賃貸の不動産会社が教えてくれないお部屋の選び方とは? >

焦って就職を決めた私。一人暮らしの部屋は、じっくり選んで正解でした【一人暮らしエッセイvol.2】

一人暮らしエッセイ
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楽しいけれどじっくりと、焦りは禁物。私の一人暮らしの部屋探し。

私が東京に来て一人暮らしをしようと決めたきっかけは「東京にあこがれて」とか「あこがれの仕事に就職できたから」なんてキラキラしたものではありません。

そもそも上京を決めたのは27歳という年齢です。それまでは、奈良の実家で暮らしていました。大学を出てから就職活動もせず、バイトでお金を貯めては海外を放浪しながら、よく言う「自分探し」をしていました。

しかし周りの友達は卒業と同時に就職し、それなりにの収入を得てそれなりの生活を送っていることに気付きました。急に自分がやっている「自分探し」にむなしさを感じ、焦って就職活動を始めました。

しかし大学時代に就職活動もせず、中途半端な時に仕事を探している私は、なかなか採用してもらえません。

私は益々焦って、この際どこでもいいから、何でもするからというスタンスになっていきました。親もいい歳をした娘を早く就職させたくて、交通費などは援助してくれていたので、様々な所で面接を受けまくっていました。

そのうち一つで、私を採用してくれた会社が東京にありました。

日本で働く外国人に仕事を紹介する派遣会社です。私の主な仕事は、事務所で外国の方、主にブラジルの方からの電話対応や面接です。私の唯一の取柄、大学で専攻したポルトガル語が活かせる、数少ない会社でした。

迷うことなく上京することを決めました。

その会社があるのは、東京といっても23区内ではありません。新宿から中央線に乗って40分ほどで着く、昭島市という場所です。都会でもなく田舎でもないちょうどいいいい街でした。程よくショッピングモールもあるし緑の多いこの街を、私はすぐに好きになりました。

就職した当初は、品川に住んでいました。品川といえばバリバリの都会です。昭島市の会社までは、1時間もかかります。

なぜ品川だったのかというと、3歳上の兄が一人暮らしをしているマンションに居候していたためです。仕事に慣れ、軌道に乗るまでは、その方が安心だと思ったためです。兄のところに居候することは、親も賛成していました。

しかし、1時間ほどかけての満員電車通勤、コンクリートと高層ビルだらけの都会生活は、奈良出身の田舎者にはハードルが高すぎました。仕事に疲れると言うより、通勤に毎日くたくたになって、帰ってきていました。

1か月も経たないうちに都心生活をギブアップし、会社の近くに部屋を借りる決心をしました。

就職した会社は、上司や職場のみなさんもやさしく、よい会社でした。幸い仕事もすぐに覚えることができたため、楽しく続けられるだろうと思い、会社から自転車で通勤できる範囲で部屋を探そうと決めました。

週末の休みを利用して、駅前の不動産屋さんに行くことにしました。しかし、それまで田舎の実家暮らしの私には相場も、ましてや部屋の探し方もわかりません。同僚についてきてもらうことにしました。

同僚は「安く抑えたいなら、自転車通勤をあきらめてもう少し郊外の部屋にすればいい」とアドバイスをくれました。でも電車通勤は、郊外であろうがもうこりごりでした。自転車でも通える、会社のある駅から1~2駅ほどまでが限界だと思っていました。

そのエリアで、できるだけ家賃を5万円以下に抑えたかった私は、収納も少なく、道からダイレクトに窓が丸見えな、一階の部屋に決めようとしていました。しかし同僚は、「女の子の一人暮らしに、収納は大切!アパートと道の間に何もないなんて、ありえない!」と断固反対しました。

他にも安い物件をいくつか見せてもらいましたが、同僚は色々な理由をつけて反対します。

私は1日で部屋を決めて、すぐにでも引っ越してあの地獄の満員電車から脱出したかったので、イライラさえしてきました。「何でもいいじゃん、私の住む部屋なのだから」なんて考えていたのです。

最初は楽しかった内見も、段々疲れてきました。すぐに自分に合った部屋が見つかると思っていた私にとって、こんなたくさんの物件があることは想定外でした。

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そして、こんなにもたくさんの物件があるのに、自分のこだわり全て、つまり安くて安全で綺麗な物件とはなかなか巡り合えないものなのだ…というのは想像もできていませんでした。

疲れたきたと弱音を吐くと、同僚に「まだ1日目で何を言っているの?」と笑われました。

よく考えてみれば、その同僚は、大切な土曜日に私の部屋探しを手伝ってくれているのです。自分の部屋探しでもないのに、親身になって、物件のダメ出しをしてくれているのです。

結局、翌日の日曜日にも部屋は決まりませんでした。

一週間考えて、親や兄とも相談した結果、少し高くても安全な部屋の方がいい、という結論になりました。当初の予算から1万円アップして、家賃6万円の部屋を選びました。

もしあの時、一人で部屋探しをしていれば、あの安くても道から丸見えな部屋に決めていたかもしれません。結果的に予算はオーバーしましたが、今は安心して、きれいな部屋で快適に過ごしています。

焦って就職を決めたことは、結果的に良い結果でした。親身になってくれる素敵な同僚や、特技を活かして働ける職場と出会えました。でも部屋探しは、焦らずじっくり決めてよかったと思っています。

(エッセイ投稿者:はる)

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