらどう行動しますか?

みなさんこんにちは、カーサミアライターのえなです。防災士という防災系の資格保有者である私が、防災に関する疑問を解決していきます。

今回は、避難所生活でのお風呂やトイレに関する問題について紹介。また、「災害時に生理になったらどうしよう」といった女性ならではのトイレに関する問題も掘り下げていきます。

もし避難所生活を強いられた際に、お風呂やトイレに関して困らないようにするためにも必要な情報を覚えておきましょうね。

スポンサーリンク

災害時、避難所でのお風呂事情について

避難所生活ではお風呂やシャワーが利用できないこともある。困らないために、ドライシャンプーなどを用意しておこう。|イメージ画像:写真AC

災害時、ガス・水道・電気などのライフラインがストップしてしまった場合、避難生活ではお風呂に入れなかったり、シャワーすら数日あびれなかったりすることもあります。

また、避難所に入浴設備があったとしても、避難者数に対して設備数が足りなかったり、使用できる水にも限りがあったりする場合、子どもや高齢者といった「要配慮者」から優先して利用することが考えられます。そのため、一人暮らしの女性の場合、入浴設備を利用できる機会がなかなか回ってこない可能性も考えられますね。

特に、夏場の被災であった場合、汗を洗いながせず不快な状態が続き、ストレスがたまってしまうでしょう。身体が不衛生な状態だと、感染症のリスクが高まるといったことも考えられます。また女性の悩みでもある、ニキビなどの慢性皮膚疾患の悪化にもつながる可能性があります。

では、災害時に避難生活の中でどのように入浴機会を確保し、体を綺麗に保てばいいのか説明していきますね。

災害発生直後は自分で入浴対策を

先述のとおり、災害直後は入浴支援をすぐに受けられるとは限りませんし、入浴設備があったとしても、子どもや高齢者以外の優先順位は低いことが考えられます。

そのため、お風呂に入れないことも想定して、災害への備えを自身で行なっておく必要があるのです。二次避難用(防災用)の防災袋に、「ドライシャンプー・ウエットティッシュ・タオル・洗顔」などを用意しておくといいですよ。

自衛隊による入浴支援

断水が長期間続く場合、自衛隊による入浴支援が行われることがあるのをご存知ですか?自衛隊は「野外入浴セット」という業務用天幕・貯水タンク・シャワースタンド・野外浴槽・すのこ・かご・発電機・ボイラー・ポンプといった設備を保有しています。

設備の維持や掃除、プライバシーへの配慮、男湯女湯に分けられているなど、自衛隊だからこそできる徹底した支援で、被災者は快適に入浴できるようになるのです。

避難所や自治体施設に設置されることが多く、入浴が困難、あるいは断水地域に住んでいる被災者であれば入浴可能となります。自衛隊による入浴支援に関する情報は、各自治体HP・SNS・避難所の掲示板・ニュースなどで確認できます。

参照:テントのお風呂、給排水どうしてる? ほか災害派遣における陸自入浴支援の舞台裏とは – ライブドアニュース

温泉施設・銭湯による入浴支援

各地域にある温泉施設や銭湯などの入浴施設が自治体と防災協定を結んでいる場合、災害時に被災者に入浴支援を行ってくれる場合があります。

利用方法・利用料金は各自治体が定める防災協定によって異なりますが、無料で利用できたり、無料送迎サービスを行ってくれることも。

温泉施設・銭湯による入浴支援の情報は、各自治体HP・入浴施設HP・SNS・避難所の掲示板・ニュースなどで確認できます。

避難所で入浴設備を利用できない場合、温泉施設・銭湯を利用するケースが多いです。一人暮らしでマンションに入浴設備が整っている場合、温泉施設を利用する機会は少ないと考えられるため、近くに施設があるか確認を行なっておくのもいいですね。

しかし、自宅近くに温泉施設があったとしても温泉施設が災害の被害を被り営業不可能な状態になることも想定されるため、やはり自身でドライシャンプーなどの備えを行なっておくことも重要です。

ボランティア・各自治体による入浴支援

民間企業やボランティアが入浴車の配置を行ってくれたり、災害用シャワーの提供を行ってくれたりすることがあります。また、各自治体が災害に備えて災害用シャワーなどの設備を備えている場合も。

新潟県中越地震の際に、「地震から1週間後にあなたが困ったことは何ですか」という調査を行ったところ、「入浴」に困ったという被災者が最も多かったそうです。

過去の災害をもとに、入浴に関する災害時の課題が浮き彫りになっているため、各地自体も入浴支援に関して力を入れ始めていることが考えられます。気になるという方は、自身が住んでいる自治体では、災害に備えてどのような入浴設備の備えを行なっているのか、チェックしておくのもいいですね。

参照:第6回地方都市等における地震防災のあり方に関する専門調査会|地震発生後の被災者の生活環境対策(概要)

スポンサーリンク

災害時、避難所でのトイレ事情について

限られた数のトイレを多くの被災者で利用するため、劣悪な環境になることも。困らないために、簡易トイレを用意しておこう。|イメージ画像:写真AC

続いて、災害時の避難所生活でのトイレ事情や、女性ならではの生理にまつわる問題を紹介していきます。

避難所にすぐに仮設トイレが届くとは限らない

東日本大震災の際、避難所に仮設トイレが3日以内に届けられたのは、自治体全体の34%だったと記録されています。中には、1ヶ月以上時間を要した自治体もあったようです。

仮設トイレが届くまでは、限られた数のトイレを多くの被災者で使用しなければなりません。そのため、排泄物がたまり、トイレが劣悪な環境となってしまうことが考えられます。

そして、被災者の中には劣悪なトイレを使用したくないと考え、食事や水分量を減らしてしまう人も現れるでしょう。そうなると、脱水症状や栄養不足に陥ったり、エコノ ミークラス症候群などを発症する危険性が考えられます。

災害時、仮設トイレが届かず、トイレ問題で困らないようにするためにも、簡易トイレを自身で備えておく必要があるでしょう。簡易トイレは、ポリ袋タイプの使い捨てや、段ボールやプラスティックの組み立て式の商品などが販売されていますよ。

また、以前紹介したこちらの記事(一人暮らし女性の災害の備え②避難所生活に役立つアイデア)では、スーパーや業務用のビニール袋と段ボールなどを用いた身近なもので作れる簡易トイレの作り方を説明しています。手作り簡易トイレを使用する場合、猫砂や脱臭剤を用いることで排泄物の嫌なニオイを予防できますよ。

参照:避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン

災害時に生理になったら?女性ならではの悩み

「お風呂に入れない」「仮設トイレも届いていない」そんな避難生活の中で、もし生理になってしまったらどうしますか?

お風呂に入れず、デリケートゾーンを清潔に保てない場合、かゆみなど何らかのトラブルを引き起こす可能性が考えられますね。

災害時、生理になっても困らないように、一時避難用の防災袋(非常用)には生理用品など最低限のものを、二時避難用の防災袋(防災用)には生理用品・布ナプキン・サニタリーショーツ・デリケートゾーン用ウォッシュ・パンティライナーなどを用意しておきましょう。

また、ショーツが経血やおりものなどで汚れてしまっても、男性の目があり避難所で洗濯しにくいという問題もあります。そのため、「パンティライナー」や「布ナプキン」も生理用品と一緒に備えておくのがおすすめ。

おすすめ生理用品まとめ
防災士「避難所で役立つ生理用品はコレ!」おすすめ衛生用品6選
避難所で生理になったとしても、必ずしも生理用品を十分に入手できるとは限りません。支援物資が届けられるのは災害が発生してから、早くて3日程度と言われています。支援物資で生理用品が配布されたとしても、配られる個数に制限や限りがある場合も。また、生理用品をしっかり用意していたとしても、長期化した避難所生活で切らしてしまう場合もありますよね。今回は「避難所で役立つ生理用品」に関してです。長期化する避難所生活でも役立つ生理用品や衛生用品を紹介します。一般的な生理用品にプラスして、今回紹介する商品もぜひ準備してみてくださいね。ただでさえ不安な避難所生活の中で、生理になってしまうとさらに不安が増えそうですよね。できるだけ不安を取り除くためにも、避難所生活で役立つ生理用品を用意しておきましょう。生理用ナプキンとは違い何度も使い回せるものや、水が使えない災害時でもデリケートゾーンをきれいに保てるものなど、避難所生活で大きく役立つものを紹介します。今回ご紹介したものはいずれも平常時に事前に使い方の確認や、自分の身体に合っているのかを確かめておく必要があるものが多いため、準備する際には注意してくださいね。また、いざというときのため簡易ナプキンの作り方も覚えておくと安心ですよ。

パンティライナーは、ショーツが汚れないようにうまく使いこなすことが可能で、布ナプキンは周りから見ると一見ハンカチのように見えるため、ショーツを洗うよりも抵抗が少なくなります。

参照:女性に必要な防災 | マイスタイル防災 ユニ・チャーム

簡易ナプキンの作り方

「防災袋を持ってこれなかった」「避難所生活が長期化して、備えていた生理用品がなくなってしまった」そんな場合、生理用品の確保に困ってしまいますね。

支援物資として生理用品などが配給されることもありますが、十分に物資が行き届いていない場合、1人1セットなど利用できる個数に制限が設けられる可能性が考えられます。

しかし、経血量には個人差があるため、配られた生理用品では足りないこともあるのではないでしょうか。また、男性の目を気にして、追加で生理用品を求めたくても声に出しづらいという人も中にはいるでしょう。

そんなときに困らないようにするためにも、身近なもので代用して生理用品を手作りする方法を知っておくと便利です。

「ハンカチ」「テッシュペーパー」などで代用して作れるので、ぜひ参考にしてみてください。

◆作り方

①ハンカチやタオルのような布と、テッシュペーパーまたはキッチンペーパーを用意

今回は、ハンカチとキッチンペーパーを用意

②ハンカチを下着の大きさに合わせて両サイド折り曲げる

ハンカチの両サイドを折り曲げる

③折り曲げたハンカチの中に、テッシュペーパーやキッチンペーパーを入れて完成

折り曲げたハンカチの中に、キッチンペーパーを入れる

◆利用方法

利用する際には、手順③の写真の面を上にして下着に当ててください。

汚れたハンカチを洗い、中に入れているティッシュやキッチンペーパーを取り替えることで、再利用が可能です。しかし、ハンカチを清潔に保てる環境がない場合は、使い捨てとして利用してください。

そのため、洗い替えや使い捨てのことを考えると、ハンカチを複数所持しておくことが望ましいです。万が一、ハンカチがない際には、衣類などで代用しても良いですね。

簡易ナプキンだけでは心もとないという場合には、下着をラップでくるんでから利用することで、下着が汚れることを防げます。また、ガムテープは耐水性があるため、簡易ナプキンをガムテープで下着に固定することで、ナプキンがずれる心配がありません。

災害時の避難所生活では、「お風呂に入りたいけど入れない」「トイレが汚くて使いたくないから我慢するしかない」などといったお風呂やトイレに関する悩みが生まれてしまいます。

こういった悩みを抱えないためにも、今回紹介したお風呂やトイレに関する情報を覚えておき、災害時にうまく活用してくださいね。

災害に対する予備知識はこちらからチェック

知っておきたい防災の知恵
《災害発生前》
ライフラインの停止に備えて準備しておきたいアイテム
非常用持ち出し袋に用意しておきたいアイテム

《災害発生時》
怪我をした際の応急処置法
家族や友人に連絡を取る方法

《災害発生後》
避難所で支給される食料・物品について
避難所でのお風呂やトイレについて
避難所生活に役立つアイデア

避難所での女性問題(性被害など)
自身が行う救助活動・ボランティア活動
自宅の後片付けについて

タイトルとURLをコピーしました